『辺境クラブ』は、楽しいよ(8)
「京香ちゃんには、『心理学検定』のレクチャーをしなくてはね。」
私は、今日が『辺境クラブ』初日の京香ちゃんに、
『心理学検定』の勉強の仕方を教える。
「まず、『受験日』を先に決める。
できれば、最低でも勉強の期間は、3か月ほしい。
試験は、春と夏の年2回。
夏の試験は終わってしまったから、
次は、春を目標にしましょう。」
「そうします。」
「春の試験は、2月中旬から、3月。
そうすると、最低でも11月から本格的に勉強を始めないと。
ぼやぼやしていると、すぐ11月になってしまうわ。」
「そうですね。」
「準備するものは、
『心理学検定 基本キーワード』(実務教育出版)
それと、ルーズリーフ。」
「ルーズリーフ、ですか。」
「ルーズリーフは、まさにこの基本キーワードを書き出して、
その横に意味や解説を要約して書き出すの。
ベタだけど、確実な方法よ。」
私はいったん、間を置いた。
実は、このあとの事が重要なのだ。
「ただし、この作業はあくまでも単なる『作業』。
勉強の本質ではないわ。
できあがったルーズリーフを
3か月、ひたすら音読し続けて。」
「大野さんはも、3か月音読したんですか。」
「私は、今年の1月に『作業』に集中して取り組んで、
2月から7月までの約6か月間、
ひたすら音読してきたわ。
多分今週、8月の検定の結果が返ってくるけど、
特1級に絶対、合格しているはず。」
「6か月ですか。3か月でも大丈夫ですか? 」
「大丈夫よ。
実際は、私のルーズリーフを貸してあげるから、
音読する、
書き写す、
いろいろやって3か月、
とにかく没頭しなさいよ。」




