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『辺境クラブ』は、楽しいよ(3)
4人して電車に乗り、古河に到着する。
リコさんの車に、今日は4人で乗り込む。
今日は月曜日、ミーティングの日だ。
いつのまにか部長は私ということになってしまったので、
今日から進行は私が行うことになった。
「皆さんに、新メンバーを紹介します。
私と同じ大学で、
同じ心理学専攻1年、小暮京香さんです。」
「小暮京香です。
心理学検定1級合格が目標です。
よろしくお願いします。」
まずは無難な紹介、詳しくはだんだん知られた方がいいだろう。
正真正銘、私とともに女子だし、手札は最初から見せない方がいい。
ちなみに、京香ちゃんがいないとき、私はリコさんに訊いたんだ。
「ねえねえ、京香ちゃんみたいなタイプ、どう思う? 」
「興味はない。」
即答かよ。
「えーっ、そりゃ京香ちゃん、かわいそう。」
「アタシは、何人もの女性と付き合えるほど、器用ではない。」
「そうなんだ。」
「いつも言っているだろう。
『オレはボインちゃんが大好きでな。』」
こう言いながら、右目で一回、ウィンクすることも欠かせない。
全くブレない男だ。




