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たまには、真面目な話をしよう(1)
「このままでは、私たち、流されて、
ダメダメな方向に行くと思うのよ。」
私は、一応、釘を刺す。
実は、結構面白がっているような所もある。
部活動やサークル、同好会のようなものに入ると、
それなりに、その組織の約束事に縛られる。
高校生だって、SOS団のような、
ゆるい同好会のような組織を作れるんだから、
私たち大学生がああいうゆるいものを作ったところで、
何の障害があるわけでもない。
ゆるいから、当然、大学の文化会や体育会から非公認の組織でよい。
お金もかからない。
「だから、どうするんだ? 」
リコさんは、別にどうでもよいという態度だ。
「今まで、私の家庭教師をしていて、
教える・教わるの上下関係をやってきたけど、
これからは、もっとゆるい組織にするのよ。」
「今まで、そうしてきたではないか。何を改める必要がある。」
リコさんの疑問はもっともである。
「私たちのつながりにも、名前をつけるのよ。」




