21/202
大学生活のスタート(9)
「わずかながら、効果がでてきている。
ゴールデンウィーク過ぎには、
『大名行列』は、
『教授回診』レベルに、
梅雨の時期には、
『小さなコミケ』くらいの規模になるだろう。」
リコさん、相変わらず楽観的だ。
リコさんのログハウスにつくと、
早速、勉強の話だ。
『趣味・勉強』の『男』に、ブレなどない。
(『オッパイ星人』であることは、リコさんと私の間だけの、ひ・み・つ。)
「講義についていけてるか。」
「大丈夫よ。むしろ、びっくりされている。」
「どうして? 」
「私、普通に書いてるつもりなのに、
めちゃくちゃ高速で書いてるみたいに思われてる。」
「そりゃそうだろう、3年間、アタシがみっちり鍛えたんだ。
処理速度は、常人レベルではないはずだ。」
「周りが、ひいちゃってる。
おじいさん教授なんか、
『ムナカタシコウ先生の版画彫りみたいだ』って言われた。
『ムナカタシコウ』って、誰? 」
リコさん、吹いた。




