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ほんとに、もう! (2)
次に向かったのは、リコさんの、大きなログハウスの家。
3人は、ログハウスに向かう。
「ようこそおいでいただきました。
本日は、実咲様の合格祝いでございます。」
陽子さんが、かしこまって言う。
「あまり、物々しい料理は好まないだろう。
だから、今日は、
おにぎり、
味噌汁、
サンドイッチ、
そば。
こういう家庭料理の方がいいかと思って、
陽子に用意させた。
ただし、味は最高級だ。
陽子の料理は、いつもおいしい。」
「恐縮です。リコ様。」陽子さん、照れる。
「いっただっきまあす。」
さっそく頬張る。
あまりのおいしさに、なぜかポロポロ涙が流れる。
うれし涙だ。
とにかく、あのどん底から這い上がったんだ。
この人たちの協力があったからだけど。
「ああ、実咲は頑張ったんだ。
出会った頃の、
あのグータラ干物とは、別人になったんだ。」
グータラ干物は、余計じゃ。




