174/202
それぞれの選択(13)
朋香ちゃん、
「もともと、姉がこの『辺境クラブ』に入っていたことから、
つられて入ったようなところがあって、
お友達ができればいいなという軽い気持ちだったんです。
部活やサークルのような強い縛りもないし、
気楽に過ごせればいいやって。
ただ、リコさんや実咲さん、陽子さんが歩いているのを見て、
なんとなくあこがれていたんです。
あんなふうになりたいなって。
だから、私にとっての『愛人』関係って
体の関係になるってことでなく、
なんとなく親しくなれたらくらいのノリなんです。」
京香ちゃん、朋香ちゃんの言葉を意外に思ったようだ。
「アンタがそんなふうに、自分のことを話せるなんて、
初めて知ったように思うよ。」京香ちゃん、眼を丸くしている。
「京香ちゃんも、自分のことを話してみて。」
京香ちゃん、深呼吸して、話し始める。




