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 「部外者黙れ! 」華菜さんのお父さんが怒鳴る。


 「アンタこそ部外者だ! 黙らっしゃい! 」俊作氏が怒鳴り返す。



 「この方は、わがグループ第3位の大株主であるぞ。


  あんたらとは格が違う。


  頭が高い! 」



 おいおい、どういうことよ。


 母さんが吉田グループの大株主だって!


 聞いてないでしょそんな大事な話!



 「あのねえ、実咲、


  アンタ、死んだ父さんはバカだと思ってたかもしれないけど、


  あんなでも、ここの株をコツコツ買っていたのよ。


  本当の趣味はアニメDVD集めじゃなくて、


  株式投資、しかもここのグループ株一点買いよ。」


 知らなかった。


 「この会社が吹けば飛ぶようなアリンコ会社だったときから、


  コツコツ投資していたの。」


 「ウチにそんなお金、あったっけ? 」


 「お父さんの小遣いに決まってるでしょ。」


 そうだった。


 父さん、小遣い制で母さんからもらってたけど、


 まさかそんな、株主になるほどだったとは。


 「俊作さんに気合を入れていたのもお父さん。


  『律子さんと息子を泣かしただけのことはして見せろ』って。


  だから俊作さんは株を買い続けるお父さんには頭が上がらなかった。


  そしてこの株は、


  もしリコさんの身に何かあったときに譲渡するつもりだったの。


  実際は、お父さんは亡くなってしまったけど、


  私が実咲、アンタの代わりに管理していたわ。」


 



  



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