新しい活動(18)
「この女、ノブからの報告通り、かなりできる女です。」
陽子さんは続ける。
「昨年度、1年生でバスケ大学日本一に、いきなりレギュラーとして貢献
しかも、司法試験予備試験にも合格しております。」
「離れ業としか、言いようがないな。」
「しかも、授業中にも、
教授に法学で議論を吹っ掛け、
ことごとく論破、
一部の教授が精神的に追い込まれるなど、
『天才』の名も欲しいままにしているということが、
調査の結果、判明しております。
将来の嫁にするかはともかく、
この女をわれらの仲間にするのに、
メリット以外の要素はないと思われます。」陽子さん、冴えてる。
リコさん、華菜さんの方に向き直って、
「よし、水曜の参加を認めよう。
食材その他はタダにする。
古河駅までの電車賃を用意するだけでいい。
ただし、アンタをアタシの嫁にはできない。
この条件が飲めなければ、この話はなかったことにしてくれ。」
そしてそれまでの口調と違って、
優しく、穏やかに、
「悪かったな。ここまでつき合わせて。」
華菜さん、感激したのか、また泣き出す。
「わかったよう、参加させてくれよう。
嫁は諦めたからよう、
愛人にしてくれよう。」まだ泣いてる。
しかもさりげなく、『愛人にしろ』だと。
図々しい。
でもリコさんは、「わかった。『愛人』にしよう。
ただし、『正妻』に決して手を挙げるなよ。
裏切ったら、ただじゃおかねぇぞ。」
なんかわからんが、この二人、凄すぎる。
でも、ちょっと納得いかない。
私が『正妻』でも、この子が『愛人』というのは、
ちょっとねぇ。
「心配するな。
『俺はボインちゃんが大好きでな。』
コイツの貧乳に魅かれることなど、断じてない。」
「アンタそれ、セクハラ。」私は笑った。




