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大学生活のスタート(1)
翌日朝、リコさんは車で迎えに来てくれた。
陽子さんも同乗している。
「ねえ、このまま大学まで行っちゃえば? 」
「キャンパス周辺には、駐車場はない。
それにガソリン代がかかる。
筑波大に行っていた時は、それなりに掛かっていたからな。
あまりガソリン代は掛けたくない。
それに、なるべく電車と、徒歩にした方が
地球にやさしい。」
古河駅近くの駐車場に、車を置く。
「オヤジの会社が所有する駐車場だ。
便宜を図ってもらい、タダにしてもらっている。」
「優遇されているのね。」
「このくらいは、そうしてもらわないと。」
電車で20分弱、小山駅へに到着。
やっぱりね。
結構早めに出てきたのに、
もっと早くから私たちを待ち構えていたんじゃないかしら。
リコさんを一目見たい、
写メを撮りたい、
一緒に登校したいと思う学生たちが大勢、
改札口の外で待ち構えていた。
しかも今日は陽子さんもいたからか、
私たちの姿を見た人たちから歓声と拍手が。
もう、いっぱしのスター扱いである。