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新しい活動(6)
「どうした、何がしたいんだ。」
「シゲさんを、ノブさんのサポート役だけにしておくのは
もったいないわ。
もっと、有効活用する手があるの。」
リコさん、今度はちょっと微笑む。
「面白い。聞かせてくれ。」
「私とシゲさんで、
法学部に行って、『辺境クラブ』の勧誘に行くのよ。」
「どういうことだ。」
「アンタの理想を実現するには、
法や条例の下支えが必要よ。
『教育法規』だけじゃなく、
その他一般の法規に通じている人が
アンタのブレインとして必要よ。」
「そうだな、そうかもしれない。」
「絶対に必要よ。
だから、任せてちょうだい。」
「あてはあるのか? 」
私は言った。「ない。」
「出たとこ勝負でしょ、こんなの。
任せておきなさいよ。」自分でも、びっくりするくらいの言葉が出た。
あなたの片腕に必要だと思うわ。




