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幸せとは、なんだ?(18)

 「やっぱり、ポスターは貼らない方がいいんじゃないの?


  入会希望者に規定を示すくらいで。


  あくまで知る人ぞ知る、秘密のクラブみたいにした方が


  いいと思うよ。」と、私。


 「シュウはどう思う? 」リコさんは促す。


 「恐れながら、やはり大勢は困ります。


  それと、女性限定にするのも賛成です。


  ここを『出会いの場』にされても、困ります。」



 さて、春、4月、新年度。


 新2年生以上は1年間かけて、

私たち3人のこの『状態』を浸透させてきたが、


 新入生諸君は、小山駅から大行寺キャンパスに向かう、


 リコさん、陽子さん、私の3人に度肝を抜かれたようだ。




 キャンパスに向かって歩いていく後ろ姿、


 左から、


 ヴィクトリアンメイド姿のリコさん、


 修道女姿の私、


 そしてまたヴィクトリアンメイド姿で『運び屋』の陽子さん。



 もうすっかり、この界隈の有名人だ。


 特に、小山市警察のおまわりさんたちとも、


 顔見知りになってしまった。いいのか悪いのか。



 ただ、相変わらず、

 ボディーガード役のノブさんとシゲさんは、

どこにいるのか分からない。


 「そもそも、紹介もされてないよねぇ。」


 「身内であっても、面が割れては困る。


  そのくらい、日陰の存在は、身内にすら認識されないくらいでよい。」


 リコさんは、全く気にしていない。


 ノブさんたちも、苦労しているなあ。



 昼はいつも学食だ。


 陽子さんは、相変わらず『マイお箸』持参だ。



 周囲の女子大生たちからは、家庭的な人だと思われている。


 実態は、相変わらずの、力のコントロール不足による、


 割り箸破壊の予防である。



 3人の姿は、周囲から見れば異様だろうな。


 私は相変わらず、食事後は、

 『心理学検定 基本キーワード』をブツブツと、一心不乱に音読、


 リコさんは、英会話の本をこれまたブツブツと音読、


 陽子さんは、持参したおにぎりをまだ食べている。


 




  

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