幸せとは、なんだ?(15)
「リコちゃん、ほっぺ腫れてるよ。
歯が痛いの?
それとも実咲が、ワガママしたの?
実咲も、もういいかげんにリコさんのモノになっちゃいなさいよ。」
そして、
「すいませんねえ。
この子、ケチで。」
なんてこと言うんだ母さん。
「実の娘の貞操がどうなっても構わないのかよ? 」
「何寝ぼけたこと言ってるの。
大学の4年間なんて、あっと言う間よ。
卒業したら、籍入れなさい。」
ちっとも考えてなかった。
リコさんも、赤面していた。
「申し訳ありません。」
「何謝ってんのよ? 」母さん、リコさんの背中をバーン、と叩く。
今日のお昼は、あらかじめログハウスで作ってきた餃子をウチに持ち込み、
焼き餃子だ。
ただ焼き餃子だけではさすがに飽きる。
水餃子も作ることにした。
「アンタ、餃子の皮を朝、包んできたあと、
ウチでオッパイ揉んでたんでしょう?
手首、痛くないの? 」
「何を言っている?
別腹みたいなものだ。
全然問題ない。
だいたい、こういうときのために、
普段から手首を鍛えているんだ。
そういう目的でもなければ、
トレーニングなど続けられるものか。」
もう一発、お見舞いしたくなった。
骨の髄から、オッパイ星人だ。
いや、オッパイ魔人だ。
私だけが、知っている。