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隠滅の森  作者: 箕宝郷
中学校生活と川の流れ
16/27

中流(広くなりゆく河原)

 この日の荷物は国語辞典があるせいでとてつもなく重く感じた。(叔父さん登下校はトレーニングじゃないよ)そう思いながら、登校してた。いつものように授業を受けていた。放課後、校内の自習室で勉強した。1時間ほどたって休憩がてら叔父の国語辞典を開いた。...(意外と音楽に関係することが載っていて、おもしろい)と感じた時、「すみません。その国語辞典少し、貸してもらえますか?」と声がかかった。休憩して10分程経過していたので、そろそろ勉強を再開するかと思っていたところだったので、国語辞典を貸した。

 今時、スマホとかあるのになんで国語辞典なんだろうか?そう私は不思議に思っていた。とりあえず、彼女に国語辞典を渡すと彼女はすごくうれしそうな様子で、「ありがとうございます。とてもうれしいです。」と言って私の辞書を受け取った。仕草や言葉から、彼女はとても真面目な人だと感じ取ることが出来た。

 休憩後、私は1時間勉強してそろそろ帰ろうとした。(さて、彼女から国語辞典返してもらうか。)と思って声をかけたが、彼女はとても忙しそうに勉強していた。(さて、彼女も頑張っていることだし俺も頑張るか)と思って再度、勉強に取り掛かった。

 3時間が経過していた。(やばっ、そろそろ帰らないと)と思って私は声を掛けようと立ち上がろうとしたその瞬間、「おーい、据長、楽田(らくた)。お前ら学校閉めるぞ」先生が言うと。彼女は、ごめんなさい。ずっと借りっぱなしにしていました。これお返しします。と言って国語辞典を返された。彼女はしばらくしてとても申し訳なさそうにして「明日も自習室にいきますか?」と声を掛けられた。私は「明日は予定空いているので、もしかしたら行くかもしれませんね。」と言うと彼女は「そうですか。その際は、明日もよろしくお願いします。」と言ってその場を後にした。

 楽田さん。この名前、どこかで聞いた事あるような気がする。それを思い出すことが出来なかった。正直顔はタイプではなかったが、礼儀正しい方ではあるが、表情が豊かで仲良くなると楽しそうな人であった。明日も自習室で、一緒になるかもしれないから頑張ろう。受験勉強にやる気が出た。

 翌日も一緒に自習室で彼女と一緒になった。彼女に「こんにちは、楽田さんっていうんだね。」というと声を掛けると彼女は不思議そうに「なんでわたくしの名前を知っているのですか?」と聞かれた。「昨日、先生が私たち名前読んだじゃないですか。」と言うと彼女は納得した様子で「そうでしたね。覚えてくださりありがとうございます。ごめんなさい。私は忘れてしまって。」「据長っていいます。これからよろしくね。」と言った。この日も国語辞典を楽田さんに貸して勉強をした。

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