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レア マスト  作者: みつ
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8

その日、僕は男友達の佐藤とファミレスで、

ダベっていた。

互いに満腹になり、

僕は彼に話を切り出す…。

「佐藤、実は兄のことで悩んでいる…。」


佐藤は僕に、あっけらかんと聞く。

「どんなことで?」


僕は、佐藤に上手く伝えられるように、

話を練ってきていた。


「兄は本来、すごく、おしゃべりなのだが、一年くらい前から、あまり僕に話さないようになった…。」

「それが悩みか?」

「…あのさ、佐藤、辛抱強く聞いてほしいんだけど、僕ら兄弟は子供の時に母を病気で亡くしていてね…父は男手一つで、僕ら兄弟を育てあげてくれた。そんな父も数年前、病院にて、僕ら兄弟に看取られて亡くなって、今は、僕と兄、アパート暮らし二人で住んでいるわけだが……」


「わけだが…?」


「…佐藤、君は僕の兄と面識が、全くないだろ?

それは、僕が、そのようにしている意図がある。

僕は君に色々とホンネで話すが、僕と君との関係に僕は兄を直接、入れたくないんだよ…。君と兄が顔見知りになることを僕は避けたがっている…。」

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