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第二回 ネコババと40人の盗賊(改変アリババと40人の盗賊)

お久しぶりです!舞蹴暗豚です。


ちょっと期間が空いちゃいましたがその分いい感じの話が出来上がりました。(自画自賛)


今回はアラビアンナイトより、「アリババと40人の盗賊」の改変となります。改悪と違って物語を打ち壊す方向に極振りするのではなくて設定の変更、メッセージの追加などで物語をより深く作り変えるのが目的です。

結果的に改悪になる事もしばしばあると思いますが、作者主観での振り分けですので悪しからず。


今作の狂言回しであるおばあさんのキャラ崩壊は回数を重ねる毎に加速します笑


それではお楽しみください!

寂れた街の寂れたバーのカウンターに二人の男女が座っている。

片方は年の頃30程の男だが、もう片方は老齢の女性だった。


「こんなとこで飲むなんて大したババアだぜ。まあ良い、ちょっと俺の身の上話でも聞いて貰おうか。」


「好きに話な。儂は聞くだけだよ。」






―――あの時俺はロクデナシの日銭稼ぎだった。そしてあの日俺はあそこにいた。そう、あの洞窟の前だ。


その洞窟の前には大勢のならず者どもがいやがる。

その中でも一際威厳のある男、恐らく連中の頭領が声高に叫んだ。


「おいシムシム!てめえの門を開けやがれ!開け〜ゴマ!!」


そんな間抜けな声で洞窟の扉が開きやがったんだっけ。

連中が何やら荷物を大事そうに洞窟に運び込んでたから俺はピンと来たね。きっとあの連中は何かロクでもない事して、その成果――きっと金目の物だろうが――をしこたま目の前の洞窟に隠してんだってな...

........今思えば馬鹿な事やったぜ。あの行為でその後の俺は人生が変わったって言っても過言じゃねえ。連中がブツを運び終えてその場を去った後、俺は洞窟に忍び込もうとしたんだ。


「なあ、シムシムお前の扉を開けてくれ。開け〜ゴマ!!」


だが扉はうんともすんともしねえ。恐らくの合言葉通りに言ったはずだったのに開かねえから、俺はムシャクシャしてつい口汚く言っちまった。


「てめえコラ!シムシム!!扉開けるぐらいしか出来ねえど低能のくせしてボサッとしてんじゃねえよ!!さっさと開けろ!!このドサンピンがっ!!!!」


そしたらな、何故か洞窟の扉は開いちまった。今思えば合言葉なんてカモフラージュだったんだ。アレは口悪く扉に言って開けさせるモンで、他人に開ける場面を見られても良いように対策してやがったんだ。連中、見た目の割には頭キレるぜ....


中に入った俺だったが扉の向こうにはシムシムらしい人影なんでコレっぽっちも見えなかった。アレは今でも謎だぜ、一体何処から誰が開けてたのかはな...


肝心のブツだが、洞窟の中、そこらじゅうにギッシリ置いてあったぜ。とにかく俺は手当たり次第に運び出して俺のアジトに何往復もして運び出したんだ。


たった数時間で連中のお宝を根こそぎ奪ってやった...

あの快感は何とも言い難いな...あんな感覚を覚えちまったら俺はもう同じような事を繰り返すんじゃないかってぐらい気持ち良かったぜ、悪い連中から奪うってのはよ.....


俺は当時金に困ってたからな。盗賊からせしめた金目のブツをさっさと換金しようとロクに考えずに質屋に持ち込んだんだ。んで俺の持ち込んだブツが金持ち連中から届出があった盗品である事がバレてあえなく御用。マヌケもここまで来ると笑えるだろ?


後で知った話だが、あの連中は金持ちの貴重なコレクションとか金品を専門に狙うプロの窃盗集団だったんだ。

当然、奪ったブツは足が付く可能性が高いから連中は換金するには彼らの独自のコネクションによって裏ルートで捌かなけりゃいけない上に捌く時期にも気を使ってあの洞窟に一旦寝かしておいたらしいんだ。


それを知らない俺は盗品を質屋に出した事から、あっさり金持ちの間では有名な盗賊だと認識されちまったよ。俺はただネコババしただけだってのに、連中の罪をおっ被るハメになったわけだ。


ん?それじゃなんでそんな俺がここで酒を飲んでるかだって?まあ、そう焦るな。話はまだこれからだ。


一方盗賊の連中は鮮やかに自分たちからブツを奪った俺に腹は立つものの内心、その手際には感心していたらしい。まあ、たった数時間で山のようなブツが姿を消したんだからな。当然の事だろう。


そして俺が盗賊行為の犯人として捕まったことを知った連中はそのまま罪を被らせるよりももっと利用価値の高い選択をしやがった。ホント、ありがた迷惑だったぜ...


連中は牢屋に押し込まれてた俺の前に現れやがった。

当然そん時の俺は報復だと思って警戒したさ、だが連中は予想外の提案を俺にしてきやがった...


「よう、随分と元気そうな格好してるじゃねえか。俺らが誰か分かるか?.........はあ、俺らから盗み働いた奴がこんなマヌケだなんてショック受けるぜ。....まあ良い。おい、このまま俺らの罪を被って獄中生活するのは不本意だろう?脱獄に手を貸してやろうか?」


「.....何が目的だ?報復するならここですれば良いだろう?それに今ここで俺を殺したってお前らにはなんのメリットもない。真犯人が別にいるって事を金持ちどもに知られるだけだからな。悪いがさっさと消えろ。お前らの罪を被るなんざ、甚だ不本意だが自分でやった事の結果だ。受け入れるのは当然。他人からの尻拭いなんてまっぴらごめんだぜ。」


「ほう......。あんた、やっぱ見どころがあるな。交渉してお前が納得してくれりゃ脱獄させる手筈だったが、気が変わった。無理矢理にでも脱獄して貰うぜ。ただ捕まって終わりにするにはあんたは実に惜しい。俺らが手を掛けてやる。」


そう言って連中は俺を無理矢理牢屋から連れ出したんだ....

俺も当然抵抗はしたが、心のどこかでは流れに身を任せたいとも思っていたよ。失うものなんざもう残ってねえからな、いっそ盗賊連中に殺されようが知った事じゃねえってな。


そして連中のアジトへと連れて来られた俺は、予想の通り連中からのリンチを喰らった。ここで死ぬ人生かと思ったが、気がついたら俺は包帯を巻かれて床に転がっていた。


気を失ってたらしい俺が状況を理解出来ないでいるとあの連中の頭っぽい奴が俺に話かけてきやがった。


「おめえ、牢屋でのやり取りは聞いたぜ。気に入った。今日から俺の元で働け。どうせ行く宛なんて何処にもねえだろ?」


「は?何を言ってる?お前らは俺が洞窟荒らした報復がしたいんじゃないのか?」


「あ?ああ、その事ならさっきのリンチで不問だ。落とし前としちゃ充分だったろう。それよりもお前の盗みの手際、自らの責任の取り方、俺たちの仲間になるには一級品だぜ、おめえさんは。どうだ?一緒に来ないか?」


「はっ、盗賊からブツ盗んだ奴が盗賊になるだなんて最高にイカしてるじゃねえかよ.......良いぜ、精々俺を使いこなしてくれ。」


「交渉成立だな。歓迎するぞ!ところでおめえ、名前はなんて言うんだ?」


「俺の名前か?.....ネコババさ。」


そうして俺は一躍連中の内でもエースに躍り出て金持ちから盗賊行為をしまくる極悪人になったって訳だ。

今、あんたの目の前にはとんでもねえロクデナシがいるぜ?ヤらなくて良いのかい?






―――「その盗賊って言うのは悪徳な金持ちしか狙わないんじゃなかったかい?さらにネコババって奴の提案で奪った金品の一部を貧しい者に匿名で与えてるんだろう?噂になって今じゃ義賊として囁かれてるなんて事は知ってんだよ。命拾いしたな、ネコババ。お前さんが義賊じゃ無けりゃとっくの昔にあんたの首は飛んでるよ。ただ、正義の心があるってんなら見逃しといてやるよ。」


「.........何だよ。ババアには全部お見通しか。まあ今更今までの贖罪の為に死んだって無責任なだけだな...」


「そうさな。あんたはこれからも罪を重ねながら生きて必死で贖罪をせにゃいかんのよ。......まあこれからは愚痴くらい聞いてやるよ。その代わり酒代は奢ってもらうよ。マスター、この店で一番高いの出しな。」


「はははっ。...全くババアには敵わねえぜ。」


FIN

漸くの二回目となりましたが今後も見てくれる方が増える事を期待してます。


時代設定や物語に組み込んだ要素など、設定を活動報告に載せるので、気になった方がいればご覧頂けると嬉しいです!


又、今後のモチベーションを持たせる為にも面白かったらブックマーク、感想などを宜しくお願い致します。

してくれたら私が全力で喜びます笑


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