窓からの船出
掲載日:2019/08/01
あーこれはまずいかもしれない。
飛び込んた場所は海だった。ごほっ。
わかっていたはずなのに。
かろうじて岸辺に漂着する。あたりを見回す。海しかない。目が痛んだ。やけに目にしみる水。青い水。準備の不足。枕ひとつじゃさすがに。
まあとりあえず跳ねてみる。
「おお!」
はや目的地へ。しかし断片的だ。なにがあるのかはっきり見えない。
「だよな?」
そこにいた人々へ聞いてみる。無視。満腹した顔。とっくに帰宅の準備。
「もう帰るのか?」
無視。
「気を付けて」
無視。
上にある窓へ目をこらした。なにも間違ってはいないはず。
「はあー」
仕方がないので砂をかける。
「ウワ」
そううめく声が聞こえた。声が出るのか知らないが、それでも聞こえた。
すると回りが明るくなった。ちょっとは探しやすくなった。
いろいろとあるのだ、探し物は。それはおそらくほとんどに。
はやく見つけなければ。
まだ力があるうちに。




