表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

第165話「わんこそば」

「ご馳走してくれるのは嬉しいけど……ちょっと物足りません」

「ふふ、ポンちゃん、それは半分なんですよ」

 って即座にコンちゃんに暗黒オーラが、

「これ、長老、わらわにハーフを供するかの」

 なんでハーフなんて言いますかね、半分って言いましょう、いいけど。


 朝の配達に出ようかとしていると……

 シロちゃんが支度しているのを見かけたんです。

 ミコちゃんからお弁当をもらってますよ。

「お弁当、ホットドックなんですね」

「本官、これが好きであります」

「むー、てっきりおにぎり派かと思ってました」

「そうでありますか?」

「だってシロちゃんって日本の犬ですよね」

「雑種であります」

「日本だからゴハン・おにぎりって思ったんです」

「おにぎりも好きでありますが」

「?」

「ホットドックはあまりのパンを使ってるであります」

「なるほど~」

 って、ですね、

「シロちゃんシロちゃん!」

「なんでありますか?」

「パン、好き?」

「好きでありますよ?」

「ここはパン屋ですよ!」

「それがどうしたであります?」

「パン屋でパンはつらくない?」

「そうでありますね……」

 そう、わたしもパン屋さんで働いているから、パンは毎日見てるんです。

 でーもー!

 パン屋だから、パンはできたら避けたいところです、ゴハンがいいです。

 だって、残ったパン、おやつに出てくるんですよ。

 そりゃあ、パンもおいしいです。

 でもでも「いつも」「まいにち」はちょっとなの!

 シロちゃん、ホットドックを見ながら、

「ポンちゃんは、ホットドック、嫌いでありますか?」

「ホットドック? 嫌いじゃないですよ」

「ホットドックはパン屋にないであります」

「!」

「ミコちゃんが作ってくれるであります」

「なるほど、パン屋さんにないから、いいかも」

「そういう事であります」

 シロちゃん、ホットドックを胸元にしまうと、パトロールに行っちゃいました。

 なんだかちょっと、ホットドック食べたくなっちゃいました。


「そんな事があったんですよ」

「ふむ、シロはホットドックを作ってもらっておるのかの」

 わたしとコンちゃんで老人ホームに配達したの。

 お手伝いも終って、お昼前にお店に帰れそうです。

「わたし、シロちゃんのホットドック見ていたら、食べたくなりました」

「ふむ、わらわも聞いていたら、生唾出てきたのう」

「でしょ」

「ミコに作ってもらうかのう」

「そうしましょう」

 って、そんな事を話していたら、おそば屋さんの前に長老です。

「ポンちゃん、コンちゃん、配達ですか?」

「長老、こんにちわ~、ですね」

「おつかれ様です」

 長老、わたしとコンちゃんを交互に見て、

「せっかくですから、おそばを食べていきませんか?」

「ご馳走してくれるんですか!」

「長老、そちから言ったのである、おごりであろうな、無料で供するのであろうな」

 長老、うなずくとお店に入るの。

 わたし達もつづきますよ。

 お客さんは誰もいなくて、わたしとコンちゃん、カウンター席に着くの。

 長老は厨房でさっさとそばを茹でると、あっという間にざるそば登場。

 わたしもコンちゃんも、ざるそば大好きです。

 それに、長老の手打ちそば、とてもおいしいんですよ。

 長老、ちょくちょくご馳走してくれるけど、今日はどうしてかな?

「なんでご馳走してくれるんです?」

「まぁまぁ、食べてください」

「毒とか入ってませんよね」

「そんな手の込んだ事しませんよ」

 わたし、おそばをツルツル食べます。

 別に「フツー」ですね、おいしいですよ。

 でもでも、なんだか、ちょっと少ない気がしました。

 って、わたし、コンちゃんを見たら、コンちゃんも不服そうな顔でわたしを見返すの。

「ご馳走してくれるのは嬉しいけど……ちょっと物足りません」

「ふふ、ポンちゃん、それは半分なんですよ」

 って即座にコンちゃんに暗黒オーラが、

「これ、長老、わらわにハーフを供するかの」

 なんでハーフなんて言いますかね、半分って言いましょう、いいけど。

 長老、すでに次を茹でています。

 わたしとコンちゃんのセイロの上に、また半分を置いて、

「お二人には、味の違いがわかるか、味見をしてもらっています」

「!」

「さっき食べたのは、私の打ったそばではないです」

 わたしとコンちゃん、セイロのそばを見ていると、

「今度は私の打ったそばです、味の違いを比べてほしいんです」

 コンちゃん、ズルズルそばをすすりながら、

「わらわ達の感想を聞いてなんとするかの?」

「変わりがなければ、私は隠居しようかと」

 わたしも食べてみます。

 ふむ、確かにちがいますね。

 香りがとくに、違うかな。

 コンちゃんを見ても、頷きます。

 口元を拭いながらコンちゃんが答えるの。

「香りが違うかの、しかしの、長老」

「なんですか、コンちゃん」

「どっちもうまいのじゃ、好みの問題なのじゃ」

「なるほど、なるほど」

 コンちゃん、腕組みして、

「しかしの、わらわ、一言、言いたいのじゃ」

「なんですか、コンちゃん?」

「わらわ、おそば、腹いっぱい食べたいのじゃ」

 こ、この女狐はなにを言い出すんでしょ。

「ざるそばはツルツル食べれて、あっという間なのじゃ」

「あ、それ、わたしもわかるかも」

「ポンもかの」

「ざるそば、ちょっと足りないんですよね、うん」

「遠足の子供もモリモリ食べるのじゃ」

 長老、小さく頷いて、

「量を増やすんですか……」

 つぶやいた長老、固まっちゃいましたよ。

 お店を出ると、ポン太がやってきました。

「コン姉、ポン姉、いらっしゃいませ」

「ごちそうさまなところですよ」

「なんだ、そうなんだ」

 コンちゃんが、

「これ、ポン太よ、今、ざるそばを食べたのじゃ」

「はぁ、それがどうしたんですか?」

 コンちゃん、ポン太を捕まえて耳元で、

「長老のそばと、誰かのそばを食べたのじゃ」

「はい、それが?」

「誰かは誰かの?」

「……」

 ポン太の様子を見ているとですね……知らないみたいですよ。

 ちょっと考えるふうでしたが、

「ラーメン屋さんじゃないでしょうか」

「!」

「この間、ちょっとお店に来てましたから」

「あの女々しい男が打ったそばであったか」

「普通においしかったですね」

「むう、そうなのじゃ」

「本当にラーメン屋さんなんですか?」

 わたしが聞くと……ポン太はコンちゃんに抱きしめられて赤くなっているの、コンちゃんスキーですからね。

「はい、あそこのお兄さんくらいしか……用務員さんは打ったらわかるんです」

「?」

「やめたと思っていたけど、たまにタバコを吸っているから、どうしても」

 ああ、わかりましたよ。

 用務員……帽子男はタバコを吸うんです。

 わたしやポン太、コンちゃんは獣なので、ニオイには敏感なんですよ。

 それにタバコのニオイはイマイチ好きになれないですしね。

 コンちゃんわたし達の会話に頷きながら、

「して、ポン太よ、おぬし、長老に言うのじゃ」

「?」

「ざるそば、大盛りにするのじゃ」

 こ、この女狐、まだざるそばの量の事ですか。

 でも、わたしもその方がいいなぁ。

「ね、ね、ポン太、わたしももうちょっと多い方がいいなって思う」

「ポン姉まで……」

 コンちゃん、ポン太を胸にギュっと抱きしめると、

「これ、ポン太よ、長老になんでもいいから言うのじゃ」

「?」

「ラーメン屋でラーメンを食べた事、あるかの?」

「はぁ」

「ラーメンは『かえだま』があるのじゃ」

「ざるそばも、おかわり、あるんだけどなぁ」

 ポン太が困った顔で言うのに、コンちゃんはさらにギュっと抱きしめて、

「そんなシステムがあったのかの!」

 そうそう、ありました「おかわり」。

 幼稚園の遠足の時、おかわりを投げて配るんですよ。


「あれ!」

 ポン太と別れて帰っていると、途中で倒れている……

「シロちゃんですよ!」

「おお、シロよ、どうしたのかの?」

 わたし達、駆け寄ってみると、シロちゃん血まみれで倒れています。

 いやいや、わたしもコンちゃんもタヌキにキツネ。

 見た感じ血まみれなんだけど、これは血のニオイじゃないですね。

 ケチャップですよ、ケチャップ。

 シロちゃん、なんでケチャップまみれで倒れているんでしょう?

 目を回しているシロちゃんのホッペをペチペチたたきます。

 それ、目をさますんですよ。ペチペチ。

 コンちゃんはシロちゃんの胸元、ケチャップを指でなぞってクンクンしているの。

「これは家でつかっておるケチャップなのじゃ」

「こんなに汚したら、あとでミコちゃんに怒られますよ」

「ふむ、しかしシロがそんなバカな事をするものかの?」

 ケチャップ……ホットドックのケチャップですね。

「倒れて、上着に入れていたホットドックがつぶれたんですよ」

「ふむ、ホットドックかの、あれはうまいのじゃ」

 言いながらコンちゃん、シロちゃんの服をつまんで中を見てます。

「コンちゃん、まだ食べたいんですか?」

「おいしいものは、別腹なのじゃ」

「食いしん坊ですね」

「しかしホットドックないのじゃ、残念なのじゃ」

「ほ、本当に食べたかったんだ」

「ポン、おぬしもそんな事、ないかの」

「むむ、そう言われると、そう思うかも」

 って、シロちゃんピクピクしてます、目覚めましたよ。

「シロちゃん、大丈夫ですか? どうしたんですか?」

「お、おお、ポンちゃん、あれれ?」

「なんで道の真ん中で倒れているんです?」

「!」

 シロちゃん足を畳んで、すねをさするの。

「何かがぶつかってきたであります」

「それで?」

「倒れたところから……覚えていないであります」

「大丈夫です?」

「ほ、ホットドックは?」

「ないけど……盗られたのでは?」

「くくっ! 警官である本官が盗られるなんて!」

 警官って……警察の犬なんですけどね。

 でもでもシロちゃんがやられるなんて、誰でしょう?

 こう、警察の犬で撃ちたがりの犬とはいえ、シロちゃんを倒すとはたいしたものです。

 犯人は誰なんでしょね?


 昨日はいろいろありました。

 シロちゃん、制服汚したから、今日はメイド服でお店のお手伝いなの。

 とはいっても、服がかわっただけで、やる事は特に変化なしでしょ。

 ミニスカポリスの時も配達、やってもらってましたからね。

 わたし、コンちゃん、シロちゃんで老人ホーム配達なの。

「しかしのう、なんで3人で行かねばならんのかのう」

 ぼやくのはコンちゃん。

 わたしも、最初は3人で行かなくてもって思ったんです。

 お店は今、ミコちゃんが一人で守っているんですが、もう一人、残っても全然問題なかったと思う、その方がいいくらいじゃないでしょうか?

「お客さん、ちょっとはいるよ、一人は大変かもしれませんよ」

 って、ミコちゃんに聞いたら、

「それより、老人ホームでお手伝いほしいらしいのよ」

 だって、わたし達が3人で行くのは、そんな理由なんです。

 老人ホーム、職員さんたくさんいるんだけど、おじいちゃん・おばあちゃん一人ひとりについているわけにはいかないから、ちょっとでも人手があった方がいいんだって。

 って、わたし達はタヌキにキツネにイヌなんですけどね。

 コンちゃんはいつだって文句しか言わないから、ほっておけばいいんですが……

 シロちゃんは今日もまだ、浮かない顔が続いています。

 配達中も元気ないです。

「シロちゃん元気出してよ、モウ」

「本官がやられるなんて……やられるなんて」

「所詮警察の犬なんだから、そんなもんだって」

「くく……くやしい……それにであります!」

「うん?」

「昨日のお弁当、ホットドックが食べられなかったであります!」

 もうほっておきましょう。

 シロちゃん食いしん坊なだけです。


 老人ホームでのお手伝いも終りました。

 コンちゃんとシロちゃんでお茶のお手伝い。

 わたしはお風呂のお手伝いでした。

 お風呂のお手伝い大変でした。

 おじいちゃんもおばあちゃんも、お風呂でじっとしていません。

 長湯する人もいれば、さわがしい人もいます。

 車椅子の人もいたりするから、お手伝いは大変なんです。

 お茶のお手伝いの方がよかったかな。

 でもでも、お風呂はお風呂で最近は慣れてきたからへっちゃらなんだから。

 コンちゃん達と合流したところで、一緒にご帰還なの。

「どうでした、そっちは?」

 聞いてみると、コンちゃんがうんざりした顔で、

「ここの爺婆はどうしてこうも元気なのかの」

 シロちゃんは、

「保健医は邪魔をしているだけであります」

 グチをこぼしています、ふむふむ、お風呂当番でよかったかもしれませんね。

 って、二人は服の中から、

「わらわは饅頭をゲットしてきたのじゃ」

「本官はおせんべいであります」

「あ、ずる! わたしの分は!」

 わたしが言うのに、コンちゃん達は首を横に振ってます。

 この二人には思いやりという気持ちがないんでしょうかモウ!

 って、シロちゃん、おせんべいを見ていましたが、

「本官のおせんべい、あげるであります」

「え! いいの!」

「気分はやっぱりホットドックであります」

「まだ引きずっているんですか~」

「ポンちゃんにはわからないであります」

 シロちゃん、よっぽどホットドック、好きなんですね。

 コンちゃんはお饅頭を食べてニコニコしています。

 わたしもおせんべいを食べていたんですが……

 おそば屋さんの前を通ろうとしたら、今日も長老がお店の前にいます。

 わたし達を見て手招きしていますよ。

 なにかな?

「ポンちゃん、コンちゃん、シロちゃん、ご馳走しますよ」

 長老が言います。

 それと同時にお店の引き戸が開いて、ポン太・ポン吉が顔を出すの。

「二人とも、どうしたの?」

 ポン太が、

「ポン姉、昨日おそばの量がって言っていたよね」

「はい、それが?」

「ま、まぁ、入ってください」

「う、うん」

 なんだかポン太は、そしてポン吉は嫌そうな顔をしています。

 とりあえずお店に入って……お客さんはいないですね。

 わたし達はカウンター席に着くんです。

 長老はニコニコ顔で、

「おそばの量の事もあったので、『わんこそば』にしてみました」

「わんこそば」聞いた事があります、おそばの無限地獄バージョンです。

 コンちゃんは……知ってるかどうかわからないけど、しっぽフリフリ大喜び。

 シロちゃんは……きっとまだホットドックの事を考えています、引きずるタイプですね。

 長老、そんなわたし達を見もしないで、

「では、始め、スタート」

 コンちゃん、一瞬固まったけど、すぐに食べ始めました。

 一口で食べちゃいます。

 すぐにポン吉が追加投入、本当に投入なの。

 シロちゃんはうつろな目で、どんどん食べています。

 シロちゃんにはポン太がオカワリを入れていくの。

 わたしも食べ始めます。

 ゆっくり……ゆっくり……わたしのおわんにはポン吉がオカワリ入れてくれます。

 わたしはゆっくり、ゆっくり食べますよ。

 コンちゃんはすごい勢いです。

 おそば好きなんですね、うん。

 ちょっとテレパシーです。

『ね、コンちゃん』

『なんじゃ、今は忙しいのじゃ』

『わんこそば、知ってるよね?』

『うむ、知っておる、おかわり無限なのじゃ』

『おなかパンパンで死んじゃうよ』

『わらわ、神ゆえ無限なのじゃ』

『ほんとうかなぁ~』

 わたしのおわんが空になったのに、ポン吉が追加。

 ポン吉もポン太も、なんだかさっきから嫌な顔です。

 二人はあんまり、わんこそばやりたくなさそう。

 一方長老は、いつもと変わらない顔なんですが、どことなく動きが軽いですね。

「長老ちょうろう」

「なんですか? ポンちゃん?」

「この勝負はどこで勝ち負けが?」

 わたし「勝負」とか言っちゃうの。

 でもでも、これってお店とお客の勝負ですよね。

 長老、どんどんおそばを茹でながら、

「制限時間は10分、ゴールは100杯」

「制限時間にゴールしないと負けなんですね」

「途中退場はおわんに蓋をすればいいんです」

「そうしたら?」

「お客が負けたら、代金は食べた分だけです」

「はぁ」

「お店が負けたら、お代はいただきません」

「100杯はちょっと多くないです?」

「数だけ聞くとすごそうですが……」

 わたし、長老じゃなくて、ポン太を見ます。

 ポン太、シロちゃんのおわんにオカワリを入れながら、

「普通のざるそば10人前……は、ないと思うけど」

「そう聞くと、たいした事ないような気がしますね」

「10分ですよ」

「むー!」

 わたしはさっさと降りましょう。

 ポン吉をにらめば、それだけでオカワリにブレーキ。

 なに事もなかったかのように、おわんに蓋をしちゃうの。

 長老が、

「ポンちゃんは降参ですか?」

「えっと、お金持ってないんだけど」

「いいですよ、今日はどんな感じか、お試しですから」

「そうなんですか……」

「コンちゃんはやる気みたいですし」

 すごい勢いで食べるコンちゃん、おわんがどんどん重なっていきます。

 シロちゃんは魂のない目で、もくもくと食べているの。

 なんだか嫌な予感がします。

 わたし、お茶を飲みながら、コンちゃんが「嫌な汗」浮かべるのに気付きました。

 100までまだまだありそうです。

 蓋をする間を与えずに、ポン吉が次を投入。

 頬をヒクヒクさせるコンちゃん、ポン吉をにらむの。

 さっきまでやる気なさそうだったポン吉は、今は悪魔の笑みを浮かべて「次」を構えています。

 今にもポン吉を呪い殺しそうな目でにらむコンちゃん。

 って、長老が、

「コンちゃんゴールしたらツケが消えます!」

「!」

「負けたら今日の分ツケます」

「なんじゃとー!」

「コンちゃんが量の事を言ったからやってるんです」

「むー!」

 しかし、むなしく時間は過ぎて行くの。

 ついにタイムオーバー、コンちゃんゲームオーバーなんです。

「あう、もっとハラペコでくれば~」

 コンちゃん悔しそうにしています。

「ツケが~! ツケが~!」

 悔しそうに言っていますが……ツケ払う気さっぱりですよね。

 って、長老、目を丸くしてます。

 ポン吉もポン太もびっくりしてるの。

 3人の視線の先はシロちゃんです、おわん100杯積まれてます。

「ふう、ホットドック……」

 警察の犬はまだホットドックが心残りみたいです。

 魂の抜けた目で、まだ箸を動かしているの。

 ちょっと面白いから、まだ次を持っているポン吉のおわんを引き継ぐの。

 シロちゃんのおわんに次を投入。

 ロボットみたいに食べちゃうシロちゃん。

「ホットドック……」

 よっぽど食べたかったんですね。

 ちょっとこわいくらいですよ、まったくシロちゃんはモウ!


 教壇で音頭をとっているのはみどりです。

 おでこが広くて……

 眼鏡で……

 三つ編みで……

 委員長顔なんで、いい感じです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ