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娯楽に貴重なスキル枠を使用していく

剣道三倍段って言葉があるんですけど。


剣と槍じゃ、剣の腕は三段位上の人じゃないと槍には勝てない、

って言葉ですね。


軽くて、丈夫で、長い得物を振り回したら素人でも強いのです。

 お店がオープンするまでの一ヶ月の間、何もしないで過ごしても良いのだが、暇を潰す方法が思いつかない。


 冒険をする必要はないが、レベル上げでもするべきだろう。

 当初の目的を果たす為に……。


 とりあえず俺は物件の持ち主であるギルドへ行き 。

 来客用の個室で、ギルド長のマルコさんと話す事になった。

 マルコさんに、一ヶ月後にお店のオープンする旨を伝えておいた。


 ついでに、危険性が少ない依頼はないかと聞いてみたら。

 マルコさんは、依頼書の束から一つ選んでビッグフロッグの討伐依頼の紙を俺に渡して、ビッグフロッグの討伐依頼の注意点を教えてくれた。


 ビッグフロッグは、鉄製の装備を嫌がる特性を持っている大型のカエルのモンスターで、鉄製の防具さえつけておけば、それほど苦戦することのないモンスターである。

 ただし、鉄製の防具を持っていない場合は、このモンスターの捕食対象になる可能性がある。

 毎年、羊飼いの子羊や農場の子牛などの、小さい家畜の被害が出ているようである。


 人間が捕食された場合は、このモンスターの皮膚が非常に柔らかい為、武器を使って対処すれば捕食されたあとの臭いの問題を気にしなければ死ぬことはない……。

 ナイフなどの刃物がある武器は効果的だが、鈍器や素手による耐性が高く素手で相手しようとすると危険な相手と説明受けた。

 調子に乗った武道家が素手で挑んで、返り討ちにあってると笑いながらマルコさんは話している。


 討伐条件は、ビッグフロッグの部位解体してギルドへ持ってくる事。

 そのまま仕留めた、ビッグフロッグの個体をギルドへ持ってくる事。

 ただし、食用として扱う為、鮮度には注意する事。


 今までの話をまとめると、


「鉄製の装備さえあれば、簡単に倒せる相手というわけだな?

 倒したビッグフロッグを食料の素材として、ギルドが買い取りを行なってるって事だな」


「まぁ、そうなりますね」


 なるほど、それほど難しくないみたいだし。

 ビッグフロッグの搬送もアイテムボックスで何とかなるだろうから、この依頼を請け負う事にした。


「マルコさん、この依頼を請け負う事にするよ。

 オープン準備の一ヶ月暇してるのも退屈なんでね」


「次は君のお店で、お客として君に会えるのを楽しみしているよ」と、マルコさんに言われた。


「そうですね、お待ちしてますよ」


「それは、そうとコーラ飲みます?」


「飲むよ!! その為に、わざわざ個室に案内したんだ」


 マルコさんに、キャップを開けてコーラを渡した。


「どうぞ!! それと、今日はこの辺で失礼しますね」と言って、ギルドをあとにした。


 今日は、防具屋と武器屋に行く必要があるな。

 場所は昨日の探索でわかってるので、武器屋と防具屋は迷うことなくお店に着いた。


 武器は、ひらけた場所で戦うので、長めの武器でも問題ないので、剣ではなく鉄製の槍を買う事にした。


 素人が戦うなら少しでも得物は長いほうが有利である。

 理由はそんなところだ……。

 あと解体用に鉄製のナイフを購入した。

 防具は鉄製で全て揃えると、重さが辛いので鉄の胸当てと鉄のバックラー(小型盾)を購入した。


 装備にかなりの(だいたい2000ゴールド程)金額を使ったが、ファービレジの食堂にコーラを卸した収入があるので。

 これといって痛手にはならなかった。


 買い物が終わり……。

 昼過ぎていたので適当に食事を済ませて、せっかく買った装備を試したいので、町の外に出る事にした。


 町の外を散策していると、探している大きなカエルのモンスターがいた。


 ビッグフロッグは、こちらを見つけて攻撃をしようと近寄ってきたが、ある程度の距離までしか近づいてこない。


 注意を受けたように、このモンスターは鉄製品を嫌うようだ。

 こちらが攻撃しようと近づくと、物凄い勢いで逃げていった。


 このモンスターって、鉄製の防具つけてたら倒せなくないか?と、思いながらも再び探索を続けた。


 あ、ビッグフロッグがいた。

 こちらには気づいてないみたいだ……。


 モンスターに気づかれないようにそっと近付いて、鉄の槍をそのままビッグフロッグに突き刺した。

 それほど強いモンスターではなく、一撃による不意打ち状態で仕留めることが出来た。


 ああ、視界に入りさえしなければ裏は取れるのか……な?

 討伐したモンスターのビッグフロッグを[アイテムボックス]にそのまま入れた。


 入れるというより、モノを入れようと考えると、指定したものが勝手にアイテムボックスへ入ってくれる。

 [アイテムボックス]は非常に便利な機能である。

 この機能使って、取引とかもできるようになると思う。

 今日は日が暮れるまで街の近辺で討伐を続けた……。


 この街の近辺で出てきたモンスターは、スライムとビッグフロッグ位のものだったので、全く苦戦はしなかった。


 俺は冒険はしない。やるのは狩りか依頼で十分だ……。


 あの女神が言ってたように、魔王とやらを倒すのは。

 他の勇者とやらに任せとけばいい。


 と言って、再び言い訳してるのには理由がある……。


 ビッグフロッグの討伐を繰り返したら、レベルが上がったのである2つ程……。

 困った事に、レベルが上がるたびに魔法を覚えているのである。


 レベル4で、


 ・ヒール(回復魔法)

 ・クリア(初級魔法の清浄化魔法:汚れを落としたりするときに使う)


 二つの支援魔法を覚えて。


 レベル5で、


 ・ファイアランス(単発の火の矢を放つ)

 ・サンダーランス(単発の雷の矢を放つ)

 ・アイスランス(単発の氷の矢を放つ)

 ・アースランス(単発の土の矢を放つ)


 4つの攻撃魔法を覚えたのである。


 ギルドで発行したギルド証を確認してみたら。


 力:15

 素早さ:12

 器用さ:12

 体力:35

 賢さ:42

 運の良さ:35


 やけに、体力と賢さと運の良さが何故か高かった。

 魔法を覚えているのはこれが原因か?

 正直、考えてもわからないので、深く考えるのはよそう……。


 ギルドで商人のステータスについて聞いてみよう。

 そうすれば、何かわかるかもしれないし……。


 そのまま町へ帰りギルドに直行し、ビッグフロッグをまるっと買い取ってもらった。


 1匹20ゴールドと結構いい値段がついた。

 10匹程倒したので200ゴールドを貰えた。


 そこで、買取をしてくれたギルドの職員に一つの疑問を聞いてみた。


「聞きたいことがある……」


「なんでしょうか? 私に分かることでしたらお答えしますよ?」


「商人のステータスは、どんな感じに上がるんだ?」


「そうですねぇ、だいたい商人の方は平均的に伸びる感じですね。

 あえて言うと、体力と賢さと運の良さが比較的伸びがいい感じでしょうか」


「なるほど、参考になったよ。

 これからも、カエル肉持ってくる予定なんで買取お願いするよ」


「はい、カエル肉は需要がありますのでこちらとしてもありがたいですね。

 あと、丸ごと持ってこられる方は珍しいですし」


 あはは、アイテムボックスおそるべし。

 女神のくれたスキルより、こっちが有用なのかもしれないな。


「それじゃ、またくるよ」と言って、ギルドを立ち去った。


 自分の店に帰った俺は、異世界取引の項目を増やす事にした。


 当初の目的であった。

 [漫画]を増やしたいと、考えたが[異世界取引]のスキルに弾かれた。

 そしたら、漫画の一覧が出てきて。


 [少年誌]

 [青年誌]

 [男性誌]

 [女性誌]


 漫画のジャンル別に枝分かれしていた。

 括りが大きすぎるから少し絞れと言うことかな?

 俺は、[異世界取引]のスキルに [漫画:少年誌]を追加する事にした。


 これで件の、漫画の新作を手に入れる事に成功したが。

 流石に、ランタンの火で読書するのはちょっと問題がありそうなんで。

 翌日に漫画を読む事にして、今日はそのまま眠りについた。


 [現在の異世界取引項目]


 LV1[ハンバーガー]

 LV2[コーラ]

 LV3[ポテト]

 LV4[漫画:少年誌]

 LV5[未設定]

[異世界取引]は、趣味に走らせようと思ってます。

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― 新着の感想 ―
[一言] 剣道3倍段の意味が違ってます。 無手の武道と剣道を比べた時を言っていて槍は関係無いです。
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