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ミッションスタート

 スタッフのみんなと話し合い。(?)


 リストア様対策が、ある程度決まった。


 貸し切りを良いことに、確実に女風呂に行って連れの少女を襲う。

 女風呂は、見回りも女性なので、矯正で巻き込まれる。

 金で従業員は納得させられるが、私は強く貴族に強く出れない。

 今回の件で、完全に私のことを、格下だと侮る……。


 ちなみにこの流れが、覆されるのなら、作戦はもう一度練り直しだ。

 場をわきまえれる人間と、評価するべきなのだ。

 もしかすると、過去の事も事故という可能性があるわけで、出来れば、そうであって欲しいと願いはするが、無理だろうなと諦めていた。


 本当なら、今の段階で少女を助けたいが、それだとカドが立ちすぎて、あの貴族が私のことを油断しなくなる。

それは拙い、今日のミッションはあくまでも誘いの為の一手だ。


 相手は貴族だ、下手な油断は禁物だ。

 確実な、チェックメイト(詰み)に追い込む必要があるのだ。


 お店のオープン時間になった。

 各スタッフ勤務場所に各自つきすでに業務を始めている。


 副町長のミルコさんが貴族一行を連れて三号店に入って来た。


「ようこそ、リストア様。本日はリストア様の貸し切り営業とさせていただきます。当施設をご自由にご利用ください」


「ほぉー。魔道具にしては明るい光じゃのぉ……。

こんな建物ウチの街にもないぞ」


 付き添いの連中も内装に驚いている。


「こんな建物を一般に開放しておるのか? 貴族と商談すれば多額になるだろうに」


「いえいえ、貴族の方々と商談するには、私など格が足りてませんので」


 と、あえて自分を卑下して相手の話に合わせておいた。


「こちらから、左手側が飲食スペースとなってまして、色々なお店が入ってますのでお好きに飲食していただいて結構ですよ」


「ワシに、大衆食堂で食事をせよと申すのかお前は?」


「も、申し訳ございません。ただリストア様に食事を提供できると、喜んでいるスタッフ達がいますので、提案させていただきました」


「ふむ……酒はあるのか?」


「もちろん用意させていただいてます」


「ほう、準備は良いようじゃな……」


「ありがとうございます」


「それじゃ、ここは後で来るとしよう。

町長よ、まずは自慢の風呂に案内しろ」


「わかりました。

すぐ近くではありますが、案内させていただきます」


「ここの道を抜けて、飲食スペースの裏に抜けますと、男湯と女湯がございます。

 お連れ様もいらっしゃいましたので、男湯女湯の両方ともにお湯を張ってスタッフも配備しております」


「ほうほう、準備がいいのぉ」

 と言って、ニヤニヤと少女を眺める。


「ワシは、この子の面倒を見なければいかんので、女湯に入るとするよ。

 今日は、貸し切りなんだろう?」


「それでしたら、お風呂についての説明は、案内のスタッフがいますのでそちらでお聞きください」


「わかった、わかった。ほら行くぞ」と言って、貴族は、強引に少女を引っ張って行く。


 俺とボルグだけがこの場所に残った。


「ボルグさん、あなたも女湯ですか?」


「馬鹿にするな、あんなふざけた趣味を、持ってるのは父だけだ!!」


「それなら、私は貴方を案内しましょうかね」


「なあ、町長。貸し切りであの少女と二人お店の、スタッフも若い女なら確実に悲惨な目が待ってると思うぞ」


「逆に、それも想定済みだよ……むしろその想定外れたら、貴方の父親がいい人かもと考えを変える必要があったよ……。言い方は悪いが貴方の親父は、チェックメイトに向かって、歩いて行ってるよ。

 止めたいなら、貴方が、あの人を止めるんだな」


「それは、もう無理だよ。この前止めに入ったら牢屋にぶち込まれたさ」


「それは、災難だったな。

 その事は忘れて、当店自慢の大浴場たのしんで行ってください」


「なぁ、この前の私に対する態度と、今日の態度は違いの差がありすぎないか?」


「リストア様には、私を侮って貰わないとな。貴方から許可をもらったとしても。

 私としての大義名分がたたなきゃ、[人殺し]の汚名は被れないよ」


「なんだ、父は君の計算通りに動いてるのか……」


「はいはい、それはいいから。風呂入りましょう」


 と言って、脱衣所に案内した。


「ここで服を、脱いでくださいな服脱いだら、洗い場に私いるので、腰にタオル巻いて洗い場に来てください」


 と言って、洗い場に移動して、しばらく待った。


「あぁ、風呂場はこうなっているのか。広いなウチの風呂より広いぞ……」


「一人で、入る為の施設じゃないからな」


「まずは、そこの洗い場で石鹸使って身体を洗ってくれ」


「石鹸? なんで、こんな貴重品がここに?」


「そういう疑問は、あとあと。」


 石鹸を使い身体を洗っている。


「泡立ちもよく、ウチの使ってる石鹸より出来がいいじゃないか」


「身体あらい終わったら。そこの樽に入ってる石鹸シャンプーを掬って、頭にかけて頭を洗うといいですよ。洗うときは、目をつぶってないとダメですよ」


「こうか?お、おう石鹸とハーブの香りする、それと髪の汚れが落ちていくのを感じ取れる」


「一度、目の前の洗い場のお湯を桶で組んでシャンプーを流して、シャンプーの横のリンスを掬って、髪に塗り込む」


「こうか?なんだ、この酸っぱい匂いと、ハーブの匂いが混ざった匂いは?」


「大元が調味料だからな。

 しっかりお湯を複数回あたまにかけて、頭にかかったリンスを落としていってくれ」


「こうか? おおっ、すごくサッパリしたぞ」


「身体を洗ったなら。そこの大浴場に入っていいよ」


「そうか、そうさせてもらう」


 ボルグは大浴場の手前まで来て、

「豊富な湯量、見事な温度調整……」


「ウチの風呂より、性能がいいのかもしれないな」


「とりあえず、ボルグさん、貴方に言っておく貴方達が帰って、2週間後位に今度は、リストア様がこちらに来てくれたという、お礼の名目で嫁三人を連れて、そちらに挨拶に行く」


「二人じゃないのか?」


「あぁ、この前三人目が増えたよ……リストア様のおかげでな。

 エミリー、シェリー、キャリーの孤児院の三人組さ」


「おい、そんな事すれば、確実に君に標的が向くじゃないか」


「当然、嫌がらせを受けるだろうな、あんたら貴族は、自分が偉いと思って無料で仕事させるくらいのロクデナシだからな……。どうせ、無理難題ふっかけてくるからそれを、私は無視する。

 それに業を煮やして、派兵して来たら町を守る[町長の大義名分]で蹴散らしてみせるよ」


「あぁ、その流れなら確実に……君の考え通りになると思うよ。

 それより金を払わない、ロクデナシとは私の事か!!」


「あぁ、報酬金額なしと聞いて、ドラゴンの餌にでもすれば、よかったと後悔したよ」


「うぐっ……」


「価値観が違いすぎるんだよ、貴族様と商人とはな」


「まぁ、土産として討伐した、ドラゴンでも出せば威圧になるかもだから。それでいいと思ってたがそれより面白いものが手に入ったからな……ソレを見て私達に手を出さないと、引いてくれればそれでいい。

 ただ、ソレが金銭としての価値観しか見れないのなら、リストア様の最後だ。父親を生かしたいなら、ここで絶対に止めてくれ」


「ああ、できるだけ手を尽くすよ……」

 と、ボルグは半ば諦めの入った返事をした。


「すまんが、従業員の様子が気になるんであっちの様子を聞いてくるよ」


「覗きか?」


「違うわ、こちとら従業員を預かってる身なんだ。従業員の心配して何が悪い。

 とりあえず、気がすむまでお風呂を楽しんでくれ」

 と言って、この場を離れた。


 女湯の脱衣所に入る。

 そこの外れに見回りスタッフの休憩所があるのでそこに着いた。

 コンコンコン、


「すいません、ハジメです。入っていいですか?」


「どうぞー」


 ドアを開けて、休憩室に入る。

 女性が集まっているとき、特有の匂いが充満している。


「社長、ここに来るの初めてでしょ」


「来れん、来れん、来たらキャリーに、怒られるだろ」


「今、女湯の様子はどうだ?」

 と、女性従業員に聞いた。


「酷かったよ、あの女の子に乗るわ抑えるわ……やりたい放題で、あの子シェリーと同じくらいの歳でしょ。

 社長のシェリー、好き好き状態も大概に酷いけど。アレはひどすぎるよ、モノかなんかの扱いだよ」


「え? 私のシェリー好き好き、そんなに酷いか?

 あんなに可愛い子、ずっとナデナデしてあげたいだろ?」


「はい、自覚なしね。

 それは置いといて。

 あまりの行動に見かねたお姉さんが、貴族の旦那を相手にして現在ひたすら手玉に取ってるところ……。

 あんなクズ本番なしで、2000ゴールド搾り取ってやると、息巻いて出ていってましたし」


 流石、プロ。いや、流石お姉さま。と言ったところか。

 見た目も嫌いじゃないし、本番できるようになったら、一回くらいは、お願いしたい気もする。

 おっと、いかんいかん。


 休憩室のドアが開いた。


「あら、お兄さん……」


 お姉さんの大きめの綺麗な胸と、貴族に使えてる娘の小さめの胸が、堂々と見えている。

 下の方は、見る勇気はなかった……。


「ちょっと、二人とも隠して隠して」


「社長の、そういう反応見ると結構ウブなんですよね……」と、他の女性社員が言ってくる。


 二人は、着替えをもらって脱衣室へ戻って行った。

 着替えてから、二人はまた休憩室に入って来た。


「お兄さん我慢できなくて、ここまで来ちゃったの? けど今は、私もイヤかな。

 あの男の匂いがしてるから、だからまた今度ね……」


「って、違います。この子を途中で助けてくれたんですよね、お姉さん」


「流石にアレは、見てられないわよ。

 女の悦びも、何もないじゃないの……」


「……」少女は俯いて黙っている。


「君は、サドタの街の孤児院の子かな?」


「はい……」消え入るような小さな声で答えた。


「君のお名前は、なんて言うのかな?」


「アリアです……]「そっか、アリアか。」


「あの男の趣味や嗜好は、手に取るようにわかってる」


「私が君を助けてみせるから、辛いだろうが。

 あと2週間我慢してくれ……」


 本当は、1週間と言いたいが。貴族と到着と同時に私達が付いてしまうので、

 [転送魔法]の存在がバレる。

 ボルグに関しては私に関して、話すことはないだろう。


 お姉さんと少女に[クリア]と[ヒーリング]と[ヒール]をかけてあげた。


「アレっ、あの男の匂いが取れた」「痛くない……」


「お兄さんって僧侶だったの?」


「いや商人だが?」


「さっきの治癒魔法よね?」「使えるけど何か?」


「それと、さっきの三点セットは、あのとき朝帰りする羽目になったときに、覚えた技さ」


「社長、社員がいる前で、朝帰りとか言わないでくださーい」


「アレは、このお姉さんに嵌められてだな……」


「文字通りにハメたのよねー」

 ケタケタとお姉さんが笑う。

 このお姉さんには、なんか勝てる気がしない……。


 休憩室がざわつきまくった。


「そんな、私のことはどうでもいいから。返事を聞かせて」

 と少女に聞いた。


「助けてください……」「私に任せろ。アリア、君を必ず助けてやる」と、言って彼女を撫でてやった。


「やっぱり社長ってこのくらいの子が」と、社員達がまたざわついていた。


 えー、そこは社長カッコいいとか、そういう流れなんじゃ。


「お姉さんにも世話になったね。それで貴族はどういう状態?」


「お金を私に渡して、脱衣所の椅子で放心状態よ……」


 放心状態になるまで……ってゴクリ。おそるべしプロの技。


 そのあと、私が肩をかす形で、貴族の男は馬車に乗りサドタの街へ帰って行った。

 貴族が街に、帰るまでの1週間で、徹底して対策してやる。

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