貴族の任務依頼
昨日は、三人でカレーを食べて。
パソコンを使って在庫管理や経理をやってから睡眠を取った。
今日は、昼からボルグとかいう貴族を連れて、氷の大陸で狩りをする依頼があるらしい。
正直、面倒ではあるが、引き受けた以上仕事だ。完遂するまでだ。
朝ごはんは、昨日のカレーライスを三人で食べた。
俗に言う「朝カレー」だ。
朝からカレーは重いといえば重いが、私は割といける方だ。
「お兄ちゃん、カレーが昨日よりおいしくなってる」
「コレが、二日目のカレーと言うものだよ」
「ハジメさん、本当に美味しくなっていて、不思議なんですけど?」
「理由って、言うほど深い訳じゃないけど。
カレーに使っている野菜とかが煮込まれて味が染みたりして、味が自然に調整されるんだよ」
とか、軽いうんちくを語っていたら。
カレーを、完食してしまっていた。
「今日は、ギルドから依頼受けたので、昼から狩りをする事になりました。
それで、早めに昼食取りたいんだけど、お願いできます?」
「はい、用意して待ってますね」
「シェリーも、手伝うー」
「あはは、二人ともよろしくね」
と言って、いつもの業務を、一通り終わらせて。
今日は、建築班の様子を見にいく事にした。
まずは、治水班を見にいくか……。
治水班の様子を見ていたら、フローラとサブリーダーの彼が、現場を指示していた。
「おはようございます。頑張ってるじゃないか、二人とも、進捗を聞けるかな」
「あっ、おはようございます。社長、先日始まった現場なので進捗とか言う進捗はないですか、
まずは、下流へ治水工事を行う予定です」とフローラが説明した。
「まぁ、上流はウチらの管轄外ではあるしね。余裕があったらやる形でいいでしょう」
「それで社長、少し協力を、お願いできませんか?」
「ん? 何?」
「下流へ進む、基礎工事の地盤を作って頂けませんか?」
「あぁ、魔法ね……今回は、片側をやっておくから、もう片側は作業終わったら、連絡下さいね」
[アースウォール]の魔法で、地面を固める作業を進めた。
普段この辺りには、こないからなぁ。
川は、ファービレジの村寄りに、繋がっていた。
川の先端へ到着した……。
海だ……。海が見える。
その海の先に、島が見えていた。まぁ、それはどうでもいい事か。
町から離れすぎていたので、[転送魔法]で、セカンタの町に戻った。
「とりあえず、こっちの方は、川の先端まで魔法で固めてきたから。
なんかあったら言ってくれ」とフローラに伝えてこの場を後にした。
そのあと、エミリー達が用意してくれた昼食を食べ終えてから。
[転送魔法]で、サドタの街のギルドへ移動した。
いつものように、ギルドの買取広場へ移動した。
「よっ、にーちゃんよく来てくれたな」
「内心はきたくなかったですけどね」
「まぁ、そう言わないでくれよ……。こちらも悪い事をしたと思ってる」
「そういえば、もう一匹デスワーム倒したんで納品していいですか!!」
「勘弁してくれ、あれで業務が、一週間以上止まったんだぞ……」
「まぁ、倒したのは事実ですけど。
それは止めておきますよ、何かに使えるかもしれませんし」
ギルド長とそんな馬鹿話をしていたら。
件の貴族様(皮肉)が警護の人間を複数従えて現れた。
「やぁ、ハジメ君。待たせたみたいだね」
「いえ、時間通りであるんで、問題ないですよ。
それでお連れの方達は?」
「あぁ、氷の大陸にいくので警護をすると言って来たもの達だ。」
「あまり、人数多いと対応遅れるんで、一人か二人にしてくれませんかね?」
「貴様!!我々を侮辱するつもりか」
と警護の兵が食ってかかって来た。
こうなるのは、わかってたけど本当に面倒だなぁ。
「それじゃ、警護の皆さんの身は守りませんので、それでよろしいですね?ボルグ様」
「あぁ、それで構わない」
「私の邪魔にならないよう、離れすぎないようについて来て下さいね」
「若造が、舐めた口を聞きおって、ぶった切ってやろうか!!」
「へいへい……それが、人にもの頼む態度かねぇ。
まぁ、いいです。それじゃ移動するんで、防寒具皆さん装備しておいてください」
と言って、俺は、防寒具を装備した。
「建物の外に出ますよ」
と言って、警護を含め全員を連れて来て建物の外れに皆を集めた。
「なんで、防寒具誰も着てないんです?まぁ、死にたいならいいんですけどね。
ボルグ様、貴方は一応依頼主だから注意しときます。防寒具を装着してください」
「ボルグ様、こんな胡散臭い若造の言う事など、無視してよろしいかと……」
と警護の兵が言ってきた。
「いや、私は防寒具を、着ておこうと思う」
と言って、防寒具をボルグはつけ始めた。
「警護の方は大丈夫なんですね……つける気ないみたいですけど」
それじゃ、遠慮なく。
[転送魔法]を使い、警護含め全員 氷の大陸にご案内。
警護兵の顔色が、一気に悪くなった……。
「今から、防寒具取り出してても死んじゃうよね。あれだけ注意したのに」
警護の兵と、共にボルグ様も震えてた。
「もしかして、氷の大陸舐めてた口ですか? 皆さん……」
はぁ……。使えねぇ。
「ボルグ様、お腰の武器はミスリル製ですか?」
「さ、さようだが……」
「武器を手に、持っててください」
ボルグの持つ武器に火属性を付与した。
ボルグの周りに、多少の耐寒性能が付いた。
俺もついでに武器に、火属性を付与した。
「今のうちに、防寒具付け直したらどうですか皆さん?
足手まといは、この場で置いていきますよ」
と笑顔で言ってあげた。
「「ヒィ……」」
警護の何名かは、事情を理解できたみたく悲鳴をあげた。
「何してるんです。早くしてくださいね。商人の時間は限られてるんですから……。
あと5分で、狩り始めますよ……付いてこれますかね、皆さん」
まずは、アイスバードから相手するとしようかな。
南東の方に三十匹ほど反応あるな……。
「それじゃ5分、経ったので狩りを始めます」
いつものように、[スピードアップ]
[ブレッシング」とアイスバードへ[ビッグボイス]による挑発を行い気合いを入れた。
30羽のアイスバードが、俺達に襲いかかる!!
警護の兵は、慌てるだけである……。
おいおい、警護ならちゃんと、貴族様を守れよなぁ。
アイスバードがいつものように。
[アイスランス]による集中放火を、俺に浴びせてくる!!
「わぁー、もう無理だ」とか叫び始める警護がいる始末……。
[アイスウォール]で、アイスバードの魔法を全て塞ぎきり。
アイスバードのいる方向に、[サンダーストーム]を広めに放つ。
一匹も逃す事なく、三十匹のアイスバードを討伐した。
討伐したアイスバードへ、近づきマジックバッグ(仮)入れていく。
ボルグを始め、警護の人間全てが、顔を青くしていた。
「まだ始まったばかりですよ」
と笑顔で言ってあげた。
次はアイスウルフの群れとか面白そうだな……。
二十匹位わざと集めようかな。
十一匹の群れの方に移動して行き、離れた九匹の群れをビッグボイスを使い。
強制的に、二十匹の群れに、囲まれることに成功した。
これには、ボルグも顔色を悪くしながら、こちらを見ている。
「助かる方法教えましょうか。一人どなたか、アイツらの餌になれば、みんな助かりますよ」
「「「ヒィ……」」」
警護の兵が弱いと見て、アイスウルフが時々襲いかかってるので、[エアカッター]で追い払っている。
何度も追い払われて、アイスウルフ達はこちらを警戒し始めた。
「グルルルル……」
「それじゃ、この状況打開しましょうかね。俺が、今から走りますんで、全力で俺についてきてくださいね」
全員に[スピードアップ]をかけた。
一番囲みの薄い部分に[ビッグボイス]の声による威圧をかけ。
アイスウルフの動きを止めた。そして、その部分に思いっきり走って行った。
「今です、走って付いてきて」
全員がアイスウルフの輪を抜けたあと、
[サンダーストーム]で、纏めてアイスウルフを討伐した。
討伐したアイスウルフを回収した後に、
「これでも俺の意見が聞けない人居ますか?」
と聞いたら。皆が、首を横に振っていた。
うーん、この先にアイスタートルがいるけど、あれはサンダーボルトで終わるんだよなぁ。
足も遅いし、面白くないな……。
じゃあ、本命にでも会いに行こうか、ニヤリ。
アイスドラゴンのいる方に、進路を変え。
「次が本命のアイスドラゴンになります。運が悪いと大変な目にあいますので覚悟してください」
とあえて、煽っておく。
肉眼でアイスドラゴンの姿を捉えた。
「どうですか?ボルグ様先手やりたいとかありませんか?」
「冗談を言わないでくれ」
「そうですか……」
アイスドラゴンを、倒さず状態異常が、かからないようにして[サンダーボルト]を放ち。
ドラゴンとの戦闘が始まった。
ドラゴンが睨みつけてきた。
外野の皆様が、煩いくらいにビビっている。
ドラゴンがアイスブレスを吐いてきた。
後ろで、「もうダメだー」とかふざけた事を言う奴が、いるがそれは無視する。
[アイスウォール]でブレスを防ぎ。
ミスリルの剣に、魔力多めで、火属性を付与する……。
前回同様、熱とアイスブレスで打ち消しあって。
強引に、剣でドラゴンの首を刈りアイスドラゴンを討伐した。
「これで、氷の大陸ツアーを終了します」と言って、[転送魔法]でサドタの街に戻った。
「ボルグ様、これでよろしかったでしょうか?」
「あぁ、貴公の力をしかと覚えた。貴公と敵対するのは愚考であると理解したよ」
「後ろの警護の人達も、身の程は理解しましょうね……」
「…………」
警護の人間は、何も言い返せず俯いていた。
「それじゃ、ギルドで任務終了を伝えてきますんで、解散して結構ですよ」
と言って、ギルドの買取倉庫へ移動し、レクターさんに話しかけた。
「ボルグ様の任務終了しましたよ。依頼報酬ください」
「それなんだが、報酬はなしだ貴族からの、強制任務だからな」
「二度と貴族からの、依頼を持ってこないで下さい!!
勝手に、人の情報流したり拙いんじゃないですか?」
「その件は、すまなかった」
「今回は許しますけど、次やったら許しませんからね」
と、レクターに釘を刺してこの場を離れた。
今回の件は、ギルドとの商談用の切り札が一つ増えたと考えて、この場は抑えておいた。
そして、夕方まで時間がかなり残っていたので、氷の大陸で再び狩りをしてから、帰宅したのであった。
明日は 3話投稿します。
7:00
12:00
19:00
に投稿をします。




