視察
三号店の初日の営業を順調に終えて、従業員不足が明確に表れていた。
従業員10名追加を予定する。
シャンプー製造と販売テナントに2名、追加ここは女性がいいだろう。
アイス販売、ドリンク販売のテナントに4名(この部署は、見回りと掃除を兼任してもらう)
受付に4名、追加の計10名だ。
10:00〜20:00まで通しで働きたい希望のものがいれば、働いてもらうしその分の手当ては出す予定だ。
ただ、フルタイムで勤務できない人も出ると思われるので、追加の人員は急務であると考えた。
今日の、オープン準備はキャリーに任せて、ギルドと金物屋に寄ってから。
三号店に行くことにした。
まずは、ギルドに移動して、いつものように来客室へ案内された。
席に座ってギルド長のミルコさんを待っていたら。
どっかで聞いたような声も一緒に聞こえた。
ドアが開いた。
「やあ、ハジメ君今日はどんな用事なんだい?」
と、ミルコさんが挨拶してきた後に。
「よっ、にーちゃん!!元気してるか」
と隣街のギルド長のレクターさんが挨拶してきた。
「あれっ、レクターさん今日は、この町に用事です?」
「そうだな、にーちゃんが新しい店オープンしたって、ここのギルド長に聞いたから遠征してきてやったぞ」
「セカンタの町とサドタの街って離れてるですけど、どうやって連絡つけたんです?」
「ん? ハジメ君は知らないのかい?
各ギルドや教会などの組織は[転送魔法]を応用した。通信技術で連絡が取れるんだよ。
なんで、君がデスワームを討伐したという情報も、すでにこちらに情報が来ているのさ」
「通りで、教会やギルドは、連絡が早いと思ってましたよ」
「まぁ、そういう事あって、ギルドには[転送魔法]が使える術師が大体勤務してるのさ」
「あぁ、遠征というより[転送魔法]できたんですねレクターさん」
「ははは、バレたか。今日は、ミルコ君とファービレジのギルド長と、一緒に君のお店に行く予定だ」
「わかりました。そしたらミルコさん、私の名前を出して貰って結構なんで、二人の代金町民価格で通して良いって受付に伝えてください」
「ん? 町民と他所から来たの人間では価格が違うのか?」
「7ゴールドが適正価格と町長に値付けして貰ったんで、他所から来た人は7ゴールド、町民は4ゴールドってサービスしてるんですよ」
「その7ゴールドのうち3ゴールドは、ギルド、町、教会に分配してもらえる話になってるんだよ」
と、ミルコが言った。
「ほう、よく考えてるな。しかし? 何故教会なんだ?」
「ハジメ君はかなりの教会贔屓だからね……。今の嫁さん二人も教会の人間だからなぁ」
「いやいや、ミルコさん贔屓とかじゃなく。
付き合いもありますし、孤児院に使用してもらう為の費用ですから」
「あはは、そうかい? それで今日は何の用だい。
あれだけ大盛況の初日だったから人員の補充かな?」
「概ね、その通りです2名は女性限定で残り8名を男女半々で三号店の人員募集します」
「勤務の条件は、給与は二号店と同様で、三号店のみの特典は、勤務後の入浴が無料ってところでしょうか」
「10名追加とは思い切ったね……」
「それくらい追加しないと、私が動けないので、サドタの街の狩りに行けなくなるんで」
「おい、ミルコ君、急いでスタッフを募集かけてくれ。この男が狩りに出ないと、現状、砂漠と氷の大陸に狩りに行く奴がいない」
「レクターさん大丈夫ですよ。すでに希望者かなり集まってるんで、明日面接して明後日にはそちらに行かせれると思うよ」
「そしたら私が、個人的に一推しで募集して欲しいのは、お菓子が作れるスタッフが一人別枠でも良いんでほしいですね」
「わかった、趣味や職歴の欄でピックアップしておくよ」
「はい、よろしくお願いします」と言って、ギルドを離れた。
次に、向かったのは金物屋だ。
「いらっしゃい、お客さん、お風呂使わせて貰ったよ」
「おかげさまで、この店で作って貰った金樽が大活躍してますよ」
「ほう、そりゃ嬉しいね。うちの店があれだけの、お客さんを集める手伝いできてるんだな」
「それで今日は、新しく買いたいものがあって来ました」
「どんなものだい?」
「この前作って貰った金樽あるじゃないですか。
あれを長方形に作って貰って。それに被せれる蓋を作って欲しいんですよ」
「ふむふむ」
「それで、金属の蓋に円形の穴をつ程あけてもらって、それにはめ込めれる金属容器を作ってもらいたいです」
と言って、設計図のイメージをその場で書いて渡す。
「これは、金樽の中に、魔道具を入れて冷やす為のものだよな」
「よくわかりましたね。この金樽の空きスペースに魔道具入れて飲料を入れて冷やそうと思ってまして」
「単純な作りだが、面白いな」
「それで、冷蔵庫用と冷凍庫用で二つ必要なんですよね」
「サイズは、この前の金樽よりは小さくなるんで二つで、1ヶ月程あれば作れるよ」
「そしたら、よろしくお願いします。代金は商品受け取りの際に支払いで」
と言って、その場を後にした。
その後に、魔道具屋に寄って、冷蔵と冷凍の魔道具を依頼してから、三号店に移動した。
すでに、お店は営業を開始している。
私がいなくても、営業をできているか少しは心配していたが、それは杞憂に終わった。
二日目の営業なので、前日より業務に慣れるので、全体の業務がスムーズになっていた。
三号店を視察して回る前に、アイス作りとドリンク作りをしておかないとな。
金属製の容器複数で、アイスを作り冷凍庫を始めた。
1時間位置きにかき混ぜないとな。
次に、ドリンクを混ぜて準備しておく。牛乳、フルーツ、コーヒーの三種だ。
ドリンクの準備を済ませて、冷蔵庫に用意しておいた。
看板もないし、ノボリもないので今日は、お客さんが来るとしても従業員位のものだろうな。
準備が済んだので隣のテナントに、エミリーとシェリーに会いに行く。
「おはようございます」と、シャンプー作りをしている二人に声をかけると、
「ハジメさん、帰ってきてたんですね」「お兄ちゃんおかえりー」と挨拶が帰ってきた。
「ただいま。オープンした直後は、このテナントも、お客さん並ばないね」
「そうですね、製造も兼ねてるので、それくらいがちょうどいいですよ」
「確かにそうだね、そう言えば初回の購入の人に配る時は、グラス代をとって、シャンプーとリンスをグラスに入れて渡してたよね」
「はい、2回目以降の購入は、お客さんに容器を持って来る用にお願いしてます」
「そっか、そっか。シェリーも仕事覚えたかい?」
「簡単だよー」「そっか、二号店で皿洗いするのとどっちが大変?」
「んー?わかんない、どちらもそんな大変じゃない」「なるほど、参考になったよ」
「どうしたんです? ハジメさん質問したりして」
「いや、スタッフ増やしても難易度があると覚えるまでに時間かかるけど、簡単ならすぐ戦力なってもらえるからね」
「なるほど」
「明後日には、新人さん入って来るからね……」「早いですね」
「嬉しいことに、ギルドに希望者が、かなりきてるらしいよ」
「まぁ、これだけお客さん来てますもの……」と飲食スペースを見てエミリーは言った。
「とりあえず、昼ご飯は好きなテナントから料理注文していいよ。
月末に、うちの会社が各テナントに、従業員の食事代払うから」
「人気の理由そこなんじゃないです? これだけ利益出ていても、従業員に還元してるお店早々ないですよ」
「そういうものかな?」「そういうものです」
と会話して、この場を離れた。
その後、配管室と男湯の見回りをしていたら。
ギルド長達が、男湯で湯船に浸かっていた。
「どうも、ギルド長の皆さん、お風呂たのしんで貰えてるみたいですね」
「よお、にーちゃんよくも、こんな施設作れたな。お湯を沸かすのも大変だろうに」
「えっ?レクターさん。それ程、労力かかってませんよ」
「魔法使いに、依頼してるわけじゃないのか?」
「そんな非効率的な事、してたら商売になりませんって」
「流石に、どうやってるかは、教えては貰えないよな」
「それは、ちょっと無理ですねぇ企業秘密です」
「「それは、そうだよ」」と、セカンタの町のギルド長と、ファービレジの村ギルド長が即答した。
「ただ、ハジメ君が羽衣を10倍の値段で買い戻せた。理由はわかった気がするよ」
と、ファービレジの村のギルド長が、勝手に納得していた。
「今日は何人で、ここに来られたんです?」
「私を含めて、六人だよ」とセカンタの町ギルド長が言った。
「それでしたら、風呂上がりにでも私の嫁さんが、シャンプーを売ってるテナントの横のテナントに顔だしてくださいよ。サービス品出しますから」
と言って、この場を離れた。




