スキル枠の無駄使い。
狩りを終えて、[転送魔法]で自宅へ戻る。
[クリア]の魔法を二人に使い身綺麗にした。その後、自分にも[クリア]を掛けた。
そして、お互いのベッドに入り眠りについた。
お店の開店前には目が覚めた。
エミリーは、すでに起きており。二階のキッチンで、朝食の準備をしてくれていた。
「ハジメさん、おはようございます」
「おはよう、エミリー。
朝食用意してくれたんだ、ありがとう」
「はい、3人分用意すんでますよ。
シェリーを起こさないとですね」
「もう少しゆっくりさせてもいいよ。
二人には狩りに付き合ってもらってるから。
今月は、お店で働くの控えてね」
「ピークの時だけ、手伝わさせて貰えませんか?」と、エミリーが言ってきたが引く気はなさそうだ。
「わかった。
絶対無理はしないでよ」
「でも、ハジメさんは働くんですよね?」
「それでも、基本的な事はみんなに任せてるからね。
前に比べたら、仕事は減ったと思うし。
無理はしないから安心してよ」
朝食をとっていたら、シェリーが起きてきた。
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、おはよう」
「「おはよう」」
「シェリーは夜遅くまで起きてるから、無理して今日は仕事しなくていいからな」
「うん、わかった」
「さてと、そしたらお店の準備でもしますかね。
二人は、ゆっくりしててよ」と言って、一階へ降りた。
飲食スタッフと建築スタッフが、お店にやってくるまで細々とした雑用を済ませ。
お店のスタッフが集まるのを待つ。
営業時間が近づくにつれ、スタッフが出勤して来る。
いつも通り、スタッフ全員を一度集めて朝の挨拶をした。
このお店の、飲食スペースと隣の飲食店と提携して、飲食スペースを繋げる旨をスタッフに伝えた。
それに伴い、建築スタッフの増員が来る旨を伝えた。
「何か?質問などありませんか?」
ドワルドが手を挙げて、質問してきた。
「ワシら、もともとからいる建築スタッフは何をすればいいんかの?」
「えっと……。
ドワルドさん達には、新しく企画してる件で活躍してもらうつもりだから」
「社長? もしかして風呂の件か?」
「察しがいいじゃないか、ドワルドさん。
ギルドと町長にも話をつけたから、土地が見つかり次第そっちの作業してもらうから。
引き続き、二階の改築を頼むよ」
「ああ、わかった。
それとワシの娘が是非にと言ってたんで来るみたいじゃ。
既にギルドで登録してたみたいじゃ、呼び出しがあったと言ってたよ」
「そっか、それは良かった。
……ということで、メンバーが更に増えるが、みんなもよろしく頼みます。
隣の飲食店と繋げる作業は営業時間外から始めるので、営業には影響はないと思います。
それじゃ、今日も一日頑張ってください」
各自、スタッフが持ち場に戻っていった。
コッペが、話しかけてきた。
「社長、昨日の件で既に動かれてたんですね」
「まぁ、せっかくスタッフ一同の頑張りを飲食スペース不足で無下にしたら申し訳ないからね。
飲食スタッフの募集等は、希望があればそっちでやってくれて構わないから。
魔道具の魔石のチェックと、備品チェックと、調味料関係の在庫確認なんかも忘れずに頼むよ。
調味料関連と魔石は、地下の倉庫に入れとくから」
「とりあえず、飲食スペース不足の対策はお店の外に予備のテーブル置いて対応する感じですかね?」
「うん、それでいいよ。
お店の事は、コッペに任せてるから引き続きよろしく頼むね」
「ハイっ」
伝える事が一通り済んだので、私はその場を離れた。
そして、武器屋に移動した。
エミリーの武器と、シェリーの武器を買おうと思ったからだ。
先日、鉄の剣をミスリルの剣で叩き切ったので、そんな鉄装備をエミリーに持たせるのは拙いと思ったからだ。
「いらっしゃい!! ……って、この前のにーちゃんじゃねーか。
また、武器を見にきてくれたのか?」
「嫁に鉄の槍を持たせてたんだが、襲いかかって来た馬鹿野郎の鉄の剣を叩き切ってやったんだが、それを見て、嫁に鉄装備を持たせる気が失せてな。
この店で、一番いい槍と魔法使い用の装備を頼む」
「金は?」
「必要な分出す」
ショーケースを見ると、ミスリルの槍とミスリルロッドが入っているのは、鑑定スキルで確認済みだ。
「ぐぬぬ、鋼鉄の槍じゃダメだよな?」
ショーケースに、指をさして。
「ほら、あそこにいい槍があるだろ」
「わかった、ミスリルの槍とミスリルロッドで、4000ゴールドと、6000ゴールドの合わせて1万ゴールドだ」
サクッと1万ゴールドの支払いを済ませた。
「まいどあり」
武器は、これでバッチリだな。
エミリーの服装は、今のままでいいとして。
問題は、シェリーだ。魔女っ子らしい衣装を着てもらわなければ!!
[異世界取引]で、[コスプレ衣装]を選択して。
魔女っ子衣装を手に入れた!!
こんな、アホなことをやってはいるが、それでも時間がかなり空いていたので、[家庭菜園:苗]を利用して、裏庭の空きスペースに畑を作り、苺や色んな苗を植えた。
苺は育てるのに、失敗するかもしれないので。
[異世界取引]で[果物]を指定した。ケーキが作れても苺がないと始まらないし。
[異世界取引]の[果物]の枠から苺を選び、冷蔵庫に入れておいた。
(苺やメロンは、生産者的には野菜扱いだったりしますが、一般的には果物になるかと)
農作業をしていたら、お店の営業時間が終わりかけていた。
おっと、新しい建築スタッフが来るんだったな。
[クリア]の魔法で身綺麗にして、お店の外に備え付けた[ウォーター]の魔道具で手を洗いお店の中に入った。
「社長。いいところに来てくれました」
「どうした? 店長何かトラブルでも?」
「いいえ、本日から勤務の建築スタッフの方々が来られてます」
「ああ、そうだったね。
じゃあ、私はそこの空いた席に座ってるから、店長、新しいスタッフを呼んできてよ」と言って、奥の空いた席を指さした。
「はい、わかりました」と言って、コッペはこの場を離れた。
うーん。営業時間終了直後だと、まだお客さんがいるなぁ。
新しい建築班には、最初の30分は準備とかの時間にしてもらうとしよう。
お客さんが、お店から居なくなり。
しばらくすると、新しい建築スタッフが自分の前に並んだ。
並んだメンバーの姿を確認する。
5人ね。いや、6人かテーブルの陰に隠れて一人気づかないところだった。
「当店の建築スタッフに、よく来てくださいました。
皆さん、ちょっとココで待っててください。隣の店長連れて来ます」と言って、この場を離れ。
隣のお店に入り、店長を連れ出して来た。
飲食店の店長を隣に座らせて話を再開する。
「貴方達には、1ヶ月でこのお店と、隣の飲食店を繋げる工事を行って貰います。
建築仕事の経験者は、いらっしゃいますか?」
一番背の小さいドワーフの女性が手をあげた。
「えっと、貴方はドワルドさんの娘さんかな?」
「ハイ、あたいはフローラって言います。
社長の噂はオヤジから色々と聞いてます」
「色々ですか……。
怖いので聞くのはやめておきますね」
「オヤジは、いつも社長のことを褒めてますよ」
「なら、良かったです」
「他に経験者がいないようでしたら。
彼女をリーダーにして建築を進めますがいいですか?」
「女の下で働くのはゴメンだ。
どうせ指示なんか出せないんだろ」と、食ってかかる奴が出てきた。
「なんだと、テメェ!!」と、フローラが食ってかかてきた男に言い返そうとする。
「二人とも、落ち着いてね」
「「はい」」
うーん?ドワルドが褒める事の方が少ないんだから、できない娘なら褒めないと思うがねぇ?
……などと、考えてたら。ドワルドがひょこっと、この場に現れた。
「なあ、社長ちょっと挨拶してもいいか?」
「どうぞ」
「ありがとよ社長。現在この店で建築リーダーしているドワルドだ」
「おい、そこのアンチャン。
女だから仕事できないってのは、偏見なんじゃねーのかい?」
食ってかかってきたメンバーに聞き返した。娘が気になって、一部始終聴いてたんだな。
「ドワーフは、こんな身形だが、普通の人間より力があるんだぜ。
よし、三日間ワシが、お前らの仕事ぶりを見てやるよ。
それで適正がある奴をリーダーにする。
それで、文句ないな? 社長もそれでいいか?」
「いや、ドワルドさんは、仕事やった後になるんじゃ?」
「それは気にすんな、社長」
「それならいいけど、無理はしないでくれよ。
うちのお店は17時過ぎると閉店するので、料理を準備できないけど。
隣の飲食店さんは、お店開いてるから中休憩でご飯食べる時は隣の飲食店を使ってくれ、代金はウチの店が持つ、ただし勤務中だから酒は飲まないように」
「おい、それを言うために俺を呼んだのか?」と、飲食店の店長が言った。
「その通りです。
代金請求は毎日でもいいですけど」
「月末で良いよ」
「ども、助かります」
「最後に、灯りは倉庫に灯りの魔道具と、魔石がありますので、それを使ってください。
そしたら、みなさん今日から作業お願いします」
ハイ、と大きな声で返事が返ってきた。
ドワルドが三日間監督してくれるらしいし、一安心だな。
「私は仕入れが、あるんでこれで失礼します」と言って、二階へ上がって行った。
よーし、今日も砂漠で狩りの前に、エミリーとシェリーに武器渡そう。(建前)
シェリーに、魔女っ子衣装を着させよう。(本音)




