リニューアルオープン
役職変更 店長から社長になります。
人員も集まり、建物の改築も終わり。
二号店がリニューアルされた。
具体的に何が変わるのかというと、私が魔法やスキルでやっていた作業を全て、魔道具と他のスタッフに任せる。
簡単に説明すると、お店で調理スタッフがハンバーガーやポテトを作るようになる。
ボリュームも増えて、味も良くなって、お値段据え置きの3ゴールドのままで販売。
(それでも原価は、今までの半額以下に落ちる)
コーラや食材は冷蔵庫に保存しておいて、必要な分を取って来る。
コーラは今までと同じで、冷凍庫で作った、氷を使って冷やす。
洗い物は[ウォーター]の魔法代わりに、水の出る魔道具を代用する。二階にあるキッチンと同じ仕様だ。
あとは石窯を使ってバンズを作るなど、今まで私がやってきた作業をスタッフへの丸投げだ。
コッペを二号店の店長に置いて、お店を回すようにした。
私は店長から社長になり、主にPCを使って経理のまとめと企画開発や、[転送魔法]と[アイテムボックス]を利用した流通担当になる。
要するに、自由に動けるようになったのだ……。
飲食班はコッペの管轄。
建築班(ドワルド達)は、私の管轄に入ることになる。
この家に引っ越してきてから、エミリーとシェリーはお店のピーク時の飲食班の手伝いや、私の仕事の手伝いをしてもらったりしている。
カウンターを複数用意して受付するようにしたので、人権費は増えたが今までより早くお客さんを回せるようになっていた。
お店は新店長のコッペに任せて、様子を見ていると。
カウンター業務と調理も問題なし、清掃と食器を洗いの子供達もバッチリできてる。
問題が、一つ出てきたのである。
早く回せるようになった分、お客さんの飲食スペースが足りないのである。
「店長。ちょっと来てください」
売り場に出ている、コッペを呼び出した。
「店、いえ社長。どうされました?」
「店長として、コッペ君なんか気づかないかい?」
「カウンターも調理も客数もバッチリなんで、これといって何も」
「コッペ君、お客さんをよく見てみな。
カウンターで商品受け取ったあとを」
「あっ、席が埋まり切っていて席に座るときに待ち時間ができてる」
「地下の倉庫に予備のテーブルと椅子があるから。
二階の改築してる建築班に協力してもらってお店の前に配置してきな。
今日は、いい天気だから外で食べたい人もいるだろうさ」と、新店長に提案した。
「わかりました、今すぐ対応します」と言って、コッペはこの場を離れていった。
けど、これは苦し紛れなんだよなあ。
二階をお店として、解放するのが正解か?
裏庭は、畑があったり冷蔵庫があるので使えないし。
そういえば、隣のお店ってなんの店だ?
忙しすぎて、近隣の挨拶回りとかしてなかったな。
お店を出て右隣のお店を見てみる。
お店の外観じゃ、なんの店かわからない。
MAPを見てみるが、入ったことがないので非表示状態。
お店に入ってみるか……。
お店に入ると、威勢の良さそうなオッチャンが、
「いらっしゃい、げっ!!
なんで、隣の店のアンタが来てるんだ?」
そんな、露骨に嫌がらなくても……。
「あー、すいません。
お店が、忙しすぎて挨拶に来るのが遅れたんです。申し訳ないです」
「嫌味かい……」と、皮肉を言われた。
「すいません、ココってなんのお店なんです?」
「ココは、飲食店さ。
アンタの店が出来てから閑古鳥鳴いてるがね」
「いや、それだったら何かしら言ってくれれば、こちらも対処できたんですけど」
「ギルドと教会がバックについてる店に文句言おうもんなら。
こんな店潰れちまうよ」
「いえ、別にバックについてるとかはないですよ。
常連さんと、従業員です……」
それに私が、ココが飲食店と知ってたら使ってたと思うし。
「流石に、看板もなしで客商売は拙いと思いますよ。
そうだ、店長。何か料理作ってくださいよ」
「人気店の店長、に出せるもんなんてないだろ」
「いやいや[ハンバーガー]も、毎日食ってりゃ飽きますから。
そんなこと言わずに作ってくださいよ」
「仕方ねーな何が食いたい?
メニューは、それだぞ」
メニューをパッと見で選んだ。
「店長のオススメで」
「あいよ、店長のオススメな」
料理が出来上がるのを待つこと15分……。
「おまたせしました。
店長のオススメです」
「お、美味しそうじゃないですか」
料理を完食した感想は、店長のオススメは、普通に美味しかった。
これくらいの味が出せるなら、価格も7ゴールドで、それほど高くないし客入りそうなのに。
あっ、低価格のウチの店が屋台出して強制 (パフォーマンスみたいな)呼び込みしてたから
ココの店が空気になったと、むしろ半年間よく潰れなかったな……。
全てを、察してしまった。
「ああ、ウチの店がなんか、すいません」
「いや、謝られてもこっちが困るから。
なぁ、うちの店の味どうだった?」
「美味しかったですよ。
価格も高くないですし、普通に俺通いますよ」と言って、店長のオススメの代金の7ゴールドを支払った。
「じゃあ、なんで客がこんなに来ないんだ?
アンタの店にはあれだけ入ってるのに……」
えっ、だから看板もないと客商売として拙いって、さっき言ったのに。
「お客さんに、どれだけ見てもらえたかの差ですよ。
うちも本来は看板をつける予定だったんですけど、そこの部分の経費を抑えて前の村で使っていた屋台を使って、お客さんにアピールするようにして商品を売っていったんです」
「この差は、看板の有無の差と?」
「そこまでは、言いませんが……。
少なくとも、お店を選ぶ選択肢に入ったかもしれませんね」
「なぁ、看板付けたら。
この状態から売れるようなるかな?」
「すいません。
その程度じゃウチの店が強くなりすぎてて、インパクトに欠けます」
「やっぱり、お店締めるしかないのか」
「味も、価格も良かったんで手はありますよ。
ウチのお店と提携しましょう」
「いやいや、アンタの店とウチとじゃ差がありすぎるよ」
「失礼だとは思いますが。
差があるのはわかってますんで、飲食スペースをお借りできないかなと思いまして」
「ウチのお店の一階と、このお店の一階を繋げちゃうんですよ」
「飲食スペースを借りる分その分の利用料を、毎月お支払いをしますし」
「それだと、ハンバーガー食いに来た客がウチで食べていくだけじゃ?」
「さっき言ったでしょ。
ハンバーガーだけじゃ飽きるって」
「ウチの主力はもう一つあって、それは飲料なんで飽きない人はずっと飽きないんです」
「ハンバーガーに飽きた人を、コッチで捕まえろと?」
「そうです。
あと[ファービレジ]の村の飲食店での成功例があるんで、大丈夫だと思いますよ。
まぁ提携するんなら、看板の新調費用はこちらで出しますから。
店を畳むよりは立地を利用できる、いい案だと思いますけど? どうでしょう?」
店長は、カウンターを叩いて。
「その案に乗った!!」
「それじゃ。
工事は、夕方以降に工事をやる形でやりましょう。営業時間外でね……」
「暗くなると、見えないだろ?」
「魔道具もありますし、余裕ですよね。
この件はギルドに依頼かけときますんで、経費はウチで持ちますので」
「なんか、トントン拍子で進められてて、なんかこえーな」
「損はさせませんから、ご安心下さい。
商人は信用第一ですから」
「こうなったら、アンタに任せたよ……」
「今後とも、いい関係作っていきましょう。
では……」と言って、この場を離れすぐギルドに依頼を掛けた。
作業時間は、夕方17:00から24:00迄 7時間で募集をかけた。
この時間帯は、基本的に狩りに出かけているので。
工事で、うるさくても大丈夫……あっ!!
その時間、二階にはエミリーと、シェリーいるんだった。
エミリーと、シェリーを呼び出し、事情を説明した。
「お店が終わったあと、12時までは工事で煩いのね」
「うるさいのいやー」
「それでハジメさんは、その間、何処にいくのかな?」
「多分、狩りにいってると思います」
「お嫁さん二人を煩い思いさせて、私の旦那様は狩りに行くのね。
悲しいねシェリー」
「かなしいねぇ、お姉ちゃん」
二人とも、演技入ってません?
「わかったよ。
二人とも狩りに連れてくから、その間はお店休んでね」
「「やったね」」
はぁ、押しに弱いなぁ俺。
成り行きで狩りに嫁二人が同伴する流れになり。
隣の飲食店と繋げる作業の終わる、1ヶ月間はエミリーとシェリーが狩に同伴するようになった。
一度、二人をギルド連れていくか。




