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彼女の決意と俺の決意

 レベルを上げるために連休を取りたいと思うが、それが無理となると、今月はビッグフロッグとオーク狩りを、夕方から夜中までやる。そして、平日はそれを繰り返す予定だ。


 今週の末は教会のスミス神父に頼んで、一度泊まったことのある教会の一室を借りて、[インターネット]の件を女神に直接聞いてみよう。


 きっと、あの女神の事だ……。俺を加工しに来るハズだ!!


 休みの日は、裏庭に太陽光パネルを野立てで設置するとしよう。

 そんな感じで、今週の予定は決まった。


 お店は、いつも通り客足がよく、いつも通り忙しい毎日だ。

 毎日の仕事が終わったら。気分でオーク狩りとビッグフロッグ狩りを行った。


 お店の休みの前日は、狩りへ行かず教会へ行くことにした。


 そして、教会へ入り。

 エミリーが、私に気づき挨拶をしてきた。

「ハジメさん、こんばんわ。

 今日は、なんかの用事ですか?」


「えーと、エミリーさんに会いに来ました。

 そういう考えも少しはあるんですけど。今日は、神父にお願いがあって来ました」


 エミリーは、教会の奥の方にある休憩室に向かって声を出した。

「神父ー。ハジメさんが用事らしいですよ」


 奥の方から、「わかったー」と神父の声が聞こえた。


 奥の方から、スミス神父が出て来た。

「やあ、ハジメ君。今日はなんの用事かい? エミリーとデートかい?」


「それも、いいんですけど。今週はやることが多くて、今回は違います。

 あの件を(レベル40)、実現する為にお店をスタッフのみで回せるようにする必要があるんですよ。

 今回、スミス神父にお願いしたいのは、前みたいに教会の一室貸してもらえませんか?」


「ん?もしかして、啓示をまた受けようと?」


「そ、そうですね。もしかしたら前回同様に、女神様に会えるかもしれないので」


「それは、構わないよ」


「ハジメさんは、女神様に会いたくて教会に来たんですか?」と、少しエミリーが不機嫌になってる。


「そうではあるけど。女神様に会いたいのは、仕事の一環みたいな感じだし。

 明日フリーなら、エミリーさんと居たいですよ……」


「うーん、本当に君達仲がいいねぇ。

 私が、この場にいることも、忘れないでくれよ」と、スミス神父がおどけて言った。


 エミリーの不機嫌さはなくなったが、赤くなって俯いてた。

 一応、スミス神父の許可も取れたので、今日は教会に泊まることになった。


「あっ、そうだ。ビッグフロッグの在庫は教会には残ってます?」と、聞いてみたらエミリーが答えてきた。


「干し肉にした分も、そろそろ使い切りますね」


「そっか、それならビッグフロッグの在庫が、かなりあるんで少しもらってくれません?」


「かなりって、どれくらいです?」


「解体してない状態で、300匹以上在庫あります。

 仕事終わって、毎日夜まで狩りしてます」


「無理しないで下さいね……」と、エミリーが心配そうに言ってきた。


「ああ、それは大丈夫ですよ。[スリープ]の魔法もありますし。

 [転送魔法]があれば、行き帰りの移動時間0ですみますし。

 サビ残連発で電車で毎日三十分を往復させられてた時に比べりゃ……」と、つい口に出てしまった。


「「サビ残? 電車?」」と、エミリーと神父が聞いたことのない言葉に戸惑っていた。


「いえ、それは転生前の話なんで気にしないでください。

 あと、今は商人の能力で連勤に強くなってるんで、ご心配なく」


「それなら、いいんですけど無理はしないでくださいね」


「はい、気をつけます」


「それで、何匹位譲りましょうか?」


「神父、どうしますか?」


「ハジメ君が、我々に譲渡して下さると言うんだ。

 ありがたく頂戴しましょう」と、神父が答えた。


「すいません。ハジメさん、5匹程都合つけてもらっていいですか?」


「いいですよ。まだ解体済んでないんで、まだ夕方で明るいうちに外で捌いちゃいますね」


「お願いします。だけど、私が裁かなくていいんですか?」


「前、エミリーさんに捌き方教えてもらったんで、それを応用できるようになりました。

 まぁ、見てて下さいよ」と言って、神父とエミリーを連れてこの前と同じ井戸の前に来た。


 5匹のビッグフロッグを並べて、一匹ずつ魔石を抜いていく。

 そのあとは[エアカッター]の魔法で、ビッグフロッグを部位毎に切り分けた。


「は、早いですね」


「お、おう。お見事!!」


 戸惑うエミリーに、感嘆する神父。


「エミリーさんに、基本を教えていただいたおかげですよ」


「魔法使って切り分けとか、教えてないですよね」


「あくまでも、コレは応用ですから。

 基本を教わったから出来たことですよ」


「そうですか、それなら良かったです」と、エミリーも納得してくれたようだ。


「今日はハジメさんも料理を食べていって下さいね」


「そうさせてもらいます。

 ご飯は、何処で食べればいいんですかね?」


「教会の個室に、持って来ますよ」


「てっきり、子供達と食べるのかなと思ってました」


「それでも、いいんですけど 子供達がお邪魔して、啓示の邪魔になるかもしれないので。

 ハジメさんが泊まってる事は内緒にしておきます。

 特に、シェリーあたりが泊まってるのわかったら、お邪魔するでしょうし」


「はは、たしかに……」


「そしたら、教会の休憩室で料理が来るのを楽しみにして待ってます」


「はい、楽しみにしてて下さい」


「そしたら、今日はお世話になります」と、二人に向けて言った。


「お構いもできないがくつろいでいってくれ」と、神父が言ってくれた。


 二人とは、それで別れて休憩室へ向かった。


 ご飯まで時間あるし、電気関係の復習しておくかな……と、1時間ほど勉強していたら。


 コンコンコン、とノック音が聞こえる。


「どうぞー、開いてますよ」


「入りますね、料理持ってきました」


 おー、待ってました。エミリーさんの手料理。

 ビッグフロッグ率が高いぞ、さっき捌いたばかりだからか。

 読んでいた本を[アイテムボックス]へ入れ、食事の準備をする。


「待ってました」


 エミリーは、俺が食べるのを確認するために、部屋を出て行かずコチラを確認している。


 主なメニューは、パンと、ビッグフロッグの塩焼き、香草のスープビッグフロッグ入り、葉野菜のサラダと言った感じだった。


 パンは何度かこっちの世界でのモノを食べたことがあるが正直硬い。

 毎回スープで柔らかくして食べている。


 ハンバーガーの、バンズはパン屋に依頼できないと思った理由はこれだ。

 固すぎるバンズでは、ハンバーガーの魅力半減だ……。


 ビッグフロッグの塩焼きは、程よい塩加減で美味しかった。

 前も食べた事があるがその時同様、胡椒が欲しいなと思う。


 香草のスープは、非常に美味しかった。肉のうま味がスープにいい感じに出ていた。シチューにしたら、もっといい感じかも……と考えた。


 俺は一人暮らしが長いから、料理は当然できる。

 自分が食べる分くらいは、こだわりたいのでたまの休みに気合入れて作ったりするのだ……。


 女神に、[ハンバーガー]と[コーラ]選んだのは、最初はノリで選んだつもりだったけど。

 俺は、元々から飲食店やりたかったのかな?


 葉野菜のサラダ、これは普通にサラダって感じでした。

 この葉野菜は、ハンバーガーの具材に使えると思った。


「エミリーさん、このサラダの野菜ってどこで買ったの?」


「それは、ウチの教会の畑で作った野菜ですよ。

 子供達と、一緒に作ってるんです!! 気に入ってくれました?」


 親指を、グッという感じに立てて。

「コレ、新作のハンバーガーの具材に採用!!」


「えっ!?」と、エミリーが驚いている。


 あとは、ピクルスを作りたいから。

 [ハンバーガー]を取り出し、一度エミリーに、ピクルスを見てもらった。


「ピクルスを作りたいから、コレに近い野菜エミリーさん知らない?」


「あーこれなら、瓜系の野菜に近いのがありますよ。

 持ってきましょうか?」と言って、その場をエミリーが離れた。


 しばらくして、エミリーが戻って来ると片手に、野菜を持っていた。


「生でも食べれますんで、食べてみます?」と言って、野菜を俺に渡してきた。


 俺は、野菜をそのままかじる。


 ポリっと、小気味良い音を立てる。

 みずみずしいが、味はほぼない。きゅうりみたいな感じか。

 これを漬ければ、ピクルスになるな。


「これも、採用!!」と、再び親指をグッと立てた。


「エミリーさん、うちのお店で使う野菜の栽培を教会でやってみない?

 教会側で人雇ってもいいし、畑とか土地が必要なら用意するから。

 ウチで定期的に購入するから、いい収入になると思うけど? どうかな?」


「えっと、子供達にお仕事をくれるって事ですよね?」と、エミリーが聞いてきた。


「そうそう」と、首を縦に振って頷いた。


「ハジメさん、ありがとうございます。

 私、ハジメさんに、貰ってばかりでお返しできなくて」


 感極まったのか、エミリーが泣き出しそうになっていた。

 エミリーの頭に手をやって撫でてやり。


「違いますよ、エミリーさん。

 俺も、エミリーさんから色々と貰ってます」


「私から?」


「今回は、材料を探していた時にエミリーさんが提供してくれたんです。

 それに、エミリーさんの料理楽しみにしてましたし、コレは、面と向かっていうの恥ずいかしいな」


 ちょっと、少しはずかしかったので照れが入った……。


「エミリーさんを俺のモノにしたいから、今、多少キツくても頑張れてるんです。

 男なんてモノは、惚れた相手には大概甘いですよ」


 ん、よくよく考えたらコレって、面と向き合っての、告白じゃね?


 案の定、エミリーが赤くなって俯いてる。

 そして、エミリーは、何かを決意を決めたような表情をした。

 エミリーとの距離が、少しずつ近づいてくる。


 上目遣いな感じになって、「ハジメさん、私を貰ってください」と、エミリーが言ってきた。


「ふぇ!?

 えっ、どういう事です?」


 教会の注意とかは、どうなったのエミリーさん。

 どこかで、スイッチ入っちゃったの?


「文字通りですよ、私を抱いてください」


 素直に嬉しいが、今から女神の啓示を受けようという場所で、色々とやらかすのは拙いだろう。

 それに、俺も決めたんだ。レベル40になって、スミス神父(親)とエミリーの両方に認めてもらいたいと。


「素直に嬉しいです。正直今すぐにでも……したいです。

 だけど、俺を信じてくれた君の親を裏切る事になるから。

 レベル40になるまで、待って下さい。今は俺の意地を通させて下さい」


 何、言ってんだ俺。失敗したかも……。


「ハジメさんの決めた事に、真っ正直に進む所は私好きですよ」と、エミリーに言われて。

 そのまま、エミリーに唇を奪われた。

 そして、そのまま無言でエミリーは部屋を出て行った。


 あれ?俺、振られた?[魔法使い]には、ああいう急な展開ついていけません。

 失敗したのかな? エミリーに、振られてないよね?


 ……と、こんな感じの頭の中がピンク色状態で、女神の啓示に挑むのであった。

町長→貴族ルートに行く予定にしたので、

[魔法使い]の喪失はお預けでございます。


エミリーに振られる?それはないので、ご安心ください。




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