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風呂作り計画その2

 前回、取引が上手くいった理由は、レベル15からレベル18へ上がった際に取得した。

 商人スキルの[ポーカーフェイス]が要因としてあった。

 あと、余談ではあるが攻撃魔法側と支援魔法側に[魔法効果上昇]のスキルを習得した。


 商人相手だと鑑定スキルで価格を見抜かれだ挙句、顔色を表に出さないため。売り手側からすると対応しにくいのである。


 魔石屋も魔道具屋も、ある意味、言いくるめられた形になった。

 それでも、しっかりと利益が出る範囲での取引をしているので、相手も対応しにくいのである。


 今までの色々な努力が身を結び、今週末に冷蔵庫と冷凍庫が出来る。それと、お風呂が完成するのである。私は下手な冒険者より、冒険を頑張ってるのかもしれない……。


 お風呂に関しては、ある種の実験も兼ねている為、うまくいってほしい所である。


 休みが待ち遠しい状態で、テンション高めに営業してたら。子供達や、建築のメンバーからも私が何かを企んでると察された。当然のように、子供達の様子を見に来たエミリーさんもそれに気づいた。


 あれっ?[ポーカーフェイス]のスキルってどこいった?


 テンション高めで、残りの営業を進めた。そんな感じで、休み前日の終業時間が近づいた。


 営業時間は終わっているので、お店には既にお客さんはいない状況だ。

 ドワルドが終業時間前だが、話しかけて来た。


「店長ちと、確認をしてもらいたい」


「地下室が出来たのか?」


「あぁ、完成した。

 あとは店長から魔道具を貰って設置すれば完成じゃ」


「そうか、そうかー!! 嬉しいねぇ。

 それで、地下室に行くのかな?」


「そうしてくれ」


 ドワルドと一緒に、地下室のある裏庭へ向かった。


 他の建築メンバーもその場にいた。


「いやぁ、みんなよく頑張ってくれたね」と、労いの言葉をかけた。

「ちょっと確認をさせてもらうよ」と、言って地下室に入ることにした。


 水が入らないように地下室の入り口には屋根をつけある。

 水が入り込まないように、階段を地面より高く上げてから階段を作ってあった。


「こういう、工夫はありがたいね」


 そのまま地下室に降りる階段を降り、入り口に灯りの魔道具があるので、それを使い灯りをつけた。

 考えていたより、広く作ったもんだな……。


 まずは常温棚、はしごではなく階段タイプで登り降りができるようになっていた。

 荷物を降ろしたり、することが前提だから。これは良い配慮だな……。


 常温棚が地下室の右部、左部と別れている。そして両方に階段がある。

 そして、その先に進み風の魔道具の風の壁を抜けたら。その先に冷蔵庫と、冷凍庫になる場所だ。


 壁も[アースウォール]で固めていた時から、もう一手間加えてくれてるみたいだ。

 ドワルドが仕事の出来を聞いて来た。


「どうかの店長?」


「良い仕事してますねぇー。バッチリだよ」


「それで、これから先の俺たちの仕事は?」と、建築メンバーの一人が聞いて来た。


「まだあるよー。ドワルドに細かい部分は、伝えてるから聞いてください。

 まぁ、私から言えることは、半年の契約ではありましたが、そこから以降も続けたい方は継続で雇用させていただきます。

 そこからは、ギルドの契約が切れるのでウチのお店の直接雇用になるね。

 ここからの作業は、部署替えとかも希望があったら話を聞くけど?」


 コッペが、思いっきり手を上げてきた。


「飲食の部門に配属されたいです!!」


「わかった!!その意見聞こう。

 ドワルドさん、コッペ君を飲食の部門に移動させても良いかな?」


「もっと大がかりな、作業があればもっと人数いるかもしれないが、今の作業予定なら四人いれば十分じゃ」


「よし、コッペ君。君が、この二号店の店長になる日があるかもしれない。

 全力で頑張ってくれよ、最初は一通りの業務覚えてもらうから」


「ハイ!!」


「なんじゃ。コッペ、ワシの元にいた時より元気じゃないか!!」


「「「あははは」」」


 建築メンバーから笑いが出た。


 そんな、こんなで終業時間が過ぎようとしていた。

 あとは、子供達に挨拶しないとな。子供達に挨拶をして、子供達を帰宅させた。


 明日は、朝から魔道具屋、金物屋、家具屋の順に回っていかないとな。


 今週やったことで、何かを忘れてる気がする。あっ!! オークの魔石と骨売ってない。


 セカンタの町のギルドへ行き、買取倉庫でオークの魔石と骨の大量販売を行った。

 オークの魔石と骨の代金は合わせるとカエルより良い値段がついたので、今度の休みは連休をとって、一日中オーク狩りをしても良いかもしれない……等と、考えていた。


 よし、家に帰って明日を待つのみ……。

 どうせ、暇なんで勉強でもしてよう。


 そろそろ、 [アレ]を[異世界取引]で出すのも手かな……などと考えていた。


 そして、待望のお休みの日……。


 魔道具屋で、冷蔵と冷凍の魔道具を購入して、金具屋で風呂桶を購入した。家具屋で風呂に沈める踏み台(すのこ)と、金属につける木製の階段付きのカバーを購入した。


 まずは、冷蔵庫を完成させる。


 地下室へ入り灯りをつける……。


 冷蔵スペースの位置に、冷蔵の魔道具を設置する。

 その奥に冷凍スペースを作り、冷凍の魔道具を設置した。

 地下室の奥が冷凍庫、その手前が冷蔵庫でが完成した。入り口付近は常温の地下倉庫が完成した。


 この地下室の運用には魔石が必要なので、当面はビッグフロッグの魔石でなんとかなるが、魔石も補給も必要になるので何かしら対策をする必要がある。その件は、何かしら考えよう……。


 そして、次が大本命のお風呂である。


 指示書通り(設計図)に作ってあるはずなので大丈夫なはず。


 ドワルドが作ってくれた石窯へやってきた。


 まず、石窯に薪を入れた。

 石窯用にオーダーした金属製の風呂桶を設置した。続けて、風呂桶に入るための木製カバーを設置した。


 [ウォーター]の魔法で水を入れて……。

 踏み台(すのこ)を沈めた。踏み台には重りがついているので、ゆっくりと水底に沈んでいった。


 そして、[ファイア]の魔法で石窯に火を入れ水温をあげ始めると、湯気が出始めてきた。

 流石に、このまま入ると暑いだろうと思い、石窯の火を消してお湯の温度を下げた。


 手を湯船に入れ、お湯の温度を確認した。


 入りごろだ……。


 誰もいないのを確認して、服を脱ぎ湯船に浸かる。

 金属に身体が触れる部分は、カバーをつけてるので火傷の心配はない。


「フゥーーーーー!!」と、気が抜けた声を出してしまった……。


 ああ、そういえば。風呂場で考えごとしてて、眠りこけた事なんか多々あったよなぁ……等と、懐かしさを感じながら。


 風呂を満喫した。


「店長ーー!!」と言って、裏庭にドワルドがやってきた。


「あー、こっちだ。石窯のところだ」


 ドワルドが、こっちにきた。


「なんじゃ、店長。

 鍋に入って、茹でられとるのか?」


「違う、違う。

 これは、お風呂だよ……」


 だいぶ、温まったので、そろそろ出るかな。


「その風呂とやらは、良いものなのか?」


「入ればわかるさ……」と、私が言うとドワルドが、服を脱ぎ出そうとする。


「ちょっと待って!! このお風呂は一人用だから。

 俺が上がるから準備できたら呼ぶから、それまではお店で待ってて」

 ドワルドがお店に向かって行った。


 タオルで体を拭き服をきた。


 [ウォーター]で湯船に水を足して、石窯に薪を追加して。

 [ファイア]でお湯の温度を上げる。


 あとは、自然に薪を燃やさせて、ドワルドを呼び行った。


「ドワルドさんお待たせしまた」


「なんか、さっぱりした感じがしとるの」


「まぁね……お風呂ってそういうものだし。

 そしたら、案内しますんで ついてきてください」


「楽しみじゃな……」


 お風呂に到着した。


 今の状況だと、お湯が熱すぎるのでお湯を少し冷まします……。

 [ウォーター]の魔法で温度を下げた。


 火は、消えてるみたいなので……。

 これ以上は温度上がらないし大丈夫だろう。


 お湯を触って、大丈夫そうだったので。


「どうぞ、服脱いでゆっくりと湯船に入ってください。

 あと、カバーで隠してる金属部分は絶対触らないように……火傷しますよ。

 緩かったら、言ってくれれば熱くできますんで」


 ドワルドが、風呂に入った。

「これが風呂か……。気持ちええもんじゃな。

 仕事後に入りたいもんじゃな、こんな気持ちいいと酒を……」


「お酒はダメです。一応職場なんでね……」


「ぐぬぬ……。

 しかし、これはいいもんじゃの」


「エミリーに聞いたけど、貴族位しか入れないらしい」


「なんじゃ。この施設は、貴族並みの施設なのか」


「……っぽいね。それでも個人的には風呂だけは入らないとね。

 せっかくだし、建築メンバーや飲食メンバーにも解放するかな。

 ドワルドさん。ここの施設は、裸になることが前提だから。

 周りから見られないように、仕切りを作ってもらえないかい」


「ああ、ええぞ。

 ワシらも使ってええんじゃろ」


「そうだね。そのかわり、掃除もきちんとするように当番制にしよう」


「水が汚れるのか?」と、ドワルドがきいてきた。


「体の汚れを落とす施設だからね。

 掃除をしていかないと、この風呂桶が汚れちゃうんだよ」と答えた。


 後、水を入れるために水の魔道具をつけたいから。

 風呂桶に水が入る位置と、石窯の薪の火をつけるために、火の魔道具で火をつけたいので……。


「あそことココに、魔道具設置できるようにしてもらっていいかい。」


「そうか、店長だけだと必要ないものな。

 わかった……。明日から作業に入るよ」


「まぁ、こんな感じで次々と仕事増やすと思うけど、一つずつ片付けていってください。

 他のみんなの意見聞いてからになるけど、一般人でも入れるお風呂があるといいなとか考えてるんだよねえ」と、呟いてしまった。


「そりゃ、楽しみじゃのう。

 そんな施設作った日には、店長は町長になるんじゃないか?」


「あはは、まさかないでしょ」……と、ドワルドの話を冗談半分で受け取っていた。

しまったぁーー!!


なんで風呂に入らせるのはエミリーにしなかったんだ。

流石にドワーフのおっさんは需要ないだろう……。


と軽く後悔したので、エミリーのお風呂回、は作ろうと心に決めました。

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