ハンバーガーとコーラ
某漫画の、「世界で一番売れている飲み物と、食べ物は、コーラとハンバーガー」と、言う発言が印象深いです。
逆に、某グルメ漫画の「ハンバーガーなど下衆の食い物と」美食家が卑下したのも印象深いです。
この俺が、レベルが二つ上がったという事は、日本から二種類の商品を輸入が可能になったわけだ。
売り豚としては売れているものが正義である。
こんな、言葉がある。
【世界で一番売れている食べ物はハンバーガーで、売れている飲み物はコーラである】
つまり、ハンバーガーとコーラは、世界で一番美味いと、売れている事は認める事もできるが、美味いかどうか別問題ではあるが……。
俺が知っている、世界で一番売れている商品を異世界に輸入してしまえという。
安直な考えがあったので、女神にこのスキルを希望したのだ。
ハンバーガーとコーラの輸入で、この異世界を生き残る計画の始まりである。
それでは、スキルを使い試しに商品を輸入をしてみるとしよう。
スキル [異世界取引]3商品の選択可能。
ん? 3商品だと? レベル1でも一つ、選ぶ事が出来たのか。
まぁ、良い。勘違いして3レベルにしてしまったが、もう一つ、商品の候補は決めてある。
まずは、[異世界取引]のLV:1の箇所に[ハンバーガー]を選択した。
1ゴールドの商品
2ゴールドの商品
3ゴールドの商品
金額別で選べるみたいだ。
1ゴールドの商品はノーマルのハンバーガー。
2ゴールドの商品はハンバーガーにチーズが挟まってる。
3ゴールドは、パティ(お肉)が複数入って、更にチーズも入ってる豪勢しようだ。
何故? それがわかるのかと言うと。
スキルに商品[ハンバーガー]を指定したら。
通販サイトみたいに、商品一覧がパネルが出て来た。
パネルには同じ価格のハンバーガーや、同じハンバーガーなのに値段が違う商品なども表示されている。
メーカーが違う商品も表示されるみたいだ……。
後、入金口とお釣りの払い出し口が、パネルの下についてる。
[異世界取引]で、欲しいと思えば指定した商品が通販できる素敵仕様みたいだ。
ハンバーガーが1ゴールドであるところを見ると、1ゴールドは100円位の価値があるみたいだ。
スキル [異世界両替]の効果もあり、最初からゴールドでの表記になっているのだろう。
今の所持金は、装備代と回復材の代金を差し引いた4470ゴールドになっている。
とりあえず、一つ注文してみよう。
商品一覧のパネルでハンバーガーを注文し、入金口に1ゴールドを入れてみた。
4470ゴールド→4469ゴールドになった。
ご注文、完了しました。
アイテムボックスをご確認下さい。
アイテムボックス? ってなんだろう と、思ったら。
アイテムボックスの一覧が表示された。
ここにアイテムを、入れる事が出来るのか便利だな。
女神の布も、アイテムボックスに入れとくか。
布に匂いが移りそうだし、今のところは止めとこうかな。
脱線してしまったが、本題のハンバーガーを手に取るとしよう。
アイテムボックスから、ハンバーガーを取り出してみる。
むむっ!! コレは!! 作りたての温かさである。
味は、いつものハンバーガーである。
しかし、何という便利機能だ、[異世界取引]と[アイテムボックス]のスキル。
異世界生活はコレで勝ったな、ガハハ。
次に、異世界取引に指定した商品は[コーラ]である。
コーラってのは有名どころが2社が作っていて、その他の会社も作っていたりと実は作っているメーカーは一つだけではない。
商品の選択の幅をもたせてくれると、女神が言っていたのでそこに期待したい。
[コーラ]の一覧が出てきた。
業者向けのジュースサーバー用から各種メーカーのものまで、しっかりと用意されていた。
1.5リットルの商品が1ゴールドだったので、コレを今後は購入する事にした。
500mlの商品が二本で1ゴールドだったので、あくまでも、個人で飲むようとして試しにペッドボトルの500mlの二本を購入した。
所持金が4469→4468ゴールドになった。
と、とりあえず一本飲んでみよう。
クゥー!!良く冷えていて美味しい。
日本にいた時は常飲とはいかないが、ちょくちょく飲む程度には好きだったので、この商品選択はある種の個人的な利点にもなったのかもしれない。
あと、三つ目のアイテムは無難にポテトを選んだ。
そこで商品として選択したのは、油で揚げる業務用のポテトである、量もあるし安いし、ハンバーガーと一緒にお皿に盛る感じでいいだろう。
ちなみに、レベルは上がったがゴールドが増えていない理由は、モンスターはゴールドを落としてくれない。
稼ぎが発生するのは、ギルドの依頼やドロップ品の販売がメインになるとの事。
モンスターの部位をギルドで買い取ったりもしてくれるらしい。
あいにく、スライムは供給過多の為、買取不可との事だ。
つまり、稼ぐためにはスライム以外を倒せということだ。
そんなのは、絶対にイヤだ!!
そんなのは他のやつにやらせとけ。
俺は、商人だ商売して生活してやる。
俺は、この二つ商品を武器に商売を始めることにした。
まずは、場所を探そう。
この村の、どこかに場所を借りて商売を始めよう。
困った時はギルドに相談って事で、ギルドのお姉さんに相談しに行った。
露店みたいな感じで、飲食店出したいとお姉さんに頼んだ結果。
「あぁ、その件は私には、わかりませんのでそちらの窓口でどうぞ」と、となりの男性の受付に案件をぶん投げられた。
あまりの適当さに、となりの男性職員が苦笑していた。
「それでしたら、ギルド前で販売されて結構ですよ」と、受付の男性にあっさりと言われてしまった。
「それなら場所代は?」
「とりあえずは、売れるかどうかもわかりませんし。
0ゴールドでいいですよ。ギルドの活性化に繋がるかもしれませんし……」
なんとも、太っ腹な職員である。
売り上げの10%以上、さらに場所代まで取るような所もざらにあるのに、場所代が0ゴールドは非常にありがたい。
これは少し位はお礼をしておくべきだろう。
「コレが、俺が売り出そうと思っている商品だ。」
[アイテムボックス]から、コーラを取り出しキャップを外しカウンターの前に置く。
「さぁ、飲んでくれ」と言ったが、反応が薄かった。
むしろ警戒されている……?
「飲まないのか?」
「イヤな、黒くて泡が出て不気味だ……」と、言われた。
「それなら、俺が先に飲む。コップを二つ用意してくれないか」
職員が用意した二つのコップにコーラを注ぐ。
弾ける炭酸の音が耳に聞こえる……。
コップに注いだコーラを一気に飲む。
「クハー!!やっぱりコーラは最高だな」と、俺は飲み終えた後に言葉を発した。
受付さんのコップにコーラを注いだ。
「毒なんか入ってないし、この爽快感がクセになる程、美味いよ」
先程の自分の飲みっぷりをみて、意を決したように男性職員がコーラを飲む。
「この甘くて、シュワシュワとするこの感じ不思議な飲み物だ。
これは非常に美味いな。もう一本ないのか?」
「すまない、在庫を切らしている。
露店を出すから、その時にでも注文してくれ」
「この飲み物にあう、食べ物を露店に出す予定だこれも期待していてくれ」
となりで受付のお姉さんと、並んでいる冒険者達が興味を示していた。
「露店の準備ができたら、連絡にくるよ。それじゃ」と言って、立ち上がった。
ここは、皆が興味示しているので、一発ブチかましとくべきだな。
「俺の(世界の某店舗が)開発した一番美味い食べ物と、俺の(世界の某店舗が)開発した一番美味い飲み物を近々ギルド前で販売する」
(完全に詐欺ですねわかります)
「是非、お試しあれ」と、言って受付から離れた。
ギルド内がざわつき始めたので、俺はギルドから撤収した。
少しずつ辺りが暗くなって来てるな……。
日が暮れてきたので宿屋へ向かうのだった。