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魔王討伐!!

 私と画家の旦那は、シズクを救出するべく。

 裏庭にある転送の魔道具を使い、魔王が乗っ取りを行なった城のある島へと移動した。


 島にある転送の魔道具のある小屋は無事だった、内鍵を開けて扉を開けて二人は外へ飛び出した。

 飛び出した直後に、私が知らないモンスターに強襲を受けた。


 それに、気づき画家の旦那が攻撃にカウンターを合わせモンスターを討伐した。


「へぇ、やるようになったじゃないか!!」と、私は画家の旦那の事を再評価した。


 二人パーティを組み、作戦を提案した。


「まず、この島は魔王とやらに占領され、俺が知らないモンスターが歩き回ってる。

 これを、まず浄化したい」と、私は提案した。


「方法はあるのか? 商人の旦那」


「方法はある。

 島にモンスターを寄せ付けないために、島の海岸沿いの四箇所に聖なる女神像を設置している。

 四箇所の女神像に魔石を設置して私が[聖域]を発動すれば、この範囲にいるモンスターは大幅に弱体化もしくは浄化される」


「魔石はナニを使えば良い?」


「中級クラスの魔石なら二日ほど続くので、問題ないが初級だと切れるのが早すぎるかな。

 永続して使いたいなら、ラッキーインセクトの魔石を使うのが理想だろうな」


「なぁ、ラッキーインセクトの魔石が三つあるから、魔石を一つ貸してくれないか?」


「あー、建築費に足しとくよ」と、答えたら。

 ラッキーインセクトの魔石をこちらに一つ投げて渡された。


「画家の旦那は右回り、私は左周りで魔石の設置をする。

 極力、戦闘は回避してくれ、魔石の設置が終わったら通信機で連絡をくれ」


「オーケー!!」


 [スピードアップ]をパーティにかけた。


「それじゃ、作戦開始だ!!」


 お互いに作戦開始の合図とともに、ダッシュで海岸沿いを突き進んでいく。

 途中モンスターに出くわしたが、もとより戦闘は回避するつもりだ全力で無視して振り切った。


 女神像一つ目を見つけた。

 魔石を嵌め込み、次の女神像へ移動を再開した。


 何度かモンスターに遭遇したが、適当に討伐してアイテムボックスに入れて、すぐさま女神像の探索に戻った。


 二つ目の女神像を見つけた時、画家の旦那から通信が入った。


「二つ目の、魔石設置完了だ」


 通信に対し、

「私も設置完了する。

 すぐ[聖域]を張るから、さっき移動を開始した小屋にもう一度戻ってきてくれ」と、答えた。


「了解」と、返事が返ってきて通信が切れた。


 私も二つ目の魔石を設置して、[聖域]を発動させた。

 [聖域]が発動し、島にいたモンスター達は浄化され消え去っていった。

 一度、集合場所に戻ろう……。


 集合場所には、画家の旦那がすでに待っていた。


「待たせたな……」


「いや、商人の旦那は一仕事してきてるんだ、当然だろ」


「そ、そうか。

 それじゃ、気を取り直して行こうか。

 この場所から真っ直ぐ、島の中央に進むと城の入り口がある。

 [聖域]がある以上、無人の城と言っていいくらいに敵はいなくなってるはずさ」


「堂々と正面突破ってことかい?」と、画家の旦那が聞いてきた。


「そういうことだ!!」


 二人で、城へ進む意思を示して移動を開始した。


 しばらくすると城が見えてきた。


「おいおい、随分デカい城を建てたな」


「教会のお抱え絵師の貴族様の城だ、気合い入れて従業員に作らせたさ。

 風呂なんかも完備してるんだぜ……」


「はっ、それを盗賊の僕から奪った馬鹿がいるというんだな」


「確かに、違いねぇ」


 入り口の門のところに、モンスターの集団がいた。


「耐えてるやつもいるんだな……」


「くそっ、入り口のモンスターが邪魔だし、下手に魔法で攻撃すると城をキズつけるな……」


「僕があいつらをおびき寄せようか?」


「それを俺が囲んで、一気に仕留めるよ」


 先に二箇所魔石を設置しておき、モンスターをおびき寄せてもらったところに私が二箇所に魔石を置いて、[聖域]を発動して、旦那と一緒にモンスターを閉じ込めた。

 画家の旦那はモンスターでも、悪魔でもないから聖域を通り抜けれるがね。


「聖域から、離れてくれ!!」と、私が叫んだら全速力で聖域から脱出してくれた。


 俺の運命剣(あいぼう)を構えて、[エクスプロージョン]を放った……!!


 ものすごい爆発音とともに、モンスターを一掃した。


「あとは城だけだ、進むぞ!!」と、私は気合を入れた。


「おう!!」


 城の中には、モンスターはいなかった。


 王の間みたいな部屋に、魔王とシズクがいた。

 いや、こんな場面でも魔王はシズクを味わっていた。


 シズクは、私達二人に気づかず目が虚な状態だった。

 状況を把握した、画家の旦那が即座に特攻をかけた。


 俺は、その場でシズクと魔王(転生者)に対して[鑑定]をかけた。


 シズクも頑張っているが、成長度合いが私や画家の旦那に比べて悪い。

 勇者ではあるが、残念ながらセンスがないのだろう……。


 魔王には日本人らしい苗字と、名前が付いていた。

 そして、職業に魔王と記載されていた。

 これが、魔王落ちした奴の結末か!!


 懸念していた通り、ステータスが三倍されていた。

 ただし、聖域の効果でステータス半減のデバフもかかっていた。

 これなら、旦那なら時間くらいなら稼げるハズ……。


 あいつが魔法を使って攻撃する瞬間、そして、画家の旦那が一撃を決めにいく瞬間に私は魔王に対してある魔法で狙い撃つ!!


 魔王が、魔法を打つ構えをとった。


 今だ!!


 [ディスペルマジック]


 魔王の魔法の発動を潰した!!

 攻撃に入っていた、画家の旦那は魔王に一閃を加えた。


 完全にカウンターが決まり、魔王はシズクから手を離し、その瞬間に()()の旦那が奪い去っていった。


「コッチは、大丈夫だ!!シズクの息もある!!

 商人の旦那、あとは頼む!!」


 美味しいところは譲ってくれるのかい……。


「よぉ、魔王さんよ。いや元日本人か?」


「!?」


「よくも好き勝手に、やってくれやがったな……」


「ちょっと待ってくれ!! 俺はお前達に危害を加えようと思ったわけじゃ。

 お前も日本人なんだろう、同じ魔王同士……」


「俺は、魔王にならないために、何年も苦労したよ……」


 魔王の周り歩きながら魔石を置いていく。


 魔王が、私のステータスを見て驚愕していた。

 勇者でもない、商人が魔王を圧倒している……。


「まて、お前となら世界を牛耳ることができる!!

 考えなおせ!!」


「すまんな、俺には嫁も大事な子供達や従業員がいるんだ、それにお前が傷物にした友人もな」


「俺は魔王だぞ!!魔物を統べる王だぞ!!なぜお前は屈さない!!」


「フン、お前が魔物の王というのなら、お前より強い私は魔法の王だ!!」


 最後の魔石を設置した。


 [聖域]


「最後に聞いてやる、暑いの寒いのどっちが好きだ?」


「そんなのどっちも嫌に決まってる!!」と言って、魔王は魔法を放ってきたが聖域に阻まれた。


「そうか、それじゃ両方食らわせてやるよ」


 運命剣を構え、[エクスプロージョン]を放った。

 しぶとく耐えてきたので、すかさず[ストームガスト]を放った。


 魔王は固まってしまった。

 私は運命剣(あいぼう)を大上段に構えて一気に振り下ろした。


 魔王を討伐した。

 魔王の遺品をアイテムボックスへ回収した。


 レベルが47になった。


「旦那、さすがだね。

 魔王のくだりはなかなか、サマになってたよ」


「ははは、俺の苦労を馬鹿にしてきたような奴だったし、遠慮なくやれたよ。

 あと、アイツも転生した人間だったよ。

 それは良いシズクは無事か?」


「あぁ、[ヒール]と[ヒーリング]はかけている」


「そうか、俺は国王陛下に直訴して、シズクの勇者を辞めさせるつもりだ。

 それと、今回のシズクのギフトが気になるから教会に情報を公開させる。

 今回の件の黒幕が誰なのか、なんとなく想像はついてるからね……」


「黒幕なんていたか?」


「画家の旦那は知らなくても良いことだよ。

 俺が決着つけなきゃな」


 シズクをお屋敷のベッドに寝かせてから、今回の件の後始末をして回ることにした。

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