それから2年?
先日の反省もあって、やっぱり家政婦を雇おうと私は提案した。
みんなを心配して、二度目の提案ということもあり、拒否はされなかった。
エミリーとマーガレットが、良い人物がいるというのでいうので二人に人選は任せた。
二人の連れて来る人材は、今日の夜にでも挨拶に来てくれるということなので、いつも通り過ごしていいだろう。
そういえば、サドタの街の教会の進捗とかどうなってるかなと思い各店舗の視察のあとに様子を見に行った。
久しぶりに様子を見に来たら、ほぼ完成していた。
色々指示を出しているライアン神父を見かけたので話しかけた。
「ライアン神父お久しぶりです。
教会と孤児院、ほぼ完成ですか?」
「はい、明日にでもみんなを迎えに行けます……」
「土地の権利は私が持ってるんで、今後はああいう事にはならないはずです。
ただし、そうならないように、次は貴方が防ぐようにね……。
4号店に孤児院の子供達がいるんで、みんなと一緒にセカンタの町に帰ってくださいね、場所はわかるでしょ」
「はい、子供達の様子を何度も見に行ってました」
「そうですか、それなら案内はなくていいですね。
次は失敗しないようにお願いしますよ」と言って、この場を離れギルドへ移動した。
ギルドに着いた私はいつものように買い取り倉庫へ移動した。
「どーも、レクターさん。お久しぶりです」
「やぁ、にーちゃん。ここに来るのは久しぶりじゃないか?」
「いえ、私が来るとココの賑わいがなくなりますからね。
自重してるんですよ」
「そりゃ、そうだ。
ラッキーインセクトが出現するって情報流したら冒険者が戻って来てな。
アイスドラゴンなんかも狩る連中も戻って来たんだぜ。
しかし、にーちゃんは最近狩りに出てないって聞いたが?」
「はい、では問題です。
依頼費としてかなりの報酬をいただきましたが、大量すぎるオークを討伐した証は誰が持っているでしょうか?」
「げっ!! にーちゃん、まさか」
「いやぁ、今になって換金するの思い出しましたよ。
嫁さんの妊娠騒ぎあったんで、完全に忘れてましたよ」
「何匹位討伐してる?」
「最低でも最初に助け出した女性のオークの出産数が1000以上とお考えください。
そこから先も、何人も助けてますよね。
ただ男で、オークの繁殖道具になったのはあの人だけみたいなんですよね」
ここから、私が推察をレクターに話した。
「そこから、想像する話なんですけど繁殖道具がなければ嫌々ながらオーク同士で繁殖するが、道具があればそれを使う。
雄のオークは、人間の女を道具に作り変えて、サクッと子作りできるようにしてノーマルのオークを作るんですよ。
オークレディは身籠もるがオークレディに気に入られないとそのハーレムには入れない。
ハーレム入りする雄がいたら全てのオークレディの相手をさせられる。
お手軽さが違いすぎるので、そこで生まれる個体の差が出ている可能性がありますね」
「オークキングやオークレディが生まれる理由はそのあたりにあると?」
「あくまで、推察ですよ……でここからが本題です。
ここまで大増殖の原因になったボロボロになった男は何匹のオークキングを誕生させたのでしょうか?
以下の選択からお答えください。
A.1
B.10
C.20
D.30以上もしくは報告書の数」
「できればBであってほしいなぁ」
「ざんねーん。報告書にあった数全部オークキングが生息してました。
子供の育成資金にしますから。高く買ってくださいね。
ある意味マーガレットはオーク討伐が原因で子供できちゃったようなものですし」
「ええい、わかった。全てウチで買い取る」
「どーも!!代金は後払いでいいんで。
ここに討伐したモンスター全部置いていきますね」
買取倉庫が討伐されたオークで埋まった。
「加減をせいと言いたいところだが。
これが最後だろうし、許してやるよ」
「あはは、どうも……。
それはそうと、砂漠に客が増えてよかったじゃないですか。
これで4号店も安泰ですね」
「これを狙って、にーちゃんが情報を解禁したんだろ?」
「さぁ、どうでしょうかね。
それじゃ、4号店に代理の人間が資金受け取りに来ますから。
受け渡しはその人にお願いしますね。
あと、二号店へ引き続きお肉の配達お願いしますね」と言って、この場を離れた。
歓楽街のあの店に関しては、ものすごい売り上げを叩き出してるって話を聞いてるんで、視察に行かない方向にしておいた。また変にサービスされて嫁を増やすと大変だしな。
まぁ歓楽街のおかげで、宿屋が大繁盛してるらしい。
昨日は、遊びすぎてるからもう一箇所位回るかなと思い、サキュバスのお姉さん、リリスと続けて、更に裏庭でお昼寝して夜まで時間を潰した。
家政婦として来てくれる人材をエミリーとマーガレットが連れて来てくれた。
マーガレットは、お付きのメイドさんを連れて来てくれた。
「二階堂様、お久しぶりです。
お嬢様がおめでたと聞いて、こちらに働きに来ました。」
「あぁ、メイドのお姉さんならお屋敷任せても大丈夫だね」
エミリーが連れて来たのは二人だ。
どっかで見たことあるような……。
「ハジメさん思い出せませんか?」
「うーん、あったことはあると思うけど面識は薄いよね多分?」
二人の女の子が落ち込んでる……。
「ごめんね、元々から孤児院にいた子とかは覚えてるんだけど……。
あっ、二人ともリストア様の所にいた子達だ」
「はい、そうです!!
私達、二階堂さんに助けられたんで恩返しがしたいんです」
「そっか、それならさ。
私の嫁さんみんな大変な時期だからさ、みんなの手伝いしてあげてね」
「「はい」」と、二人は返事してくれた。
こんな流れで、家政婦さん三人を雇うことになった。
……。
…………。
それから、2年の月日が過ぎた……。
エミリーが二人目を身籠り。
家政婦に来た二人の推しに負け二人にも手を出して身篭らせた。
エミリーからすると、二人が恋愛感情で近づいているのを知っていたので想定の範囲内だったらしい。
そういうこともあり、もう一人家政婦を雇うことになった。(私の守備範囲外の女性)
フローラとキャリーに関しては、一生懸命育児中で仕事をお休みしている。
リーネさんは、子供をおぶって仕事に出てる……。
キャリーも真似しようとしたが皆に止められた。合法ロリには厳しいものがあるだろう。
アリアとシェリーとリリスはなぜか仲のいいママ友関係になっている。
年齢が近いので仲良くなったのか?なんかとんでも無いことを三人で企んでるような気がする。
マーガレットは、メイドのお姉さんと一緒に子育てに奮闘している。
国王陛下が、孫の顔を見にちょくちょく遊びに来ているみたいだ……。
ノルニルさんはいつも通りだ、羨ましそうにみんなを見ている時がある。
サキュバスのお姉さんは、店長業務の傍ら育児をしていた……。
色々と責任取るつもりだったが「必要ない」と言われ、あとこれ以上は無理に来なくて大丈夫と釘を刺された……。
そんな私にできることは、このお店は私に関係のあるお店と教皇に伝えた。
あと、よその貴族から見合いの話がちょくちょく来るようになったくらいか。
私の好みからみんなかけ離れていたので、全て断ったが。
あとは、5号店が完成して多大な人気を博しているくらいか。
大事な事を忘れていた……島で建築していたお城を、あれから更に人員を増やして。
ドワルド達は2年で完成させた。
これから、ドワルド達は学校作りだ……。目標は3〜4年で完成を目指す感じだろう。
旦那の別荘ができたので、久しぶりに通信で画家の旦那に話しかけたら、一年後受け取りに行くとだけ言われた。
せっかく、完成したので島の4つの端に聖なる女神像だけを配置して、転送の魔道具のある小屋には、島側と裏庭の小屋に鍵をかけておいた。
シズクは相変わらず連絡がない……。便りがないのが良い便りってやつだろう。
あとは、ジッパー氏の研究が進み石鹸は実用可能となり、こちらをメインに使うようになった。
[異世界取引]に頼りきりだった調味料の生産などが進められた。
おまけ程度ではあるが、三号店の近辺に既存の宿屋と協力して宿屋が次々と建てられました。
この二年間で私の仕事が更になくなった……。