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それから、2ヶ月が過ぎた。

 薬の効果切れが切れて、2ヶ月が過ぎた……。


 その間に、歓楽街のお店がオープンしたり、三号店の周囲に宿屋を新設を町で行なったりと色々な企画が立ち上がっていた。


 何より、一番驚いた事は、ジッパー氏が電気の概念を理解した事と、遠心分離機を完成させた事だ。

 石鹸に関してはまだ研究中らしい……。彼はこういう化学系と工作系が好きなのだろう。


 それと別件だが、ジッパー氏が考案の洗濯機と扇風機は売れに売れまくり、よその街にまで影響を及ぼしていた。


 次に、今まではドライイーストによるパンの作り(バンズ作り)を行なっていたが、天然酵母作りに着手を始めた。


 それに伴い、プリン作りもゼラチンを作った簡易タイプではなく、焼きや湯煎に移行していった。


 やはり、ジッパー氏の発電システムを構築したのには驚いたが、それなら風の魔道具と風車による風力発電が合うのではないかと提案した。


 充電用の部屋で魔道具と魔石で風を起こし、それを電力に変換する。

 電気を使うのは夜間のみなので、夜間だけ発電をするようにしたらいいと提案した。

 何より、大ヒットの扇風機の発案者だ、意図は理解できたみたいだ。


 町の施設として、ギルドから人員を調達して、指定された場所に風力発電の施設が設置されることが決まった。


 風力発電? いや、電魔転換装置を稼働するのは来年以降だろう……。

 教会へ毎日行っていたが、それもギルドの仕事として配送の仕事として、委託することになり。

 さらに、在庫管理や会計の人員を雇う事にした。


 とうとう、[異世界取引]に頼ってお店を運用していたものが、頼る事なく運営できるようになってきたのである。


 まぁ、まだ細々としたものは[異世界取引]頼りだが、主軸はお店に全て任せる事になった。

 それに伴い、各店舗に人員を増やし対応する事にした。


 今までやっていた仕事がなくなると、人間は暇を感じるのである……。


 各店舗を見回りに行っても、時間が余る。

 かといって、レベル40超えてしまった以上、狩りをする気がおきない。

 ラッキーインセクト復活と冒険者の復活で砂漠がにぎあい始めたので私が狩りに出る必要がない。

 私が、狩りにいかなくなったので、エミリーがランドドラゴンの肉を城下街のギルドのセリに参加してドラゴン肉を昼と夜に一品加えてくれている。


 オークによって竿無しにされた冒険者が、流石にかわいそうだったので、[ヒール]と[ヒーリング]の応用で修復してあげる事にした……。男のモノを極力見たくないので流れ作業のように次々と修復していった。


 それと、オークによる繁殖道具にされていた人達の回復等にも務めた。

 貴族のリストアは除くこれを治癒させてしまうと、死刑か奴隷落ちが確定するので治癒していない。

 ボルグ様に恩を売って置いて損はないしな……。


 そのあと、リストアに壊された少女達の回復を行なった。

 昔出来なかった事も今ではできるようになっている。

 今では普通に教会の一員として、生活している。


 ついでに、魔鉄へ聖属性の吹き込みを学校用と島の建築用に8つ、行なったりもした。


 この2ヶ月で、私が[異世界取引]で荒らした市場の清算が済んだ感じだ……。


 そして、この2ヶ月が過ぎようとしていた時に、嫁のウチ3名が体調不良を起こした。

 エミリーとリーネとフローラの3名だ……。


 3人とも、主な症状は吐き気。

 医者に連れて行くと三人とも、()()()()()()と伝えられた。


 あっ……心あたりは本番、解禁後の一週間……。

 その後の、あの濃すぎる一日があるんで、来週あたりもおめでた発覚があるかもと覚悟した。

 そして一週間後……ノルニルを除き全員おめでたという事実を伝えられた。


 皆に安静にしてもらわないと思い、家政婦を雇おうとしたが拒否された。

 キャリーも、フローラも無理しない範囲で、働けるまで働きますと安静にするのを拒否した。


 嫁達からは、心配しすぎですと呆れられた……。

 その後、国王陛下や教皇様、ギルド各位、そしてスミス神父、ドワルドさん、サキュバスのお姉さんに報告をしにいった。


 あまりに早すぎる報告にみんな、驚いていたが、おめでとうと一言だけ言ってくれた。


 サキュバスのお姉さんは、キャストを引退し、店長職一本で働いていた。

 ただし、私が来た時はしっかり相手してくれる。(先月から暇なのをいい事に昼寝しない時に通っていた)

 彼女が、何をしたいのかがなんとなく理解できたので、その時はウチに来いよと伝えておいた……。

 私はすでに彼女の魅惑に堕ちた身なので、彼女の行動を止めることはできなかった。


 そして、サキュバスのお姉さんにもリリスのおめでたを伝えた。


「私も、ご主人様で染めてね」と言って、お姉さんに報告と同時に襲われた。

 これで、最低でも週一はここに来なければ、お姉さんが餓死する事になった。


 嫁の妊娠発覚はしたが、知り合いの生き死に関わってたら仕方ないと思い、それから以降もこのお店に通い続けた。


 そして、その夜。私の相手ができるノルニルだけが寝室に来た。


「やぁ、ノルニルさんが来てくれて助かったよ」


「むぅ、みんな妊娠しちゃって、なんか悔しいなぁ……」


「二階堂さん、仮の身体だけどなんとかならない?」


「無茶言わないで、ノルニルさん。

 貴方が一番わかってる、でしょ」


「そうなんだけどね……。

 二階堂さん今すごく幸せでしょ。

 だからこそ、あなたに大事な事を伝えるね。


 貴方は、最高でも50歳までしか生きれません」


「え?どういう事?」


「今、二階堂さんレベル46でしょ。

 このままだと46歳で死んじゃうの、レベルが上がると寿命の上限が上がるけど、貴方は最高でも50歳が限界なの……レベル1でも30歳までは生きれるんだけどね」


「あぁ、そっかスキル二つの制約がここにも影響してたのか。

 死期がわかるって怖いけどさ、そこまでは生きれるってノルン様が保証してくれてるんだ。

 だったら、短く太くみんなの為に生きて行くよ……」


「貴方のことだから、もう狩りには出ないのよね」


「はい、そのつもりです」


「リリスちゃんに正直にこのことを伝えて、狩りに行かない貴方がレベル47になれるチャンスが一度だけあるわ。

 けど経験値を減らされてたら、それも無意味に終わるの」


「狩りにいかないのに、レベルが上がる?

 なんかヤバい事に巻き込まれそうですね……」


「それは時期が来ればわかるわ、それと貴方は()()彼女を助けに行く……」


 意味深な言葉とともに、彼女と一緒に眠る事にした。

 死の恐怖を少し感じていたが、ノルニルが優しく抱いて落ち着かせてくれた。


 その夜は、聖母のような優しさに包まれながら眠りについた……。

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