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画家の旦那

 挙式が先日終わり、私は昼過ぎに起きることになった。

 昨日の夜のせいで、嫁達は寝室のベッドでダウンしている。


 セカンタの町の歓楽街のお店がオープンするので、私は風呂に入って匂いを落とし。

 [クリア]の魔法を使った後に、サキュバスのお姉さんのお店に行くことにした。


 いつものようにお店に入り、

「いらっしゃい、今日はお仕事の話?それとも?」と、お姉さんに挨拶された。


「両方で、後本番可能になりましたので、お姉さんの本気を見せてもらいたいなと、まぁ今の私は負ける要素ないですけど……」


「えっ、ということはリリスとも?」


「はい」


「一年待てなかったのね」


「それでも、全力で我慢しましたし……」


「それなら個室に移動しましょうか?」


「はいはい」


 視線が前を歩くお姉さんのお尻に釘付けになっている、薬が効きすぎている……。


「ねぇ、お兄さん。魅惑関係なしで、下半身すごいことになってない?」


「薬の反動が出てまして、嫁さん全員昼過ぎになってもダウンしてます……」


「へぇ……9人も……」


「色々と始めると、何も考えれないと思うのでお店がオープンできる準備出来たんで、女の子あつめる段階に入りましたんで、この後、ついて来てくださいね」


「わかったわ。

 それじゃ、始めましょうか時間は?」


「お姉さんが相手できるなら。

 いつまでもどうぞ……」


「強気ね……サキュバス相手にその強気。

 泣かせてあげるから、覚悟しなさいよ」


 結果は、五時間以上かかり私が敗北し私は泣きを見た。


「酷い匂いね。

 精力剤を使って私に挑むとか、私を落としたかったのかしら?」


「えぐえぐ、いえ。

 オーク討伐で、魔力切れ対策で反動覚悟で二日で6つ利用したんですよ。

 この状態なら勝てると思ってましたが、お姉さんに負けちゃいましたし。いくらですかね?」


「私もお兄さんの事が気に入ったから、お金はいらないわ。

 そのかわり、また来てね」


 お姉さんが、今後は店長職をメインにやろうかしら……と、小さく呟いていた。


「はい、そうします。それで、ついて来てもらっていいですか?

 それと、できれば露出は抑えてください……薬の効果で色々とヤバいんです」


 お姉さんが、服を着替えて私について来てくれている。

 あたりはすでに暗くなっている。


 [転送魔法]でセカンタの町の歓楽街へ移動し。

 新しく建築した店舗へと移動した。


 ロイズさんがお店に、来ており色々と準備をしていた。

「よお、社長。あと少しでオープンできるぞ。

 すごい施設ができたなぁ。訳のわからない穴は所々あるけどな。

 それより隣にいる美人さんは?」


「この前言ってた、従業員のサキュバスを紹介してくれる店長さんだよ」


「ってことは、このお姉さんもサキュバスなのかい?」


「先程も、社長のものをイッパイ頂きましたわ」


「おいおい、社長。

 昨日、挙式で早々に浮気かよ」


「私は、風俗は浮気に入らないと考えてるタチなんで……」


「社長は意外とコッチ向きの人種なのかもな」


「せっかくなんで、施設のスペースと仕様の案内しましょうか?」


「おっ、頼むよ」


「本当にものすごく大きい施設ね……」


「ちなみに、町からも支援が入ってるという、不思議な歓楽街施設さ。

 普通は公的な機関はこういう施設嫌うんだがな」


「仕事で受けた以上、大ヒットを目指すさ……。

 ちなみに、1階は覗きなしの施設です。

 2階と3階からは部屋によっては覗きが出来る施設です」


「あぁ、それは構造を見ればわかったよ。

 いい具合に例の鏡を設置してたりな」


「最初は通常のサービスメインのお店から回りましょうか」


「コンセプトは1階は見せたくない人、2階はお金が安いからここを選ぶ人、3階はむしろ見せたい人」


「あぁ、通りで3階にはサービスルームに対しても穴が空いてたのか。

 あはははは、最低の発想だ最高だよ!!

 しかし見られたい変態って、そうそういるのかい?」


「むしろ、お客さんが成長するんじゃない?」


「女性陣は、サキュバスの皆さんが喜んでやってくれますし。

 お姉さんに露出少なめで頼んでこれなんだよ…….」


 ロイズは、お店の服装と変わらないくらいに露出が凄い格好をしているお姉さんを見た。


「ふははは、たしかにサキュバスのお姉さん達には敵わないな。

 謎の穴の用途はよーくわかったよ。

 所謂、サービス用の……」


「おっと、それ以上は言ってはいけないな楽しみが減るでしょう」


「しかし、上を覗ける鏡には驚いたよ……」


「見せる側は体重かけないようにしないと、ガラスが割れるけどね。

 そこは注意が必要かな」


 そしたら次は新しく作る覗き用のスペース行ってみようか。


 お客さん用のスペースは人が二人くらいしか通れないよな……。

 覗き用のサービスはほんと通路型だよな……。

 開きスペースで客通らせて金もらうみたいな。


 個室も狭いし、鍵かけなきゃ通り抜けできるしな。


 気に入ったところを覗けるってのが色々と酷い。


「ここから覗ける大部屋あるけど?」


「大部屋はお姉さん達用だよ。

 鏡一枚に阻まれたショースペースみたいなもんだよ」


「あぁ、そういうのもあって大部屋風なんだな」


「ここではサキュバスのお店で、10ゴールドやそれ以下で働いてる娘達の主なお仕事になるんじゃないかな」


「えっ?ありえないほど安くないか?」


「ウチのとっても可愛いリリスが、プライスレスと聞いて泣きそうになったよ」


「やっぱり嫁の一人は、サキュバスだったか……」


「二人が何を話してるか全くわからないけど。

 私達は、この大部屋で食事をすればいいわけね」


「それであってます」と、言い切った。


「ロイズさん、とりあえず彼女達が住める部屋とかの用意お願いしますね。

 サキュバスさん達は食事ができて嬉しい、私達はお金が稼げて嬉しい。

 共存共栄でお互いにWIN_WINに行かなきゃね」


「あぁ、住居の件はウチの従業員にも貸し与えてるから。それで問題ないよ」


「ゆくゆくは全室魔道具完備で、過ごしやすい環境にしていきたいですね」


「そしたらウチのお店から、見習いの子達と指導出来そうな子達を何人か送るわね。

 リリスから聞いてるんだけど、お兄さんの家の転送の魔道具使っていいかしら?」


「あぁ、いいですよ。

 徒歩なんかで城下街からここまできてたら日が暮れるどころじゃすみませんから」


「ある程度したら、こちらに引っ越ししてもらう形でお願いしますね」「わかったわ」


「ロイズさん、最初から全室は埋めれないですよね?」


「あぁ、働き手で見つかってる子がサキュバスのお嬢さん達だけだしな」


「まぁ、それなら仕方ないですよね。

 それじゃオープンはいつくらいにしますか?」と、ロイズさんに聞いてみた。


「1週間後くらいにしとこうか? サキュバスのお嬢さん達の引っ越しもあるだろうしな」


「こっちに引っ越した段階から、お給料払う形でいいですかね?」


「まぁ、引っ越しもかなり負担になるからな。

 出費は減らしたいが……仕方ないな」


「お姉さん。

引っ越してきた段階から給料発生しますんで、ぜひ紹介をお願いしますね」


「そういえば、ロイズさん給料はどうするの?」


「うーん。客の付き次第でもあるけど、そこそこの金額は出せると思うよ。

 この規模の施設は、サドタの街にも城下街にもないだろうしな。

 こんな施設を町が公認するんだから、この町長はどこかずれてるよ」


「そんなぁ、まぁ鏡作ってから思いついた業務だし、思考はズレてるのかも知んないなぁ」


「それじゃ、お姉さんはコッチに用事がある場合はウチの転送の魔道具使っていいから。

 ロイズさんと条件を詰めていってよ。

 コッチでの収益一部城下街のお店に流してもいいし、そこはお姉さんに任せるよ。

 という事で、今日はこの辺で失礼しようかな……」


「あぁ、そしたら俺は、このサキュバスのお姉さんに住居を案内しておくよ」


「あぁ、よろしく!!」「お兄さん、またお店に来てね!!」


「次はお手柔らかにお願いします」と、言ったら笑われた。


 [クリア]の魔法を使い、自宅へ帰り用意されていた食事を食べた。


 その日の夜は、誰も相手してくれませんでした。か、悲しい……。

 仕方ないので、リリスの部屋で眠りに付きました。


 ◆◇◆◇


 そして、次の日の朝、仕事が終わったあの人が再びやってきた。


「社長!!次の仕事をくれ!!」


 画家の旦那の別荘が先か学校が先か……。


「ねぇ、ドワルドさんはさ、画家の旦那へのお礼のための別荘作りと、学校作りどっちをやりたい?」


「ん?社長がお礼をするなんて珍しいな?

 いつもは与えるばかりだものな。

 その二つなら、早く社長のお礼を返した方がいいんじゃないか?」


「そこが島なんだよね……」


「村から近いから船出してもらわないとなあ、今日は城下街の娘さんでも手伝ってきなよ」


「おうそうか、そしたら転送の魔道具を使わせてもらうぞ」


「どうぞ」


 出かけようとしたら、画家の旦那も自宅へ移動してきていた。


「画家の旦那。頼まれてた別荘、今日から建築始めるよ!!」


「そうか、楽しみにしているよ。

 それと、そろそろ放浪の旅に戻ろうと思うんだ……。

 次は別荘が完成した頃に戻ってくるよ!!」


「あぁ、わかったよ。

 シズクも旦那も、いなくなると少し寂しいな」


「ははは、商人の旦那にはあれだけ嫁さんいるだろうが…….」


「そ、そうだな。たしかに贅沢のいいすぎかもな。

 また気が向いた時にでも顔を出してくれな」


「あぁ、そうするよ」と言って、画家の旦那は自宅から出て行った。


 その5分後……。


「ハジメ君!!」


「どうしました、スミス神父?」


「画家の佐藤先生が、ここにきてないかい?」


「あー、さっき挨拶して帰られましたよ。放浪の旅に出るって」


「一足遅かったか。

 そしたら、先生が再び来たら教会に連絡してくれよ」と、スミス神父が画家の旦那を追いかけに行った。


 朝から騒がしいな……。


 二号店のエミリーが飾った、ノルン様の絵の下の方にみんなで集まったような集合写真みたいな絵が描かれて貼られていた。


 絵だけを残して去っていくとか、まるでドラマの某画伯みたいな去り方していくなアイツ。

 また会おうな、画家の旦那……。

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