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嫉妬

あたりが暗くなってきている、お屋敷で一度リリスにあってから帰るとしよう。


お屋敷に灯りがついているのが見える。

お屋敷に入ると、リリスが出迎えてくれた。


「お兄ちゃん、おかえりー!!今日は一杯お掃除したんだよー!!」


「そっか、ありがとね」


「それで、今日はお兄ちゃんすごく美味しそうな匂いしてるから、二時間程、夢の中でいいことしてほしいなぁ」


「二時間かかるとなると結構遅くなるね……。

フローラさん達に伝える事もあるし」


「私も頑張ったし、お兄ちゃんからご褒美欲しいなあ」


「ぐぬぬ……」


文字通り小悪魔っ子め……。厳しくできない自分が辛い。


「ちなみに、前回がエミリーさんだったんで、今日はシェリーちゃんね。

二時間経ったら起こしてあげるから、いいでしょ?」


[クリア]の魔法を再度掛け直して、寝室の布団に入る決意をした。


「よし、ご褒美を与えるのも大切だよな」


「ちょろいなぁ、このご主人様ほんと毎日、相手してくれるんじゃ」と小さく呟いた。


寝室の布団に入り強制的に眠る為、[スリープ]の魔法で強引に眠りについた。


……。

…………。


目が覚めたような感覚だ、この場所に赤いドレスを着たシェリーがいる。

ドレスを着たまま私に飛び込んで着た。彼女を撫でていたら気分が少しヘンな感じになっていってる。

父性はこの前捨ててしまったので、軽くまずい状況なのはわかっている。

……。

…………。

そのあと、色々とありました。


「お兄ちゃん、起きて」と、リリスの声が聞こえた。

ところで、本当に目が覚めた。

やけにスッキリしている、あと異常なまでに倦怠感を感じる。

サキュバスのお仕事をしてもらった成果なのだろう……。


リリスが隣で寝ていた。

「おはよう、お兄ちゃん時間だよー」


「あぁ、わかった」


「お兄ちゃんにサキュバスについて、いい事教えてあげるね。

単一の人物から食事を貰い続けたサキュバスは、その主人の好みに成長するんだよ。

お兄ちゃん、頑張ってね」


へぇー、俺の好みかぁどうなるんだろうな……。

それじゃ行くか……と思って立ち上がると。


「お兄ちゃん、ちゃんと服きてから帰ってね捕まっちゃうよー」

おっと、リリスにイタズラされていたようだ。

夢の中の出来事だから、本体をイタズラせずともいいだろうに……。


前回怒られたので、今回は堂々と帰ることにした。


結果、怒られはしなかったけど、女性陣は少し不機嫌だった。


「エミリー、ごめん。

フローラさんとドワルドさんの奥さんに伝えたいことがあるからさ、道案内してくれないかな」


「まぁ、いいですけど」


完全に怒ってますね……。


暗い中、[ライト]の魔法を使いエミリーの案内でドワルドの家に移動する。


うぐ……。話ができない。


何も話さず、ドワルドの家に着いた。


「ドワルドさんの家に着きましたよ」と、エミリーが言った。


「ああ、ありがとう」


ドアノッカーでドアをノックした。


コンコンコン!!


しばらくして、聞き覚えのある声が聞こえた。


「どちら様ですか?」


「夜分失礼します。……」と言ったところで、「社長!?」


声だけでわかったのか?


「ちょっと社長待ってください……」


やけにドタバタと音がしている。


「ねぇ、エミリーさんこれどういうこと?」


「ほんと、ハジメさんって鈍感な時ありますよね」


「ぐぬぬ……。自分でもわかってるから言い返せない」


しばらくして、いつもの状態のフローラが俺を迎えてくれた。


「えっ、エミリーさんも一緒なんですか……」と、エミリーの顔を見て少しフローラは残念そうにしていた。


そのあと家に上がらせてもらってお茶をご馳走してもらった。

その後に、ドワルドさんが私の武器を作る為に実家に帰って、一週間留守にするという旨を奥さんとフローラさんに伝えた。


「へぇ、旦那がそこまで熱を入れるなんて社長さんは本当に凄い人なんですねぇ」


「そりゃそうだよ!!私達の社長だもの」


「なんか、過大評価されまくってて恥ずかしいですね……」と、言った。

照れて顔に出てしまっているのは間違いない。


「社長さん、今後ともウチの旦那と娘をよろしくお願いしますね。

社長さんのお酒のお陰でここに定住できましたし、本当に感謝してます」


「いえ、こちらこそドワルドさんと、フローラさんには助けられてばかりですよ。

建築班のみんなには、感謝を込めて一回長期休暇でも与えようかと思ってます。

当然、休暇中も給料出しますよ」


「あのー、社長。

長期休暇いりません、今の仕事楽しいですし」


「それは今度、みんなで相談しましょう。

それでは、また明日もお願いしますね」と言って、ドワルド邸を後にした。


「エミリーさん、ありがとう。

機嫌悪かったのに付き合ってくれて……」


「いえ、私達もわかってるんですよ。

ただ、私達がどうすることもできないところで、ハジメさんとリリスさんがいると考えるとどうしようもなくて」


「それでも、その相手をしてるのは君達なんだけどね」


「それでもです!!」


「それなら、どうやったら納得できるかな?」


「そうですね、みんなと相談してみます」と、意味ありげにエミリーが笑顔になった。


それから後、とある決まりごとができた。


四日間は、セカンタの町で日替わりで嫁さんと一緒に寝ること、

残り三日は、転送の魔道具が完成したらお屋敷で全員で寝ることになった。


本番したら魔王にぃーーと反対意見を言ったら、みんなから我慢してくださいと怒られました。

これで、今回の件は軽く収まりした。


めでたしめでたし。


じゃないよ、絶対俺がキツくなるのが目に見えてる対策を取らねば……。

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