帝国学生の日常Ⅱ
すいません。ここで人紹介と説明させていただきます。
兵の専門学校は帝国の重要3都市にあり、それぞれ10人の学年30人が次の兵となる権利を持っていて、一年間の授業を受けてテストで合格すると、兵になることができるシステムです。
次は帝都ウルガドスの学舎の生徒の名簿です。
アリア・M・ガーネット(女)
イリーガル・マタホント(男)
エンジョウ・カズマ(男)
キリンド・マタガイ(男)
サーテイ・マリア(女)
チョマラン・エリーナ(女)
ペルセウス・ナイト(男)
マーガネット・アルスム(男)
メリー・ボンヌ(女)
ライオネル・マイク(男)
ギギっと鉄の重い扉を開けると、
「お前ら10分前には集合と言っておいたであろう。」
後ろからドドドと音がしそうな感じで言われるが、実際不可能である。何故だって?理由は至って簡単です。10分の授業と授業の間の時間でどんだけ急いでも5分はかかる離れにある教室…不可能だろ。まあ…ここは
「「「すいません、教官」」」
これが基本…当たり前だ。口ごたえは命やこれからの経歴に関わる。
「お前ら、見損なったぞ!理不尽な事には文句を言え!」
え…違った?選択ミス?ゲームと違って選択肢が無いからこうなるんだ。だから、現実は嫌いなんだ。
「本日から、ラプター教官から私ウダマイオに変わることが決定した。では、自己紹介もこのぐらいにして、始める。まずは、二人一組になれ。」
ああ…カズマでいいか…
「カズマ。どう?」
「OK、ナイト。」
「お前ら、今回はお前らの実力を知るために組んだ奴と授業中戦い続けろ。」
「「「「うおおおおおおぉぉぉぉー」」」」
叫ぶと、ナイトは槍をカズマは刀を構える。
ギギっと刃がぶつかる。確かこいつは…BUSHIの血を引いているとかよく言っているな。ナイトの刃がカズマにぶつかる…が肌が硬直化して跳ね返される。今のは⁈
「鉄の甲冑って技だ。ナイト、お前には勝ち目は無い!」
アイアンアーマー…確かに厄介な技だ。しかし魔法科学には、欠点があるそれは応用性の無さである。あくまでも、聖子に命令を与え作る魔法科学はプログラム通りにしか動かない。そして、魔法は使い易いようになるべく魔法の構成に近い名前をつける。だから、アイアンアーマーは≪聖子を鉄に変換≫≪甲冑の形を形成≫
という簡単な構造でつくられていると推定…要するに甲冑には繋ぎ繋ぎがありそこを攻撃して破壊すればいい。
スゥーと関節のところに刃が入る。
切れても回復魔法でくっつければいいから大丈夫だろう…ブシューっと血が出て腕が落ちる。
「魔法に頼り過ぎなんだよ。カズマ。」
「それはどうかな。そこは俺の間合いだぜ。」
上段に構えた刀が振り下ろされる。
自動防御…一回だけ勝手にガードする魔法壁をつくる魔法。しかし、これには決定的な弱点がある。
「ちっ…負けか。」
「そのようだな。また、俺の勝ちだ。」
「てか、お前のその防御魔法には弱点がないのか?」
「・・・さあな…」
そう、このオートガードはまだクラスの誰にも弱点はばれていない魔法である。弱点は…⁉︎
「おい、ペルセウス・ナイト、お前の今の技は危険だ。あまりそれに頼るな。」
え…もうばれた⁈このオートガードは命令は3個でつくっている初級魔法だからか…いや、見せかけだけは中級魔法クラスにしているはず。さすがプロって感じだな。
「わかりました。教官。」
「まあ、そう硬くなるな。ペルセウス・ナイト。その魔法について少し話がある…後で私の教官室へ来い。おい、お前ら今日の授業はこれで終わりにする。次の教室へ行け。」
「「「「ありがとうございましたぁぁぁー」」」」
◇◇◇
放課後…
「教官、部屋へ入ってもよろしいでしょうか?」
「構わん。」
ギギっと扉を開けると…⁉︎
「広い…」
「いや、広くは無いぞ。ナイト、これは簡単な幻術魔法だよ。」
「幻術魔法ですか?」
「そう硬くなるな。弟よ。」
「その呼び方やめてくださいよ。姉さん。」
「それはお前もだろ。血は繋がっていないが同じ師範に魔法を教えてもらった仲じゃないか。」
ああ、確かに昔同じ師範のもとで魔法を教えてもらった仲である。
「それで…お前を呼んだのはな…ここからは軍の機密情報だから。口外禁止だぞ。実は少し前に王国からのスパイを捉えた。」
「スパイ…王国の?」
「ああ…多分だがな。そんな事より、そいつは相当の魔法の使い手だった…事情聴取する前に爆発して自害…そしてこの街の全ての建物の見取り図を爆発と同時に拡散させやがった。そして…得に城や軍の駐屯地…そして兵の専門学校が特に詳しく書かれていた…」
「テロを起こすつもりですか。」
「わからない。そこでだ…あの10人の中で最も防御魔法を得意とするお前にもしものときは他の奴らを守って貰いたい。そこでだ…お前らはどんなに強くてもまだまだだ。だからこれを渡そうと思っている。いいか。」
「はい、姉さんがそういうのであれば。」
手のひらの上にコインが置かれた。これは…
「どうやら、知っているようで助かった。これは魔法陣を両面に描いてあるコインだ。このコインはお前達10人の名前が刻まれている。意味は分かるな。」
「ああ、要するに俺たち10人以外の人間、魔法は通さないという事だな。」
「そうだ。だが、絶対にこれを忘れるな。これは無敵では無い。」
「了解。じゃあね、姉さん。」
前書きが長くなったのでこのぐらいにしておきます。第四話お楽しみに〜