男たちの穴場
女の子もちゃんと出ます。
4月9日(土)
??「合コンがしたい」
伊吹「やればいいじゃないですか?一人で」
??「ぬぉ!?お前それでも男か!?ジェントルマンたるものまず合コンだろ!!」
伊吹「俺の知ってるジェントルマンは合コンなんてしませんが」
??「ジェネレーションギャップか」
伊吹「俺とあんたは世代どころか住んでる世界が違うと思う」
??「なんだよ~。女の子とイチャイチャズポズポしようぜ兄弟」
伊吹「兄弟って歳じゃないだろ40代」
??「俺の心はいつまでも10代なの!!」
この髭面人こそ俺のバイト先の店長『綾崎安男』。この喫茶店『El amor es probable』のマスターだ。基本は面倒見のいいおっさんなのだが変態だ。
伊吹「しかし、暇ですね・・・・」
安男「そうだな。伊吹を弄るのも飽きたしな」
伊吹「そう言うことは本人の前で言わないでください」
安男「でも、お前の言うことももっともだ。まったく純情女子高生でもこないもんか」
伊吹「そんなこと一言も言ってません。それに来るわけないでしょう」
このお店には客の入りやすい時間帯がある。しかし、今の時間学生が入ってくることはほとんどない。例外と言ったら何となくでバイトに入る京矢やノリで来るふぁみ先輩か、七海が部活の助っ人で朝早くから出掛けていて昼過ぎまで寝ていたぽえみくらいだ。
安男「女子高校生~♪女子高校生~♪」
カランコロン!!
安男「女子高校生!?」
ドアを開けて入って来たのは。
京矢「呼びました?」
制服の京矢と
かもめ「マスター。またあれですか」
この喫茶店の正職員『木原かもめ』さん(年齢不詳)だ。
安男「な~んだ。京矢とかもめくんか」
京矢「な~んだとは何ですかマスター」
京矢は口をとんがらせる。
安男「すまん、すまん。冗談だ。しかし、2人とも今日はシフト入ってなかったはずだが・・・」
京矢「俺は飯食いに来たんすよ。生徒会の仕事が長引いて、飯のこと考えてたらそういや今日は伊吹がシフト入ってるなと思って来たんだ」
伊吹「そんだけで来たのかよ。でも、何で仕事が長引いたんだ?」
京矢「実はふぁみ先輩が『地デジ的な塔に行ってくる』って逃げて・・・」
俺は店内にあるテレビの電源をリモコンで付ける。
『この電波はこのふぁ(ピッ)』
安男「ははは!!ふぁみの譲ちゃんも相変わらずだな」
伊吹「今からあれを迎えに行く如月さんが気の毒だな」
俺はどこにいるかも分からない如月さんに心の中で敬礼をした。
安男「で、かもめくんはどうしたんだ?」
かもめ「私は家にいても暇だなのでお手伝いに来ちゃいました」
安男「それはありがたい。と、言いたいとこだが正直仕事がないんだよな」
伊吹「だから暇だったんですよね」
かもめ「そうですか」
京矢「取りあえず、注文聞いてくれ」
しょうがなく俺は注文を聞くことにした。
伊吹「ご注文は何でしょうか?(営業スマイル)」
京矢「女の子をくれ」
伊吹「分かりました(笑・・・・・)」
俺は窓の外に京矢を放り出した。
京矢「俺が悪かったよ~」
かもめ「伊吹くん入れてあげようよ」
伊吹「そうですね」
しょうがなく俺はドアの前に立つと、
安男「待て。まだ開けるんじゃない」
伊吹「なんでですか?マスター?」
安男「ここで京矢を入れてやるのは簡単だ。しかし、ここで入れてしまえば・・・」
伊吹「ここで入れたら・・・・?」
安男「面白くないだろ」
伊吹「さすがマスター!!」
かもめ「入れてあげましょうよ・・・・」
安男「こんな男だらけの職場だ。これ以上男が増えてたまるか。と、言う訳でかもめくん。お友達の女の子を連れてきなさい。合コンをしよう」
伊吹「まだ諦めてなかった!?」
ここは喫茶店『El amor es probable』。ここでは4人の男子と1人の美女があなたの来店をお待ちしております。
かもめ「それじゃあ・・・・」
伊吹「今日も仕事頑張りますか」
安男「よろしく頼むぞ」
京矢「俺も中に入れて!!」
・次回予告
??「晴れて彼らの仲間になった彼女。
彼女は彼らをどう見ているのか?
次回『彼女からの視点』
彼女からはどう見えているのか?』