春風のプロローグ①
それでは本編スタートです。
4月7日(木)
京矢「合コンがしたい!!」
突然親友が合コンをしたいなどと口走り始めた。
伊吹「すれば、俺抜きで」
俺は流した。
京矢「なぁ、なぁ!!絡もうぜ合コンに行こうぜ!!」
伊吹「別にいいよ。興味ないし」
京矢「興味ないだと!?それでもお前日本男児か!?あの女を8股にかけて傍若無人の限りを尽くしていたお前は何処に行ってしまったんだ」
伊吹「俺の知ってる日本男児はもっと仁義を大事にしてた。あと、ありもしないことを事実みたいに話すのは止めてくれ。俺がそう見られるから」
事実、登校途中の学生たちが俺たちを変な目で見ている。周知の目が痛い。
伊吹「っていうかさ、お前彼女いなかったっけ?」
京矢「うにゃ?」
俺の親友、城島京矢は俗に言うイケメンと呼ばれる部類だ。その上リーダーシップがあって学校では生徒会会計。バイトではバイトリーダー。まさに俺とは違って出来た人間だ。
京矢「実は振られちまって・・・」
伊吹「またか」
ただこいつの悪いところは恋より友情などを一番にしてしまうところだ。
京矢「だからこそ本当のレディーに出会うんだ」
こいつは口では合コン合コン言ってるが、本当は自分のことを分かってくれる女性を見つけたいんだと思う。
京矢「お前も行こうぜ伊吹」
伊吹「俺は止めとくよ」
京矢「まったく。ホントお前って女の子関係で浮ついた話がないよな」
俺には女の子との浮ついた話しがない。別に男が好きだったり、女の子の友達が少ない訳じゃない。
伊吹「分からないんだよ。恋とか恋愛とかそういうの」
京矢「もったいねぇな。素材はいいのに」
伊吹「それでもお前のほうがカッコいいから霞んで見えるんだよ」
京矢「きっとお前のことを分かってくれる女の子に出会えるはずさ」
京矢が俺の肩をポンと叩いた。
伊吹「だといいんだけどな」
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新学期のクラス発表を見に校内の掲示板を見に来たがかなりの同級生がそこにはいた。
京矢「さ~て俺らのクラスは何組かな」
伊吹「今年くらいお前と別のクラスにならないかな」
京矢「つれないな伊吹」
??「そうだよ。2人はまた同じクラスだよ。2人はきっと運命の赤い糸で繋がってるんだね。」
伊吹・京矢「繋がってねぇよ!!」
??「ふふふ、ごめんごめん」
俺たちを茶化した茶髪のショートカットの女の子。
??「今学期も宜しく!!」
この子の名前は『井國舞』。去年からの同級生で俺や京矢と何かと意気があってつるみ始めた友達だ。
舞「春休みも終わったのに元気だね♪お二人さん」
性格派明るくてクラスのムードメーカー。
京矢「舞ちゃんは春休みは部活だったのか?」
舞「うん。走ったよ~超走ったよ」
舞は陸上部のエースで、この地域でも指折りの選手らしい。
舞「2人はバイト?」
伊吹「あぁ」
京矢「右に同じく」
舞「2人も、大変だね。って、こんなところで立ち話もあれだから体育館に行こ」
京矢「賛成―」
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体育館での長い話しは終り俺は夢の世界から目覚めていた。
で、今は新しいnew教室にやって来たのです。
??「え~と、個人の紹介は後にするとしてまずは私の紹介だ」
教壇に俺の見知った人が立った。
悟「私の名前は達神悟。去年はCクラスを持っていたが、今年からはこのEクラスを担当することになった。担当は国語で生徒会の顧問もやっている」
この女性はさっきの説明もあった通り達神悟先生。去年は俺たちの担任をしていていた。
悟「私から言いたいことは一つ。面倒ごとは起こすなよ。私が大変だ。後、もう一つ、自分で出来ることは自分でしろ!!以上だ」
1つじゃない!やっぱりこの人適当だ。
悟「じゃあ、終り」
終わった!?
・次回予告
??「始まった新学期。伊吹の周りの変わらない人たち。
次回『春風のプロローグ②
私かい?まだ、内緒だよ?」