平日のある時
私こと、北条光は一人のヒーローに憧れていた。
小学二年生の夏休み、父の影響で見始めた仮面ライダーBLACK、初めて見たとき、心が痺れた。なんというか、とても憧れた。私も、こんな人を守るヒーローになりたい!と。
当時7歳、私は特訓を始めた。
どんな逆境でも人を守る、あの仮面ライダーBLACKのようになる為に。
それから10年経った今、私は高校3年生になった。
私は、学校常に成績トップの座につき、生徒会長という職についた。
それでも私はBLACKになるという夢を忘れずに、日々、家に帰ると山に籠もり、特訓する生活を繰り返した。そのおかげか、結構な人を助ける事ができた。
この日も毎日と同じように学校を下校していた。
「さようなら!北条さん。」と同じ学校の生徒たちに挨拶される。もちろん私は返事をし、「さようなら。」私は基本、目立ち過ぎずがモットーであるため、友達という友達を作らず、基本的に一人の時間を過ごしていたいタイプだ。
まぁ、そんな感じで日々を過ごしている。
そんなこんなで歩いていると、横断歩道で遊んでいる子どもたちが目に入った。
「お〜い!危ないから横断歩道で遊ぶのはやめなさ〜い」と注意する。だが、子供たちは見向きもせず、変わらず遊んでいる。そんな時だ。トラックがこちらに向かって走ってくる。(あぁ!せめてこの子供たちでも!)そう考えた刹那私の身体は動き、子供たちを突き飛ばし、私はトラックに直撃した。
流石にトラックは無理か…
あぁ、時がゆっくり流れているようだ。そんなことを思っているとこれまでの人生が走馬灯のように流れてくる。いや、これは走馬灯なのか。幼い日の思い出が蘇り、人生を振り返る。我ながら短い人生だった。と痛感する。しかし、最後に人を助けることが出来て嬉しかった。あの時仮面ライダーに出会ってなければあの子供たちを助けることが出来なかっただろう。
「ありがとう。仮面ライダーBLACK…。」
そう薄れゆく意識の中、口にした。
人生初の小説です。読みにくかったりすることがあるかもしれませんがご容赦願います。この物語は仮面ライダーを、夢見る少女が異世界にて、夢を叶え、人々を救う異世界ヒーローものです。少しでも楽しんでいただけると嬉しいです。