表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

雑な神による勇者召喚

作者: はるゆめ

「こっ、ここは異世界!?」

 

石造りの大広間。

王や姫、ロープ姿の魔術師みたいな人々は笑顔だ。空にはドラゴンが飛んでいる。紛れもなく異世界。

山田山太郎は歓喜した。

ステータスを見る。


「すげぇぇぇ!」


チート盛り盛り。


半年後。地球には存在しないウィルスによる感染症で命を落とす山田山太郎。現地人にとっては無害なウィルス。

だから病名も治療法もない。


※※※※※※※※【TAKE2】※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「こっ、ここは異世界!?」

 

石造りの大広間。

王や姫、ロープ姿の魔術師みたいな人々は笑顔だ。空にはドラゴンが飛んでいる。紛れもなく異世界。

山田山太郎は歓喜した。

ステータスを見る。


「すげぇぇぇ!」


チート盛り盛り。


半年後。地球には降り注いでいない未知の宇宙線によって徐々に身体を蝕まれ、命を落とす山田山太郎。現地人は生まれつき耐性を獲得しているので、王や姫は慌てふためくばかり。


※※※※※※※※【TAKE3】※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「こっ、ここは異世界!?」

 

石造りの大広間。

王や姫、ロープ姿の魔術師みたいな人々は笑顔だ。空にはドラゴンが飛んでいる。紛れもなく異世界。

山田山太郎は歓喜した。

ステータスを見る。


「すげぇぇぇ!」


チート盛り盛り。


半年後。彼の靴底に付着していたとある細菌が小動物や昆虫を介して爆発的に広がり、王国の民の半数以上が命を落とした。


疫病を持ち込んだとされ、処刑される山田山太郎。


※※※※※※※※【TAKE4】※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「こっ、ここは異世界!?」

 

石造りの大広間。

王や姫、ローブ姿の魔術師みたいな人々は笑顔だ。空にはドラゴンが飛んでいる。紛れもなく異世界。

山田山太郎は歓喜した。

ステータスを見る。


「すげぇぇぇ!」


チート盛り盛り。


半年後。魔王のいる砂漠地帯へ出向いた勇者山田山太郎と一行。オアシスらしきものを見つけ、旅の疲れを癒すことにした。

石が一面に転がってる。


「これは何だろう。鑑定」


【ナトリウム】


「勇者さま、水を」


宮廷魔導士の少女が近寄り、水袋を持ち近寄って来たところ、石に足を取られ転倒した。ナトリウムと水の激しい反応により、あたり一面爆発地獄となる。全身に及ぶ火傷により勇者一行は命を落とす。


※※※※※※※※【TAKE5】※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



「こっ、ここは異世界!?」

 

石造りの大広間。

王や姫、ローブ姿の魔術師みたいな人々は笑顔だ。空にはドラゴンが飛んでいる。紛れもなく異世界。

山田山太郎は歓喜した。

ステータスを見る。


「すげぇぇぇ!」


チート盛り盛り。


魔王軍を次々と撃破し、魔王城へと攻め込んだ勇者一行。

昼間でも空に輝く星。


「みんな!あれは聖なる星だ!」

実はそれ、一光年先にある恒星が一年前に超新星爆発を起こした光であった。

降り注ぐγ線バースト。

勇者一行、魔王軍、どころかその星にいた全ての生物は死滅した。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

「地球と全く同じ環境の惑星に転移させてたものの、このようなことで簡単に命を落とすのね」


女神は数百人目の犠牲者を出してしまい、転移にかかるコストと釣り合わないなと落胆した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ