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第二十五話 魔物の望み
闇が震える。
彼らが目を覚まし、活動を始める。
永劫を思わせる時の中、何度も何度もその機会を求めてきた。
そして今、彼らの気配を感じる。
月の光にとらわれ、人間の皮を破り本来の姿を取り戻す魔物たちは、犠牲者を求めて夜を彷徨い続ける。
命の糧の血は、彼らの欲望を満たし、狂気を鎮める。
止められた時間、朽ち果てることのない肉体、永遠の命をもたらすものたち。
これこそが、それがずっと求めるものだった。
それさえあれば、夜の世界に旅立てる。
長年の望み——器が朽ちる心配から解放される。
永遠の命が手にはいる。
夜の世界という、永劫に続く楽園への片道切符は、手に届く場所に存在している。
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