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砂漠と森の世界
私は木々達に森から文字通り放り出され、
荒々しく砂漠に出された。
其処からは、
砂漠で此の森の状況を監視する者に拾われ
私自身もよく生きられたものだと驚いた。
此の森は長い年月を掛け
滅んでゆく運命なのだが、
その間、
此の場所は災いを呼び起こす場所ではなく
恵を分け与える場所と成るだろう。
奪った物を返すかの様に。
後は、報告して今回の任務は終了だ。
思う所は多い。
私が出来た事など殆ど無い。
神門を潜り抜ける際、そんな思いに
後ろを振り向かされた。
何処までも続く砂漠が
何事も無かったかの様に
いつもの光景を映し出して居た。




