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冬花  作者: 忘憶却
第三章 守護者(序)
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訪問者

 冬は明けた。

 私が何かをするまでもなく。


 四季の神々の社は荒れ果て、

 神様の気配も無かった。


 あの事件を機に明らかに世界は変わった。

 その理由を私から知る術はなく。


 姉と2人の兄の亡骸を供養し、

 屋敷を以前と変わらぬ風景に直し、

 この家に居る巫覡は一人なのだからと

 毎日身を清め、一人鍛錬を行った。


 時々溢れる涙など気には止めず、

 只管ひたすらに励んだ。


 そして半年が過ぎた頃、

 あの魔法使いは訪れた。


「お久しぶりです。」

 家の前には、喪服を着た魔法使いが居た。


「異世界の出自の上、

 こちらの作法を深く知りませんので、

 多少の無礼はお許しください。」

 彼女は長い時間、墓前に手を合わせた。


「貴方にはこの一件を知る権利があります。

 どうしますか。」


 墓前を前に何を指しているのか、

 私はその言葉を待ち望んでいた。

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