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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(春)
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訪れ

 山を下り馬車に揺られて数日。

 あの出来事が忘れられず、

 魂が抜けたように

 もたれかっていた。


 春風は、

 そんな私の頭や背中を優しくする。

 そして時々、

 外の様子を指して語りかける。


 雪の狭間から此処ここに在ると示す花。

 厳しい冬の終わりを待つ木々。

 溶け出た湿土しつどに生える草本。


 春の訪れを密かに知らせる者たちを

 見つけては私に見せようと

 話しかける。


 それを見ているうちに、

 私の心が戻ってくるかのように、

 視界が鮮やかに色付き始めた。

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