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猫の異人
歩き続け、河原で一休みをしようと、
川の水を掬う。
川魚達の泳ぎが鮮明に見えるほど、
透き通っていた。
木枯しの吹く季節だが、
それにしても、心地の良い風が通る。
そうして、
景色を、音を、感覚を楽しんでいると
声を掛けられる。
「おい、この辺りのヤツか。
この辺に精霊の塚があるらしいが......」
四季の神々の加護により、
私の周りに結界が張られ、
男は近づけなくなった。
「なんだ、巫女か。
どこ行っても、弾き者か。」
男は猫の獣人であった。
この世界では滅多に見られない人種だ。
「俺は花鶏だ。
他世界の神の使者としてここに来た。」
「大体、汚れ仕事で、
それが反応するのも仕方がないのだが。」
「仕事だという事は
この依頼書で証明できても、
俺自身無害だと証明するものはないから、
結界は解かなくていい。」
「こんな、壊れかけのもん渡されて、
分かるかと、怒りたいのは山々だが、
柊霜命だっけ、
会いに行く手間が増えて、面倒だ。」
「あんた、そこに行くんだろ。」
「ついて行ってもいいか。」




