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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(秋)
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精神刀一

 目を覚ます。

 それ程、時間は経っていない。


「起きたか。さあ、立て。」

 

 再び刀を構える。

 右手はもう動かせないだろう。

 持ち替えることはできない。


 相手は

 私が攻撃の意思を見せた瞬間に

 私の刀を弾いて刺す。

 初手も追撃も潰される。


 いや、刀を振るうことに拘り過ぎだ。




 刀に力を込める。

 上段から振ろうとする。

 そして、竜骨の刀は上空へ飛ばされる。

 だが、左手はもう柄から離れていた。

 左手は相手の袖を掴み、

 相手の突進の勢いをそのままに、

 足を掛ける。


(頼みます。)


 刀に込められた力は

 解放されて拡散される。

 回転する刀の軌道上には、

 宙に浮いた、彼女の身体がある。


 そして、放たれた蒼色の刃が当たった。


 地べたに転がり落ちた彼女に

 宙にある刀に来いと言わんばかりに

 左手を空に伸ばしながらのし掛かる。


 思った通りに来た刀を掴み、

 彼女の首元に構える。

 

「参った。見事だ。」

 と、薄れ消えて行った。

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