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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(秋)
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秋夜の箏曲

 静かな夜。

 鈴虫たちの鳴き声がかすかに聞こえる。

 

 庭先を見ながら春風と共に座る。


「私は、

 眠れない時はいつもこうして居ました。

 聞いて居てくださいね。」


 春風は自慢気に琴を構える。


 息を吐き、

 ほんの一瞬、全てが止まる。


 そして、鳴る。

 一枚の葉が落ちる。

 風に流され、空を自由に揺れる。


 そして、水面に降りる。


 池に浮かぶ月は小さく波立ち、

 葉が沈むと静かになり音は止む。


 虫たちはざわめき始める。

 やがてそのざわめきは、

 音に重なり一つの歌となる。


 秋の月のように、優しく包み込む。


 薄くあった雲は次第に流れ、

 空は星たちで飾られる。


 そして、輝きは少しずつ消え、

 元の景色へと戻ると、

 少しの淋しさを覚えた。


 池の水面には月が浮かんでいた。

 そして、一枚の葉が降りた。

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