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草原は黄金に色付く
まだ緑の草原。
鳥居も本殿も何もない場所に
秋の始まりを告げる神様はいると言う。
その場所に、秋月と共に行った。
口上を一通り述べると、
私に小声で、
「その姿勢のまま俺を見ていろ。」
と言われた。
刀を抜き、舞い踊る。
伏したままでも、
静と動の美しさが目に映る。
意識は神様へ向いているにも関わらず、
これが手本だと言わんばかりに
私に言っているように見えた。
満月の光が差す草原は、
秋月の舞によって、色付き始めた。
終える頃には黄金の草原となっていた。
そして、私のことも伝え終えると
その輝かしい草原を後にした。




