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冬花  作者: 忘憶却
第一章 出会い
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春の御前

「この景色に

 見惚みとれてしまうのも分かります。

 春を司る神様も、この景色をお気に召し、

 この場所に住まわれたようです。」

 

 振り向くと、鳥居があった。

 境内は辺りの雪景色と異なり、

 花は咲き、草木が生い茂っていた。


「さあ、行きましょうか。」

 彼女が目を伏せて行く様子を見て、

 作法を知らない私は少し戸惑った。


「私の動きを真似してください。」

 と言われ、彼女をじっと見ながら進んだ。


 鳥居を潜ると春のような暖かさがあった。

 石階段の両側には桜の花弁はなびらが舞っている。

 だが彼女を真似しようと必死な私には、

 それを見て楽しむ余裕はなかった。


「そんなに緊張なさらなくてもいいのに。」

 少し困ったように言う声が聞こえた。


 本殿の前に着くと、膝をついて伏せた。

 襖の奥に暖かな気配を感じると

 彼女はその存在に向かって話し始めた。

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