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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(春)
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百穀春雨

 あれから、屋敷に戻ると雨が数日続いた。


 春風は、

「やはり、今年の季節も不安定ですね。

 時期が逆転していますね。」

「本来は、穀雨が先で、立夏後なのです。」

 と言っていた。


 穀雨が終われば、夏となる。


 春風のお役目は終わり、

 その役割は夏鳥へ移る。


 家では、

 春風が儀式とお役目の為の教養を

 私に教えるようになった。


「よく、自分と向き合ってみて。」

 神様の言葉を思い出す。


 私が向かう先は何処どこなのかは

 まだ分からなかった。


 雨はしとしと降り続ける。

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