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付き添い
数日後、私は春風に呼ばれ、
お役目についていく事になった。
「準備はできましたか、冬花。」
共に野山を歩く。
木々に咲く花は散り終え、
濃い緑の色となっていた。
渓流では、
高らかな鳥の鳴き声が聞こえた。
「大瑠璃が鳴いていますね。
三鳴鳥に選ばれるほど、
美しい鳴き声なので
この山の神様も大層、
気に入られております。」
「どの神様であっても、
美しいものに触れる場所に
居を構えておりますのは、
自然の力を養う為にあるのです。」
「私たちも、神様にお会いするのであれば、
自然の力を妨げないよう、
身を清めるよう努めます。」
など、春風が野山のこと、神様のことを
話していると、
鳥居が見えてきた。
緑の葉が生茂る木々と、
鳥たちの歓迎する鳴き声が聞こえた。




