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冬花  作者: 忘憶却
第二章 家族(春)
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宵の風

「あら、珍しいですね。」


 夕暮れ時、春風の声が後ろから聞こえた。


「ただいま戻りました。」


「梅、桃、桜の花が一斉に見られることは

 滅多にありません。」

 と言いながら、横に座り私を見る。


 着物はくたびれ、目の下には隈があった。


「ごめんなさい。急用で、

 早朝に出る必要がありました。

「夏鳥や秋月に任せていたのですが、

 私がするべきでした。」


 私の頭を撫でて寄せる。

 ついついしがみ付くかのように

 寄ってしまった。


 そうして、

 日の落ちる庭を眺めていたのだが、

 あまりに疲れ切っていたのだろう。


 夕陽が沈むのに合わせて、

 私にもたれるように

 すやすやと眠り込んでしまった。

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