1.帰り道にて
友達Aとの会話です。
「はぁ・・・」
「今更だけどさー、この前出かけた時に見つけた徳用カステラなんで私買わなかったのかなぁ?」
「そんなこと俺に言われても困るんだけど・・・」
困るA。
「今すっごくカステラ食べたいんだよねー」
「えっ?なんで?そんなに食べたい?」
「えー、カステラ美味しいじゃん!嫌いな人なんかいる?」
「俺嫌いなんだけど。」
素っ気なく返してくるA
「はぁー!?なぜ!?あんなに美味しいのに!!」
「そんなに買いたいなら未来に戻ればいいじゃん。」
「未来に・・・戻る・・・?」
なんか言葉使いおかしくないか?
「そうそう、俺未来人だから。」
「・・・・・・ゴメン、もう一回。」
「だから、未来人。」
わかった。うん、納得した。Aはたまにくだらない冗談を言うのだ。
「ヘェ〜。いつからきたの?」
適当に話に乗ってみる。
「え〜っとね、だいたい西暦3238年くらいかな。」
「くらい」を付ける必要性。
「何故そんな未来から?」
「あぁ、3238年になると一日で昼が一時間しか来ない『ナイト・オブ・ザ・ワールド』ってのが130年間続くんだ。」
ネーミングセンスがないAにしてはマシな名前だ。
「で、それを止めるのが俺の役目。」
ほほぅ。なるほどね。
「そのナイト・オブ・ザ・ワールドを止めるのが役目の人達は100人いて、俺はランキング順で言うと46位。」
なんか微妙だなぁ。
「いやそんなこと言われても・・・ で、具体的にどうやってその・・・な、ナイト・オブ・ザ・ワールドって止めるの?」
「あぁ?知らね。」
「はぁ!?えっ、えぇ!?い、いや、あなたは何のためにこの過去に来たの!?」
「えーっと・・・俺がこの時代に来る前にどのようにすればナイト・オブ・ザ・ワールド止められるかの説明を受けてたんだけど、俺その時寝てた。」
私はその場でうずくまり笑いを堪える。
「えっ・・・そ、その時寝てたの・・・」
「そう、説明が終わった時、他の人たちの『ラジャー!!』っていう声で起きた。」
「おいおいおい、寝るなよ・・・で?」
「なんかよく分かんなかったから適当に『ラジャー!!』って言ったらいつのまにかこの時代にいた。」
マジかよ・・・
「ちなみに100位の人は何年前に行ったの?」
興味本位で聞いてみる。
「縄文時代位?肉でも食ってんじゃない?」
世界救うんじゃなかったのかよ・・・
「まぁ、俺の想像だけどね。」
そんなことが無ければいいんだけど・・・
「そうそう西暦3238年の日本の人口って1700人だから。」
「ぷっ・・・ち、ちょっと待って!その少ない1700人の内の100人を過去に送る必要性あった?数少ない100人をもっと有効活用できなかった!?」
「あははー」
笑ってごまかすA。
「あぁ、あと俺が生まれる前に宇宙戦争あったんだよね。」
もう意味が分かんない・・・
「あぁ、だから人口そんなに少ないんだ。で、どっちが勝ったの?」
「宇宙人。」
まぁ、そうでしょうね。
「そしたら、ロシアが一番小さい国になった。」
ロシア!!何があった!?
「何をどうしたらそうなるの・・・」
「宇宙人がほとんど持っていった。」
「なるほどね。」
確かにそうすればそうなる。
「それからバチカン市国が一番でかくなった。」
極端だなぁ・・・
「それは何故?」
「宇宙人がいらないって。」
宇宙人の適当さ。
「それじゃ、これからもよろしくね~」
「・・・うん、じゃあね」
ちゃんちゃん♪
Aの話はフィクションです(笑)