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僕は捨てられた。けれど、僕は幸せだ。  作者: 小鳥遊 雪都
雪と生き方。
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邪魔。

「私はお前と一緒に居たい。だが、お前は人間だ。人間であるお前は老い、いつか死ぬ。私はそれが怖い」


雨月《うげつ》はそれだけを口にすると雪《せつ》にゆっくりと背を向けた。


嗚呼・・・寂しい背中だ・・・。


雪《せつ》は雨月《うげつ》のその背中をそう感じた。


「雨月《うげつ》様・・・僕は・・・妖《よう》になれるのですか?」


「禁忌ではありますがなれますよ」


雪《せつ》のその問いに答えたのは雨月《うげつ》ではなく、あの小料理屋の店主だった。


店主のその声は何もない道端から聞こえた。

だがしかし、その声のしたそこに店主の姿はなく、雪《せつ》はその不思議な現象に小首を傾げ、店主の登場をそれとなく待った。


その一方で雨月《うげつ》は思いもよらない登場人物に戸惑い、焦りを滲ませていた。


厄介なことになるだろうか?


そんなことを雨月《うげつ》は心の内に思った。


「誰も邪魔などしませんよ」


店主はそう言ってくつくつと笑うと道端に真っ赤な炎を上げ、その中からその姿を現した。

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